家からとことこ歩いてクラブに着く。途中の空はもう夏の雲だ。モクモクとしっかり詰まった輪郭で空を区切る。
クラブについて一人支度をし、小網代の入り江にカヤックで浮かぶ。梅雨の前の一瞬の夏になんとか滑り込めた。
小網代湾の堤防まで出ると穏やかな海。さざ波の明るい動きに気持ちも上がる。珍しく岸から離れる気になり、沖網代の赤白を目指して漕ぎ始める。
海は賑やかで、中でも一段と賑やかに波を押し分けてブンブン進んでくるクルーザーが沖に見えた。湾内に入ってくるんだろう。周りの釣りボートやSUPなどには目もくれず、こちらにそのままのスピードでやってくる。
よっしゃと思って舳先をまわし、パドルを回したけどイマイチ乗れず。ちょっと距離があると引き波にのるのは難しい。音に見合ったサイズの波をくれ。
また漕ぎ始めて沖網代についた。赤白の塗りがやり直され、底に貼り着いてた貝なども落とされて綺麗になってた。めでたい気持ちで見上げると、お日様が傘かぶっていた。
三浦の階段状の丘とその緑を振り返り、荒崎から諸磯まで見回す。小網代はシーボニアが目立つ。建物が無いと逆にわからないな。
そうしていったん入り江まで戻ってから、なんとなく南に向かってまた湾から漕ぎ出ていく。人の出が戻りだした浜や磯辺を見ながら、広い平らな海を漕いで行く。
三崎の堤防を越えるのは久しぶりだ。釜根が見えると、向こうからカヤックがほんの数人見えた。朝から出ていたみんなだ。
なんとなく合流して、ここ何ヶ月の様子などを分かち合う。以前より離れてる気もする。だいたいパドルの長さが目安。沈しても助けないよと軽口も出る。海は舟も人も区別しない。ブランクもあることだし、セルフを今一度確認しよう。
久しぶりの顔との会話に、皆だらだらと浮かび、堤防に沿ってただ流れていくに任せる。一人、レジェンド先輩だけはその周りをクルクルと囲むように漕いでいた。さながら、止まることのできないマグロ見たいだけど、いかにも先輩らしい。
そのうち堤防も離れ出したので、みなと別れて筋トレ後輩と長津呂崎まで漕ぐことに。岩場の波によって少し遊ぶ。強制オンザロックはここではちょっと怖い。そこで引き返し、先を行くみなを追うでもなく、ダラダラしながら時間をたっぷりかけて帰る。
まだまだ気をつけなくちゃいけない事も残ってるけど、工夫をこらして漕ぎ抜けよう。待てば海路の日和あり。
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