二人はすいすいと右前からの北東風を受けながら漕いでいくけどこちらは風見を抑えるのに結構しんどい。少しずつ離れゆく背中を見ながら荒崎を越えた所で、少し右側を長く持ってズルをする。
長者についた所で先を見て、葉山の灯台まで足を伸ばして折り返し。長者の砂嘴で軽い昼食に舟を上げる。ガンガン後輩の味のしないという茹で南京豆をいただいて、しっかりと滲み出る塩味を美味しく味わう。
風は変わらず吹いていて左後ろからの追い風になる。これは軽くついていける。佐島のキラキラでは必ず手が止まり、少しの間プカプカと浮く。
さああと少しと荒崎に取り付いたら、ガンガン後輩が岩場の横で不意に沈した。岩場にうねり込んでいたところを油断したようだ。スルリとロールで上がってくれるので安心。脱ってたらめんどくさい場所だった。
その後は俺の浜まで一気に漕ぎ通して、ツアー組がやってくるかと思っていたら、大先輩から電話がかかってきた。お昼にのんびりし過ぎたので、俺の浜には寄らず直帰するそうだ。横堀のあたりで僕らが見えたので連絡をくれた由。
それならと僕らも堤防を回り込んで合流して一緒に舟を上げた。