小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2019年2月24日日曜日

20190224 カヤック天国

土曜は北風がビュービュー。これはいかん。うってかわって日曜は良い海況の予報。本当だったら朝から行って距離を出したかったけど、なかなかそうも行かずにのんびりと出かける。中潮

車窓から三浦海岸を見ると思ったよりも海がざわざわしている。昨日からの風で波が残っているのかな。三浦海岸から三崎までの線路沿いは河津桜と菜の花がとても綺麗。朝早いのにもう歩道橋の上には人が一杯だった。今日は道も混むのかしらん。

バスでいぶりがっこ先輩と行き合う。今年になって初めてだ。例年は三が日に必ず漕いでいる先輩だけど、今年は用事があって延び延びになったのだそう。クラブハウスについたらすでにもう出た人が三人もいる。前漕ぎが大好きな後輩は北方面、NZ先輩は南方面、レジェンド先輩も南方面、みんなてんでに漕いでいるみたいだ。

先輩と二人で支度をしていたら、ちょっと遅れてなんでもやる先輩がやってきた。これで三浦組は六人か。今日は大先輩の車で近場に遠征に行っているグループも何人かいる。まだ 2月というのにカヤックの虫が動き出している感じ。

なんでも先輩はゆっくり支度をするというので、先に二人で舟を出す。大きくはないけど、ゆったりとしたリズムのうねりっけが網代崎に見える。ほいほいと二人でまずは北方面に向かい、ちょっと岩場の狭い波のポイントまで行く。誰もいないので二人で遊びだす。なんでも先輩も早く来ないかな。


何本か遊んでたら、周りからじわじわと SUPの人たちが近づいてくる。そのうち一人が一緒に波に乗り出した。と思うと波が良すぎて沈してアワアワしてる。ここはとても狭いから、上がってまた外に出てくるまではのんびりと待つ。焦ってもいいことない。


特に言葉を交わすでもなく順繰りにのって、それでもなんでも先輩が来ないので僕らも動くことにした。多分昼ごはんは南方面になるだろう。

岸によらず、諸磯の岩場を目指して真っ直ぐに漕ぐ。沖でものっぺりとした海でぬめるように漕いでいく。諸磯の中にもなんでも先輩はいない。でも、赤いカヤックが一人灯台の入江に舟をあげてのんびりしているのを見た。三崎の堤防をまわると、後ろからファルトが二艇、同じ方向に進んでいるのが見えた。

お次は長津呂崎にかかるところで前からレース艇が4艇ほど漕いでくる。挨拶をすると、安房崎までいって戻るところだという。さかさかと早いスピードで戻っていく。

こちらも進み、馬の背洞門あたりで前からレジェンド先輩が帰ってくるのとすれ違う。レジェンド先輩曰く、メンバーとは誰ともすれ違わなかったし、いつもの小さい浜にもいなかったという。レジェンド先輩を見送り先に進む。なんでも先輩はどこ行ったんだろう。

そう思いながらちょろっと漕いだら、赤羽根海岸になんでも先輩が舟を上げているのが見えた。パドルを上げると立ち上がって手を振り返してくれた。なんだ、いるじゃん。赤羽根海岸に舟をあげると、後ろから来ていたファルトの二人も一緒に上がってきた。

挨拶をして一緒に少しのんびりする。なんでも先輩によると、もう少し先の小さな浜にはすでに先客がいたので、こちらにしたのだそう。それに、沖を見ていたらレジェンド先輩が西に戻って行くのを見て手を振ったのだけど、全然きづかれなくてそのまま進んで行ったそうだ。レジェンド先輩らしい。

そんなでファルトの人たちとだべりながら沖をみていたら、3艇ほどのカヤックが東に進んでいった。うち一艇はデッキがすごく沈んでたからスキンカヤックかなんかじゃなかろうか。

ファルトの人たちはよく三浦を漕いでいるみたいで、いろんなお店にも詳しかった。この周辺でお金を使うと言うのはいいことだなあと改めて思う。水っ垂れあたりで舟をあげて城ヶ島で昼ごはんを食べるといって、二人で舟をだしてウミウの断崖の向こうに漕いで行った。

