小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2018年2月25日日曜日

20180225 追い波房総

クラブのみんなで房総半島を漕ぐ企画。外房を漕ぐ。雲が空を覆い、北東、東寄りの風がそれなりに吹く。気温は低くて10℃に届かず冬が戻る。そういう予報なので厚着の準備を十分に、大先輩の車で鴨川近くにやってきた。

朝は6時半から集合して、ちょっと長めに漕ぐ予定。乗れるような波は来ていないけど、波打ち際はジャバジャバしてる。さすが外房。際にカヤックをおいてスカートをしっかりはめ、ずるずると手で押し出して漕ぎ出す。ホームでは滅多にやらないから面白い。

そういえば、スカイツリーを漕いだときも、普段はやらない乗り降りで苦労した。その時は、パドルをコーミングの後ろにおいて降りる側に出すやつが良かったみたいだけど、パドルを気にしてやらずにオロオロした。カーボンじゃないし、頑丈なパドルだから気にせずやろう。

浅いカーブの砂浜から離れていくと、左からの風が強まる。今日は 1 way で、ずっとこの風に押してもらいながら西に西に漕いだ。




後ろからくる追い波に舟を揺られながら、パドルはさくさくとても軽い。時々大きいのが来るとダッシュして乗せてもらおうとするけど、あまり押してくれずにゆったりと通り過ぎていく。いい調子でがんがん漕いで、鴨川シーワールドもたいして見ずにお昼過ぎには浜に上がる。もともと狙っていた浜にはもろに波が入っていて上がらず、赤い堤防を一つ回り込んで東からの波をブロックしてくれる浜に上がる。



もう少し先まで行こうかどうしようか話し合う。結局、この先進んでも長い海岸がダラダラと続くだけなので、ここをゴールにしようと決定。回送組が電車で車をとりに戻る間、何人かは浜に入ってくる波で遊ぶ。四人くらいか。僕も遊びながら待つ組。

会議がすんで早速浮かぶ。まずはチェックと思ったら、スカートのグラブループが中に入ってた。あぶないねーとみんなに声をかけながら、きちんとループを外に出す。

遊ぼうとしているところは隠れ根でところどころ立ち上がるけど、またすーっと浜にダラダラと寄せ、浜近くでクルッと巻いてダンパーになっている。しかも結構大きい。ダンパーになるところの手前で抜けて戻らないとだめですねーと話してから遊び始めた。

大きいのを選ばないと中々乗れず疲れるばかり。それでも一本いいのに乗れた。

味をしめてまた大きめのやつに乗った。欲は待った分だけ強くなる。せっかく乗ったからと思うとギリギリまで行きたくなる。そしたら波が大きい分さっきより早く巻いた。ブレースに行ったけど当然引っくり返される。体が下になりヘルメットが砂底を軽くこすった。はい、アウト。すぐに諦めてセットもせずに沈脱する。舟よりも波側にいる自分を確認し、足は立つので、寄せる波を確認しながら舟を岸までちょいちょい押していく。

これをやっちゃだめだよねと言っておいて自分がやる負け試合。反省。

また舟に乗り込んでズリズリと浮かび、ダンパーを突き抜けてみんなと合流する。もう少し遊んで、さすがに腰が効かなくなってきたので舟を上げたら、大先輩が車を取って戻ってきた。

その後温泉に入り、おいしい麻婆豆腐を食べて、必ず何かある房総の話をしながら帰った。しばらく漕げない日が続くかな。

2018年2月10日土曜日

20180210 春の海・堤防ブルー

三連休というのに風が強まりそうな予報。午前中ならましそうな土曜に漕ぎにきた。長潮の満潮前後。風が強まるまで近場にいて、荒れてきたら堤防の中でレスキューでもやって帰るつもり。

始発よりは遅い時間で動き出す、だいぶ寒さが緩んだ気がする。三崎口で電車を降りるときにちっこい後輩と一緒になった。この週末に熊野川をキャンプしながら漕ぎ下るクラブのプランがあったけど、荒天の予報でキャンセルになったから漕ぎに来たのだそうだ。

バスでクラブハウスについて支度を始めると後輩が声を上げた。幾つかの道具を大先輩の車に積み込んでしまい、特にパドリングジャケットが無い。貸せる服も無いし、変な道具で万が一があっても困るしと、車が荷降ろしにくるまで近所を散歩しに出ていった。

それで一人で海に浮かぶ。水が透き通っていて気持ちがいい。どこに行っても底まで見える。網代崎は静か。うねりも風浪もなく薄い雲が点々とある空は気持ちがいい。

なんとなく北に舟を向けて黒崎の鼻、佃嵐崎まで向かう。崖の家のポニョっぽい感じに歌がついて出てくる。


バターロールみたいな雲が等間隔に浮かんでる。うろこ雲、風紋、波紋、自然の中にある整った繰り返しはみんな何かの振動なんだろう。

日射しの中にある熱が上着を通して肌にとどく。もう春の太陽だ。朝、家を出たときに吸い込んだ空気も春の匂いがした。まだ寒くなったり暖かかったりだけど、はっきりと冬の終わりを感じた。

