小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2015年10月28日水曜日

オル・カヤックを一年使って

オルで一年前に漕ぎ始めてここまで30回くらい使った。ほとんど多摩川だけど、三浦の海や横浜の運河も漕いだ。ここまでの感想。基本、多摩川中流から下流でのほぼ静水での経験から。

ざっくり書くと、沈脱している状態でうまく水を抜く方法と、デッキに負荷をかけない再乗艇の方法の二つをなんとかしないと海では安心して乗れない。確実に泳いで岸につける場所で使うなら今のところなんの問題も感じない。とはいえ、季節によっては100mと泳げない場合もあるし、安全のマージンが極端に少ないのを気をつけないといけない。荷物もたくさん入るから、キャンプツーリングも普通にやれると思う。

持ち運び

以前から自転車の輪行をしていたので、折りたたんだサイズには違和感がない。自転車よりは少し重いから、片方の肩だけにかけず、昔ながらの駅弁の売り子みたいに首の後ろに回して前で両手で持つと歩くがわりと楽だった。

バスや電車も、休日の移動であれば満員電車というわけでもなく、そんなに恐縮せずに動けてる。海に行く電車は釣り人もクーラーボックスをカートで引いてたり、わりと行楽地のお互い様みたいな感じがあると思った。

漕いだ感じ

漕いだ感じはとても良く出来てる。リジッド艇に比べると波を受けて船体が撓む感覚があるけど、ファルトは乗ったことがないので違いは言えない。水の上で座ってる分には安定していて沈する気がしない。幅が広いしゆったりしてる。ただ、膝をしっかり掛けられないので少し不満もある。

船足は漕ぐ人次第だと思うけど、たかだか歴1年のカヤッカーでも14kmこいで平均時速7.6kmは出せた。フットブレイスはそれなりに踏める。

漕いでて水が入るということはない。ロールの練習しても、リジッドと同じくらいしか入ってこない。

レスキュー

ここが一番の問題。オルでは不向きと感じるセルフレスキューがいくつかある。
  • ロール:
    まあできる。ただ、膝のかかりが甘いので、体全体でのけぞりながら上げてくるほうが上がりやすいかも。
  • 馬乗りレスキュー、パドルフロートセルフレスキュー:
    スターン側のデッキに上がると船体が凹む。合わせ目が落ち込んで割れるんじゃないかと不安になる。沈するような状態で波に揺られながら負荷をかけるとすごい不安。できればやりたくない。
  • パドルフロートでヒールフック:
    試してないけど、デッキに負荷をかけずに再上艇するのに一番有力なんじゃないかと思ってる。これができれば馬乗りや普通のパドルフロートレスキューの代わりになると思う。
  • リエントリーロール:
    まあできる。パドルフロートをつけてもいいし。ただ、復元した後に水を抜くのが問題。
  • 沈脱した時の水:
    たくさん入る。舟全体に入るから、全部をビルジポンプで抜ける気がしない。船を横にしてゆっくり持ち上げていくと、沈した状態でもうまく水を抜けるのかもしれない。なんかビデオで見た。

積荷

コックピットのスターン側にたくさん入る。55l のバックパックも楽々。ただ、密閉されていないので、防水バックがなにがしか必要。とはいえ、80l のなんちゃって防水バッグにバックパック入れて使っていて不満はない。

故障とか

ちょくちょく壊れたところが幾つか。
  • 右と左の合わせ目をつなぐシームの棒。割れやすい。外すの忘れて折りたたむと一発で割れる。
  • 一年間、多摩川の玉石を気にせずずるずる引きずって使ってたら、さすがに擦り切れて一層目のプラが5cmほど割れた。スターンのキール部分。上からテント補修用のシールをベタッとはったらそれなりに直った。
  • バウとスターンのネオプレーンのカバーに穴があきゃすい。テント補修用のシールを内側から貼ってごまかした。
  • バウとスターンはプラダンの二層の構造のチューブがむき出しになっている。ここから砂が入ると黒く筋に残って取り出せない。見た目はともかく、重くなるのかもしれないと思うと少し嫌。予め接着剤とかで中空部分を蓋しておけばいいのかも。
    実際には、多摩川は芝生と玉石がメインなので、折りたたみの時に気をつけてれば、一年使ってもそんなに砂が入ることはなかったけれど、砂浜でバラす人はもっと入りやすいだろうな。


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