僕らもそれではと、昼飯を済ませた腰を上げて舟をだす。NZ先輩がまだ先にいるはずだ。迎えに行こうと思って浮かんだら、ウミウの断崖からひょっこり回ってきた。三浦海岸で引き換えした由。お腹が空きすぎて赤羽根海岸まで我慢できず、昼飯はもう東風崎で済ませたのだそう。20km 越えてくればそれはそうか。

四人になって西に向かうとすると、こんどはすぐに前漕ぎ後輩がむこうからやってきた。北に行ったはずなのに、聞くと名島で折り返して安房崎タッチしにここまで戻ってきたのだそうだ。ほえー。

負けてらんないと、四人とも黙々と漕いで諸磯まで。潮が低いので、いぶりがっこ先輩となんでも先輩が少しエビ島に舟をあげて腰を伸ばしていると、その間にもう前漕ぎ後輩が追いついてきた。見直すと、パドルを二本、グリーンランドパドルに新調してばっちり決まったフォームで漕いでいる。まだ2月だというのにもう 300km ほど漕いでるらしい。ほえー。

それならと、NZ 先輩と二人で沖網代にタッチして帰るからとみんなと別れ、少し南風が上がってざわざわした海面を漕いで湾内に戻り、舟を上げてみんなで少しお酒を飲んだ。前漕ぎ後輩は結局少し物足りなくてスズメ島タッチしたのだそう。合計 43km ほどを一日で漕いだのは初めてだといって笑ってた。ほえー。NZ先輩もあとちょっと漕げば40km の大台だったのに。

僕らだけじゃなく、今日はいっぱいカヤックをみた。3月過ぎて本格的にあたたかになると風が強くなる。今がほんとにカヤック天国。来週も漕げるかな。


2019年2月16日土曜日

20190216 春が来た

少しのバタバタも落ち着いた土曜日。朝までは風があるっぽいけど、だんだん落ち着いていく方向のようなので待ち切れずに漕ぎに行くことにする。中潮

早起きはちょっとしんどかったので、のんびりとクラブハウスまで出かける。三崎口駅前の河津桜はもう咲いた。なんでもやる先輩とバスで一緒になる。クラブハウスにつくと、大先輩、レジェンド先輩、スリムな先輩の三人が支度をしていた。その前にはオサレ同期、房総同期、NZ先輩の先行組三人が横瀬島まで出ていっているそうだ。

僕らも支度をして二番手グループで漕ぎ出す。このメンツだとペースが早そうだ。小網代の堤防までですでにドライスーツの中が汗で濡れる。話しながら漕ぐ余裕がないのは僕だけ。

網代崎はのっぺりと、でもゆっくりとしたうねりっ気が感じられる。GPV を見ると伊豆半島より南では西風で真っ赤だったから、それが回り込んで来てくれてたらなーなんて思いながら漕いで諸磯の岩場に入る。そうしたらちょっと遊べそうな感じになってた。

スリムな先輩となんでも先輩はスイッチが入る。大先輩とレジェンド先輩は止まらず二人で三崎の堤防に真っ直ぐ進んでいった。昼ごはんは赤羽根海岸よりちょっと先の城ヶ島の予定。先行の横瀬島組もきっとお昼には戻ってきてそこで合流するだろう。

残った先輩二人と僕で岩場の中で遊びだす。そんなに待たなくても割と遊べるのがくる。でも、ここは波待ちの場所が掘れやすい。波の前で水が引き、みるみる底の岩礁がはっきりと見えだすのにビビりながら波にスピードを合わせようと必死で漕ぐ。うまく乗れれば長く押してくれて、失敗すればハイブレースでブローチング横乗り。最近なかったからどちらも楽しい。

