ここのところ街並みの中を漕いでばかりで、きれいな潮が恋しい。風もなくあたたかな土曜に三浦にでかける。小潮。
日の出はまだ六時半ころ。まだ青さを感じる朝の車窓から目をやると、河津桜と菜の花がぼやけながら過ぎていった。バスに乗り継いでポリ艇を引っ張り出し、一人入江に浮かんで一息つく。
まだ2月も真ん中というのに暖かい。今日は漕ぎ日よりだけど、今年の夏はどんなことかと思いながらヨットの向こうの開けた湾に出る。向こうに見える富士山は少し霞んで、もう春霞と言っていいのじゃないか。つい前には雪をかぶった大島が見えたけど、今日は霞んで見えない。
大先輩の定刻組は南に行くだろうから、今日はまずは北をカバーしておこうと思い、黒崎の鼻、荒崎をタッチ。海は静かで、これはゲストも遠くまで行けるだろう。舟を返して諸磯までいく。今日は潮が澄んでどこを漕いでいても底が見える。能登の海を思い出しながら諸磯で少し遊ぶ。
良い時間になったので小網代の入江に戻り、ちょうど出てきた定刻組と合流した。スリムな先輩と、お固い先輩がグリーンランドパドルを使っている。オーダーしたのが出来たんだ。やっぱり本物はいいですなあ。
今日はゲストは一人だけどメンツは賑やかだ。珍しいくらいの静かな海を漕いで網代崎、諸磯、釜根、長津呂崎と進んで赤羽根海岸で舟をあげ、のんびりした。
帰りはさらに海が静かに。気分が落ち着いて口数も減る。どんどん落ちる風のなか、ぺったりした空の下、つるつるの海を漕いで進んでいく。曇りがちとはいえ雲は薄く、日の温かみは十分に感じてポカポカだ。あー、きもちいいー、と半目になりながちになってきたので、諸磯ではスリムな先輩と一緒にキレイな潮に存分つかった。ここのところ運河の茶色い水を漕いでいたから、青緑に透き通った海に触れたくてしょうがなかった。おかげでしゃっきりした。
それで帰って舟を上げたらまだまだ日が長い。ひねもすのたる海を堪能してお酒を浴びて帰った。なんだか一日のんびりと漕いでいたい。ちょっと距離をだしてみよう。
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