小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2019年3月9日土曜日

20190309 春の海・オーシャンゴリラ

春の陽気につられて土曜に三浦に。風は午後から大荒れの予報。中潮

最近また Water Field Kayaks (wfkayaks.com) の「オーシャンゴリラ」が試乗艇として入ってきた。それやタイガーを含め、いくつか船を見たい人が来るというので、野次馬に朝早く出かける。

クラブハウスについたらいつもの釣りのお兄さんが支度をしているところだった。「今日は午前中勝負ですねー」と挨拶をすると、「そうなんですよ~、なのに二時間も寝坊しちゃいました」と苦笑い。手早く支度をしてボートでピューッと出ていった。

こちらは一人のんびりといつもの黄色いポリ艇を出して支度をしていると、船を見たいという人がやってきた。まだ大先輩が来ていないけど、早速オーシャンゴリラ、オーシャンタイガー、シメスタ5分割などを出してみる。

最近のカヤックの傾向は、小さめで一日ちょこっと遊ぶための物が多くて、本格的にツーリングに使えて大柄な人が乗れる舟が見つけにくいのだそう。洋物はあるけど高い。まさしくゴリラがそういう舟だからと見に来たのだそう。

写真を取る手伝いをしていたら、そのうち大先輩がやってきた。一緒に話をしながら、5分割も実際にばらして入れ子にしてみたりしながら撮影を進める。途中、大先輩はツアーのお客さんを迎えに行く時間になったので車で出ていった。

舟をおいての撮影も終わり、大先輩の帰りを待つけど、いつもよりちょっと遅い。ゴリラを浮かべた写真も撮りたそうなので、大先輩の代わりにちょっと乗ってみた。岸からの声で、ちょっと舟の向きを変えてみたり、富士山の方に向かって漕いでみたり、一通り動かしてみて一度舟を上げる。今日はこのままゴリラに乗ろう。

一度出したポリ艇を片付けていると大先輩がツアーの定刻組をつれて戻ってきた。舟を見に来た人もちょうど挨拶ができてよかった。その人はこれからボートショーを見に行くんだそう。


僕は一足先にゴリラで舟を出す。まだ風はなくて海は落ち着いてる。堤防を回ってみると、SUPが一人波乗りをしているのが見えた。うねりっけはあるけど間隔は長くて、遊べるサイズはとてもまばら。SUPとは別のポイントに入ってゴリラで波遊び。流石にちょっと長さを感じるけど、漕ぎ味が軽いので楽しい。

何本か遊んでたらSUP もこちらの方に移動してきた。順繰りに乗って、そのうち定刻組が出て来る時間になったので戻っていくと、ちょうど堤防の出口で行き会った。今日はお客さんの他に、オサレな同期と最近クラブに入った怖がりの新人さんが一緒だ。

「まだこんなに静かなんですけどねー」と話をしながら、のたりのたりの海をみんなで漕いで諸磯に。途中レース艇の人たちが抜いていく。挨拶がてら「風が出るから遠出はできませんねー」と声をかけあう。潮の低い春の諸磯の岩場を抜け、もうちょっと先の黒鯛込で一息ついて引き返す。



次の休憩は油壺の湾内、ここでダイダイイソカイメンを見ながら12時の鐘を聞いた。聞いたと思ったら、油壺の上の木々がわさわさ音を出し始める。あー、とうとう来たなと思い、ここからが正念場。みんなで油壷の湾から出て諸磯湾の出口に舟を向ける。そうすると、エビ島に向けて海が開け、南西からの風がブワンと入る。ものの15分、30分でここまで風が上がる。向かい風をほんの少し漕ぎ上がり、荒井浜に回ればあとは風に押され、波に押され、網代崎までは楽ちん。

ここで新人が一人先に出過ぎた。それをみて大先輩がペースをあげたそうに見えたので、「僕、捕まえに行きます」と声をかけて先に出る。お客さんは大先輩と同期がいれば大丈夫。追い波に乗ると時々ゴリラのバウが前の波の背に刺さる。楽しい。新人は漕ぎがしっかりしてるので結構早い。網代崎でようやく追いついて声をかけ、一緒に網代崎を回り込んで風裏のぺったりした湾内に入る。振り返れば、全面に白波が立つ。まだ網代崎はホワイトウォーターにはなってない。残りのみんなもすぐ後ろに来ている。合流して湾内の小さな浜に上がって昼ごはんにした。

普段なら一日かける距離を、半日でやっちゃいましたねー、と昼ごはんの話もはずむ。それにしても春の風の上がり方は早い。剣崎で 5m/s (11:55) あたりだったのが、30分後には 12m/s (12:25)。お昼のチャイムを待ってたんじゃなかろうか。お昼が済んだら、更に荒れた湾の外を見学しに、網代崎まで岸ベタで言ってみる。戻ってきたときは一匹ずつだった海面のウサギも、今はくっつきあってあちこち長く群れている。網代崎は崩れ波がうねりこんで、白い泡が澄んだ潮を明るい緑に変えてる。それをぺったりした風裏から見ているのは楽しい。青と白の濃淡でうっすらと富士山も見える。


もう外には出られないから、ちょっと湾の真ん中よりにでて、追い波を楽しみながら堤防側に渡る。もうあらかた漁船は戻り、これから出ていくヨットもいない。航路は僕らの独り占め。あっという間に堤防裏の静かな水面に戻り、あとはのんびり湾の奥まで日向ぼっこをしながら帰る。

小網代の入江は南西の風が抜けている。日差しはあるけどビュービューの風の中を、新人がロールの練習をするというので付き合う。怖いから安定感を増したいのだそうだ。例年より水温が高いとは言え物好きな。でも、ショートで上がるのをみたらとても上手だった。あとは実際の波の中で繰り返して自信をつけるだけじゃん。漕ぎもしっかりしてるし、聞いたらカヤックスクールに通ってずっと練習していたのだそう。どおりで、僕のようなずぶの素人とは違う新人さんだった。何度かやって、納得したようなのでみんなで舟を上げた。

今日はちょっと風と波のある中をゴリラで漕げた。520cm という長さの割によく動く。その場でクルクル回しても、全然長さを感じないし、とても軽く回る。でも前に漕げば素直にスッと舟が出ていく。幅も普通にある舟なので安心して乗れる。大柄な人にはお手頃でとても朗報だと思う。





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