やや強い風ではじまるけど、午後からおさまるという予報。実際の
風も
天気もだいたい予報どおりになった。小潮の満潮前から漕ぎだして干潮までだけど、ほとんど潮は動かなかった。
予報どおりなら少し距離を漕ぎたいと思って、朝から動いて八時半には舟を出したら、すでに先発の先輩が4人はいた。
堤防の手前で一人目の先輩と行き会う。こちらに向かってパドルをクルクル回して漕いでくる。もうすでに湾奥にもどる様子。声をかけて様子を聞いた。
「どこまで行ってきたんですか?」
「横瀬島までいってきたー」
「さすがです。海どうでしたか?」
「うん、風だけ気をつければ波は全然だいじょうぶ」
僕も南の方、赤羽根海岸までは行きたいと思ってたから、様子を聞けてすこし勇気づく。それではといって漕ぎだすと、次に網代崎を回るところで二人目の先輩が戻ってきた。
「どこまで行ってきたんですか?」
「諸磯のエビ島で遊んでたんだけど、少し船酔いしたから一旦戻ります」
あらまあと思って漕いでいると、諸磯に向かう途中、北からの追い風追い波で、結構舟を揺られる。一人目の先輩が言うほど大丈夫じゃない気がしてきた。諸磯の中に入ると、隠れ根で波がわさわさしている。
|
諸磯の中 |
三崎の堤防で様子を見て駄目なら引き返そうと決めて堤防までつくと、堤防の沖側は案外おとなしい。普段とは逆で、堤防の内側が風でパチャパチャしている。北東の風だからそうなる。カマネの浮標の向こうに見える城ヶ島も、かえって穏やかで、隠れ根でもそんなに浪が崩れていない。でも、風は沖に向かって吹くから、それだけ気をつけて安房崎の灯台まで進むことにした。
長津呂崎も全然心配なく、大回りしないで隠れ根の間を抜けていける。もっと岸に寄りたかったけど、釣り人に遠慮して距離を取りながら。城ヶ島の南側も問題ない。向かい風だから漕ぎやすいくらい。安房崎についてその先を見ると、劔崎の灯台がはっきりみえた。もう間違わない。
|
安房崎の灯台 |
この先どうしようか、風車の方をみると風浪がぱちゃぱちゃしてる。劔崎で7m/sくらい吹いていた時間帯。白波は立ってないけど、ちょっと強めに振れると心配がある。これから弱くなる予報とはいえソロ漕ぎだし、ビビリが入って引き返す。
|
城ヶ島から三浦の風車を見る |
引き返して、城ヶ島の岸ベタを漕ぐ。三浦は荒崎から雨崎までが一番いいと言う先輩がいるけどまったく同感。
|
城ヶ島の赤壁 |
赤羽根海岸の東の端、崖の下で止まって少しロール練習してたら、三人目の先輩が沖を通るのが見えた。声をかけて一緒に城ヶ島にあがり小休止。早く出てた先輩は小腹が空いた様子で、パンをモクモクと腹に詰めた。飲み物を忘れて飲み込みにくそうにしてたので、二つ持っていたジャスミン茶の500ml を一つおすそ分け。落ち着いたので、そろそろ動き出そうと先輩にこの先のつもりを告げる。
「僕、安房崎から先はビビって引き返したので、この先荒崎目指して漕いできます」
「えー、この先もいけるよ。風も落ち着く予報だし。横瀬島までなら一緒に行こうか?」
ラッキー。正直行けなくもないけど、という海況の時に、先輩についてもらって漕いでおくと、次の経験の幅が広がる気がする。舟を出したら城ヶ島から離れて劔崎を真っ直ぐ目指す。三崎港のカヤック入港禁止の範囲とかを教えて貰いながら。
先輩は沖で釣ってあったシイラを洗濯ネットに入れ、時々海に入れては引きながら漕いでいた。その都度スプレースカートの上に置いたり海に戻したりして、時々冷やしてるのだそうだ。海に入れて引いている時は、さすがの先輩も舟足が遅くなる。
東風崎の灯標あたりも今日は全然崩れ波がない。この前雨崎に行った時よりもおとなしいくらいだったな。少し北東の風も落ちてきた時間帯。横瀬島について舟を上げた。
|
壊れた貝殻でできた浜 |
島でお昼休みしたり、少しの波乗りを楽しんだら帰り道。 今度は岸ベタで漕いでいった。風はどんどん落ちて、海もだるそうだ。風車まで来たのでこれ以上は三崎港には近づかず、安房崎を目指して航路を渡る。もう帰ってきたも同然。道中、随分前から晴れ上がった空に三崎港の赤い灯台が綺麗だった。
先輩はこれで舟を上げたけど、僕は黒崎の鼻まで漕いで、丁度定刻組のみんなが見えたので、合流してその後小一時間流して舟を上げた。思ったよりも距離は漕げたし楽しかった。また来週も楽しみ。