小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2022年4月17日日曜日

20220417 台風うねり

 なんだかクラブハウスが久しぶりな気がする。今年初めての台風うねりを期待してでかける。

今日はヘルメットをしっかり被って、これまた久しぶりな薄い舟に乗ってヨットの間を抜けていく。堤防から水平線を見ても富士山がない。のっぺりした春の書き割りの空がぺったりとあるだけ。

網代崎にはうねりこんで白く崩れている。近場のポイントにはいつもの人が入っているのでパスして舟を進める。岩場のポイントにもサーファーが何人か浮いている。もし居なくても、今日はカヤックで入ったら舟を壊す。そこをすぎたおめでたいポイントまでやってきた。ここで波遊びしている人は僕ら以外ではまだ見たことがない。台風レベルのうねりで潮が低い時に、わりと長く乗れる場所。隠れ根にたつ波なのでわりと一瞬だけど、その分すぐに波が収まるので、沈脱しても復帰がしやすい。

何本かスピード感を楽しんで遊んだら、ココイチのサイズでひっくり返される。ロールにぎこちなさを感じてビビりが入る。潮時と舟を返して大先輩のツアー組を迎えに入江の奥に戻る。

今年のGWには大先輩の遠出のツアーがある。そのための煮炊きの練習のつもりで、昼ごはんをちょっと手の込んだ支度をしてある。ツアーに同行して食べるつもり。

お客さんもメンバーも合わさって、大船団が堤防を出ていく。大先輩はうねりの様子を見て、昼に上がる場所を思案している。どんどん引きはもろにうねりが入って上がれそうにない。黒崎の鼻はちょっと近すぎるかなあ。反対方向の諸磯は周りの岩場がいかついだろう。さて、どこにあがろう。

とりあえず北にということで漕ぎ始める。ビジターの皆さんも、軽い向かい風に調子良く進んで良いペース。黒崎にはすでに三艇のカヤックが上がっていたのでもう少し漕ぐことにして、佃嵐崎のあがりやすい浜で昼ごはんにした。ちっこい後輩と房総同期がきていてはなやか。洋物先輩もずいぶんお久しぶりだ。平日時々漕いでいたようだけど、ご時世的にお仕事が忙しそうだ。

昼が済んだらまた海の上。だんだん落ち着いていく春の海を、ちょっとの追い風に少し舳先を振られながら、スズメ島と俺の浜で寄り道しながら入江に戻った。舟を上げる前、ちょっと気持ち悪かったのでロールを何回か。やっぱりしゃっきりと上がらない。それを見ていた大先輩も、なんかもっさりしてますねと教えてくれる。ちょっと水に親しんでいなかったな。まだ水は冷たいけど、日差しがあれば体は温まる。ちょっと回っていこう。カヤック楽しい。

2022年4月13日水曜日

2022-04-13 引越し前に観音崎

今日はいよいよ引っ越し本番。夕方に大先輩に車を出してもらって、冷蔵庫やテレビなど家電類をまとめて移す。

今日はとっても漕ぎ日より。夕方までは時間があるから、朝から東京湾側に舟を出した。家の前からカートを引いて浜まで降りていく。今度の家は浜まで車道の部分が少ないから、舟を繋いだままカートを引けて便利になった。

早速舟を浮かべ、テトラの内側は平らで、だらだらと久里浜目指して漕いで行く。テトラを出ると火力発電所の長い堤防が波を打ち返し、ちょっとざわついて面倒くさい海面になる。いいですね。目新しい場所だし、潮の流れも早いところ。無理せずに時間をかけて身につけていこう。

堤防を回り込むと、金谷に向かうフェリーのおしりが見えた。向こうからくる舟はない。まずは燈明崎まで渡る。

そしたら次は、鴨居をかすめてタタラ浜、そこから岸ベタで観音崎の砂浜まで。引っ越しの準備もあるから、今日はここまでにしておいて、自販機のアイスを食べてまたとんぼ返り。

帰りはずーっと岸ベタで、浦賀の湾では渡し船を見送ってからきをつけて渡る。燈明崎でもちょっと上がって、夏休み感に溢れたくさむらに入っていくと、頭からなにか泡が抜けていく気がした。

