みんなで支度を終えてみると、キャンプツアーに挟まれた週末なのか、少数精鋭のセッションとなる。北風も強めだけど、このメンツならがっつりと荒崎を越えて行けそう。
しっかりとパドルに力を伝えてトルクのある動きで北に上っていく。荒崎を回る前までは風裏の海面でのんびりだけど、その先は小田和湾を抜けてくる風と真っ向勝負。バウが散らかした風浪を顔に浴びながら富浦公園に舟を上げた。
風はあるけど陽射しのお陰で暖かい。周りで遊ぶ小学生の声を聞きながらくつろいでいると大先輩がキノコ汁と鮭の炊き込みご飯をあっという間に仕上げてくれた。
思ったよりメンバーがいなかったので、そばにいた二人の小学生に声をかけ、おすそ分けどう?と聞く。少しためらったあと、キノコのみそ汁を貰うと言ってくれたので、喜んで振る舞う。
炊き込みご飯を食べていると、ご飯も貰うと言ってくれたので、もっと喜んで振る舞う。その後も何回かおかわりまでしてくれて、お陰様で完食になった。
そしたら、ご飯のお礼に漫才をしてくれるというので、メンバーみんな公園のベンチで横に並び、物陰からステージインしてくる芸人に拍手を送る。
ネタが進んで可愛らしさと面白さに盛り上がってきたところに、サッカーボールを持った小学生のグループが横を自転車で通り抜けた。知り合いだったようで、芸人二人は短い声を上げて、楽屋裏の物陰に走って隠れてしまった。それが観客のほんわかとした笑いになったを
帰る時間になったので浜に降りて舟をいじりだすと、二人も名残惜しそうにそばで見ている。パドルを持ってもらって一緒に記念写真を撮った。渡す方法がないのだけど、将来大物芸人になった時にはエピソードトークに使って欲しい。
そうして、いつまでも浜にいて漕いで沖に出る僕らを見送ってくれた。
帰り際に寄り道をして、小田和湾に沈んだままのヨットを見に行く。セールのマストだけが3メートルほど水面から突き出ていて、僕が三浦で漕ぎ始めた頃からずっとこのままだ。その周りをそぞろ漕ぎしながら、気持ちに一つ折り合いがついたようで、自分のスキンカヤックを作ってみることにした。
そこからの帰り道は追い風で楽々と漕いだ。一度俺の浜でコーヒー休憩にあがり、日が落ちるまでのんびりしてから入江に戻って舟を上げた。帰り道は淡い夕焼けの下、暗く澄んだ水面を漕ぐのはとても落ち着く。向かい風の漕ぎからの振れ幅も大きかったし、いいセッションだったなあ。
写真は大先輩から全部拝借。
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