お昼も近くなったので潮時にしてラスト一本としようと待つと、すぐに大きいのが来てバウが刺さり、沈して久しぶりに潮を全身で味わう。雪は冷たい、潮はしょっぱい。2月の海は水が冷たいイメージなのだけど、今年はもう温んだ感じがする。顔が水面に触れた瞬間の呼吸がヒュっと止まる感じがない。まるで 4月の海を漕いでいるようだ。

そういえば、遊んでいる間に赤いパドルのカヤッカーが一人岩場に来て少し波に揺られていたかと思うとまた北に帰っていった。声をかけて一緒に遊べば良かった。

先輩二人もお昼モードに入ったので赤羽根海岸に移動する。また汗をかきながら黙々と二人を追いかける。追いかけるといっても二人のすぐ後についていくとジリジリと離されるので、長津呂崎を目指して直線で漕ぐ。次は馬の背洞門の先端を真っ直ぐに目指す。そうして左右に離れながらもなんとか一緒に赤羽根海岸を過ぎて小さな洞窟の浜までやってきた。

浜の手前は暗礁がいっぱいで、南からのうねりがいい感じに崩れ波を作ってくれる。ツアーのお客さんだとまあ入らないけれど、クラブのみんなだからそこは大丈夫。近づいていくとレジェンド先輩がこちらに手を振ってくれている。横瀬島組のカヤックもすでに上がっているのが見えた。

浜に上がってみんなとお喋りしながらのんびりお昼休み。崩れ波の向こうを別のカヤックグループが東に進んで行った。思ったよりも風がないし、とても漕ぎ日和だ。どこまで行くんだろう。こちらはポカポカに温まって乾いてきたのでまたのんびり帰ろう。

横瀬島でも結構遊べたらしい。NZ先輩は一本乗れたそうだ。房総同期は横瀬島から帰ってきてここからがガス欠になりそうな感じらしい。頑張って漕ごう。さくさくと漕いでまた岩場まで戻る。今日は干潮もあまり下がらず、潮位が高いまま波が残っていた。帰り道でも遊びだす。ブローチして水を浴びまくる。結構乗って日が下がってきたので、誰となく帰りだして網代崎を周り、ぺったりした湾内をだらんと漕ぎ抜けてカヤックを上げた。

カヤックの仕舞支度をする洗い場はボート釣りの人とも共有。毎週釣りに来るお兄さんは最近ボートを新調した。少し大きくなって釣った魚を入れる水槽も大きくなった。それを活かしてこの日は大きな鯛をたくさん釣り上げてた。

僕らからみると毎週しっかりと釣果をだしているこのお兄さんでも、これだけ立派な鯛を何匹も釣れるのはそう無いそうだ。毛色の一匹違う石鯛もふくめて全部の魚がパンパンに太っていて、大きいだけじゃなくて身が厚い。そのおすそ分けということで、真鯛を一匹くれるという。なんでもやる先輩がニコニコと話を受けてみんなで並んでお礼をいう。

スリムな先輩がおろしてくれて、半身は皮を引いて普通に刺し身にし、もう半身は皮だけを炙ってから刺し身にした。先輩は脂で手がすべすべになったけど、全然魚臭くなくてハンドクリームのようないい匂いがするという。お魚を捌いている間にも、お兄さんの〆方が良いから身が真っ白で血が出ない。厚いプリプリの白い半身が透き通って綺麗だ。



釣りのお兄さんの話では、この時期にとれる真鯛は桜鯛といって特に脂が乗って美味しいのだそう。それでも、いつもより今年は時期が早いと感じているそうだ。確かに潮を浴びた感じではもう春だった。

これで半身のさらに半分、つまり1/4

全部片付けが終わって座り、みんなで飲み始めるけど、2つの皿に盛られた桜鯛は感動の褒め言葉に変わってすぐに消えてしまう。そのあとも温かな夜まで楽しく飲んで帰った。今日はどこを見ても春だった。三寒四温は繰り返し。冷たいけど透き通ったピンとした潮が終わって、白味のあるとろりと温かい春の海がやってくる。今年は食べる部が幸先が良い。

一匹からこれだけ刺し身がとれた