土曜は曇り空で雨もぱらつく予報。それでも、湾内限定でツアーをやるというので一緒に漕ぐ。参加される常連さんのグループだけど、この一年なんども予約をいれてくれていたのに、いつも開催日の天気が良くなく、すべてキャンセルになっていた。今回も強風波浪注意報まで出て中止は当然かと思ってた。
ところがとうとう我慢しきれなくなったのか、湾内限定でもやってほしいと開催の運び。それならと一緒に漕ぎに朝からでかける。
朝ついてみると雲は薄く、晴れ間がのぞくタイミングもあって蒸し暑い。のんびり準備をしていると汗をかく。距離は漕げなくとも潮につかって遊べばいいな。
支度がすんで久しぶりのカヤックでういたら、皆リラックして笑顔になる。南寄りの風が吹く中、ヨットの間を抜け、網代崎が近づくと、うさぎが飛ぶ海が目の前に広がる。強風注意報が出ているわりにはまだ大丈夫な風だけど、もちろんここからは進まない。
それでも、安全な範囲で少し海の力を感じてもらおうということなのか、大先輩が網代崎から北側の堤防に向けて渡りましょうと進みだした。カヤックが初めての人もいるグループなのに、うまく一かたまりになって網代崎の風裏から追い風で堤防に向かって渡る。
波も大きくなって、追い波、追い風で進む。このグループの人たちのメンタルはとても強い。もちろん、漕ぐ筋力での速度差はあるけど、きちんとまとまって、シーカヤック初めてなのに追い波に乗ろうと漕ぐ人もいて、びくともせずに湾を渡りきり、向きを変えて向かい風を漕ぎ上がって湾内に戻った。
それでお昼を食べたのだけど、カヤック初めての人二人が午後はレスキューの練習をしたいと言い出した。午前中の少し荒れた海をみて、自分が沈をした時に思いを巡らし、その対処を学ぶ必要があると即座に肯定的に声に出した。いい人たちだ。
このグループの人たちはみんなそういうところがあると思う。自分の状況を冷静に分析して、足らないものをすぐに吸収しようとする、自立した気持ちのいい人たち。
それだからこそ、カヤックの神様もカヤックの引き出しを広げようと、こういう天気を選んでこの一年間メッセージを送り続けてきたんじゃないかな。
午後は馬乗りレスキューやロングロールの練習をみんなでやって、湾内に水の音と笑い声を絶やさずに過ごし、みんなスブ濡れで楽しんで舟を上げた。面白かった。
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