そろそろ他の人たちも出てくるかなと、南に折り返す。網代崎でレース艇を見かけて、僕も力いっぱい漕いで見たけど全然おいついけない。いつものことだけど、少しは早くなってるのかな。

諸磯の入江でまた引き返し、小網代の堤防に入るとメンバーが二人出てきた。ちっこい後輩と遊び慣れた先輩。荷降ろしが終わって支度ができたそうでめでたい。まだ風がないのでまた南の黒鯛込まで引き返す。

三人でトンネル堤防をくぐったら堤防の隙間がとても青かった。潮が綺麗で下まで光が届かないとこの色はでないな。春だけの堤防ブルーか。

網代崎の周りは魚が一杯見える。久しぶりに水中メガネをしてスカリング水中観察。砂のの上を美味しそうな魚がゆらゆら泳いでる。その後もさらに三人が合流し、時にはTレスキューで助けてもらう練習など、五人でうろちょろしてお昼過ぎには舟を上げた。

クラブでのお昼にはちょっとしたサプライズ。明るいうちから楽しくお酒をのんで帰った。片付けの水道の水も厳しさが緩んで、ああ、冬が終わったんだと思った。また賑やかになるかな。

2018年2月3日土曜日

20180203 スカイツリー

カヤックの先輩が声をかけてくれて、東京の運河を漕いでスカイツリー真下までいくという話に乗せてもらう。クラブ以外のカヤッカーと漕ぐのは初めてだ。マナーに気をつけよう。大先輩の顔に泥は塗れない。予報は曇りだったけど、午前中は日射しがあって暖かだった。

舟も貸してくれるという先輩の言葉に甘えて、ウェアとパドルだけを持って集合場所の小松川公園まで電車ででかける。二艇積んだ先輩の車が駐車場に入ってきて参加者が揃う。積み込みもおまかせで誠に申し訳ない。せめて、集まってからの支度は体を動かして手伝う。

参加は年季の入った人たちばかり。行程をリーダーからみんなで聞いたら、斜めになったコンクリの足場から順番に舟を出す。借りた舟は知床ラダーつき。キャンプの好きな先輩らしい。たくさん荷物がつめる。僕もこの舟好き。

進んでいくと、当然波はないし、水が冷たい。あらかじめ聞いていたとおり、周りは壁で舟をあげる場所はない。舟を出す前にしつこいくらいトイレに行っておいた。

狭くなったり少し広くなったりの水路を漕いでいく。カヤックを見つけた小さな男の子が、水路脇の歩道をカヤックに負けないように競争してくれる。そうして漕いでスカイツイリーについた。


スカイツリーを見たら、もう一つの名所の扇橋閘門を見に行こうというので、ちょっと引き返して別の水路に。扇橋についたら工事中で閘門は通れなかった。平成31年3月いっぱいまでは工事の予定だそうだ。

その近くの壁の日に当たれるところにパラパラと捕まって軽くおにぎりなど食べて小休止。それもすんで、今いる水路を真っ直ぐ東に 3km 進んで、 出発地点に戻ろう。

少し寒くなってくると、それにつれてちょっとペースを上げて体を暖める。それでも全体の形は崩れず、波のない水面をひとかたまりに動いていく。突き当りで旧中川に合流する。

まっ平らな水面を漕ぐのは眠りに入るような感覚があって気持ちいい。パドルの角度、体の動かし方、水の感触、細かいところまで気を配りながらもぼーっとしてる。波の緊張感のある楽しさと違って、アルファ波が出てリラックスしてそう。

時間があるので、扇橋閘門のかわりといってはなんだけど、荒川ロックゲートをくぐることにした。川の信号待ちをしてゲートの中に入り、1.5m の差を水のエレベータで持ち上げてもらったら、荒川に出られる。広いなあ。あとで地図を見てみたら、荒川は堰があまりなさそうだ。遡ったらどこまで行けるかな。自分の舟がきたらやってみたいと思った。



荒川覗いたらまたロックゲートをくぐって、出艇場所に戻ってゴール。後片付けをする。車であちこちソロ漕ぎする人たちは、舟を流す水をポリタンクに入れて準備してあったりと、いろいろ工夫がある。それを見れて参考になった。

そのあとは、ちょっと場所を変えてお店でみんなでお酒を飲んだ。楽しくのんでヘベレケで先に帰ったけど、ほかの人たちは都内のキャンプ場に戻って焚き火しながらまだ飲むんだそう。ちょっと広い世界に触れた気がした。