八時半に舟を出す。風もなく静かな入江の水が周りの木の色で深い緑をしている。まだミンミンゼミが泣いてる。もう秋かなと思ってバスを降りたけど、まだまだ夏でもいいみたいだ。
そのまま浮いて支度をしていたら、見知らぬカヤッカーが入ってきた。お互い早いですね。挨拶をと思ったけど、背を向けて入江の森に一人で見入っているので、声をかけずにタコクラゲを探した。
見ると茶色い立派な奴が水面近くのあちこちに浮いている。傘のへりを細かく動かして曖昧に動いている。なにしろ水面が穏やかなので見つけやすい。二つ三つクラゲを数えてロールをしてから出発した。
海は凪。荒崎も岩場の間はうねりの行ったり来たりでがちゃがちゃしてるけど、少し離れればなんともない。小田和湾も同様。漁船の行き来もなく、湾を渡る真ん中で舟を止めてもなんの心配もない。今日は潮が澄んでいるのか、干潮も近かったのか、小田和湾の真ん中あたりでもまだ底が見える。底の方にいるソラスズメダイや、なんだかわからないけど美味しそうな魚もいっぱい見えた。
水面に浮くというより、海底から浮いている浮遊感を楽しみながら笠島を回る。どうしようか。ちょっと波乗りで遊んでしまったので、長者ヶ崎までいくのは考えなおす。行って帰る時間はあるけど、早めに戻ってサーフもしたい。
立石で舟を上げても良かったけど、笠島を回りこんでドンづきの佐島まで行くことにした。佐島についてみると、水深の浅い砂底が広く続いて、海が明るい。少し小腹を詰めて引き返すことにした。
笠島の東側 浅い砂底がきらきらしてる |
僕はそろそろ帰る時間なので戻る。先輩たちはまだ一匹も釣れていないので、もう少し沖を漕いでくるそうだ。湾奥に戻るとタコクラゲがまだまだ浮いていた。中に一匹、足の長い部分が全部とれているやつをみた。傘は威勢よく動いて泳いでるけど、今ひとつ方向転換はしづらそうだ。
結局晴れて一日カヤック日和。うねりがもう少しあれば波乗りして遊べたのに残念だ。明日は風もさらに強まるそうだ。でも、せっかくの連休だけど、来週前までおあずけかな。
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