残りものんびりと漕いだらちょうど良い感じに家の浜についた。舟を洗って片付けたら、前の家に移動して、引っ越し荷物を家の外に運ぶ。隣の家で飼っている犬が、荷物を担いで前を通るたびにワンワン吠えて静かな街に響いた。大先輩の車を迎える場所で荷物を置いて、手ぶらで帰る時には吠えないけど、大きな荷物を持って出ていくときは、なんだか調子良く、何度前を通っても吠えた。

ちょうど最後の荷物を道に出し終わったところに大先輩の車がやってきた。ドンピシャ。後ろにスクーターが追いかけてきて、レジェンド先輩が一緒に手伝いに来てくれたようだ。車の中からは大先輩の他に、隠岐ノ島に一緒に漕ぎに行ったヒーロー後輩が降りてきた。三人の手伝いを得て車への積み込みが一瞬で終わり、車組は引っ越し先まで一緒に来てくれて荷下ろしも簡単にすんだ。大先輩とヒーローの二人にお礼をいって別れ、日が落ちてしばらくの間、部屋の中に持ち込んだ荷物をあちらにこちらに動かしてなんとか落ち着いたら今日の仕事が全部すんだ。

これで三浦の両側にベースができた。夏の暑い日差しの中、真っ白な走水の堤防が思い出される。東京湾楽しみ。カヤック楽しい。



















2022年4月3日日曜日

20220402 桜の咲く頃に

桜前線に気持ちが浮つくのは避けられず、そわそわするけど、身の回りも中々慌ただしくて、少しずつでも、締切のある事柄からつぶしている。

そのうちの一つが引っ越しで、中でも自艇を動かさなきゃいけない。週末で動ける日で海況が良い日なんてそうそうないから、良さそうなこの土曜は逃せない。

朝起きて舟をカートに乗せ、コロコロ引いて近くの磯の狭い浜に舟を下ろす。持ってきたカートや街着はハッチに仕舞い、引越し先に向かって漕ぎ出す。

ここから出るの、好きだったなあ。岩と岩の隙間に入り込んで、人目を気にせず支度ができた。夏でも虫もいないし。でも、近くに大きなマリーナが出来てて、これからこの辺も開発されちゃって、舟出せなくなるんだろうか。心配だなあ。

それにしても舟が重い気がする。思い返すと、前回はキャンプでシェア艇借りて乗った。荷物は満載だったけど、ここまで重かったかなあ。引越し先は20キロ以上先。まああいいか。

今日は大先輩が花見ツアーをしてるはず。合流して近場を一緒に漕いで、風が落ちてくる昼近くになったら引越ソロツアーに切り替えよう。

そうして網代崎を回り込んだら湾内にちょうど大先輩組が見えた。数えると、十艇超えるグループがこっちに向かってくる。すごーい。久しぶりの面々もいる。挨拶したり、近況を話しながらまた湾を出ていく。花見はすぐ近くの油壷で、何本かの桜が水面近くに満開だった。のんびりと浮かんで堪能したら、ゲストの皆さんはもう漕ぎたい。みんな距離を出したくてウズウズしてそうだ。

じゃあ海も良さそうだし、赤羽根でも行きますかと諸磯にでできたら、別のカヤックグループが北から油壷に入ってきた。こっちも十艇を超えるグループだ。海上散歩には最高の日だものね。挨拶をしてすれ違う。

諸磯は潮が低くて低くて、中は通り抜けられない。サザエ島の横を抜けてまっすぐ、その後も淡々と赤羽根まで来た。

ここで皆はお昼に上がる。僕は手を振ってそのまま安房崎を越えていく。途中、漕ぎたりなさそうなイケメン後輩が安房崎まで一緒に漕いでくれた。そこから先はソロで剱埼を越え、ひと気のない雨崎を越え、金田の漁港まで来たら、道の桜がとても見事で、つい吸い寄せられてスロープ脇の岩場に船を上げて桜を見に行った。

その先の、海からも見れるかと思ったけど、道は海からは少し距離が有ってむりだった。それで戻ってきたらスロープの軽トラの人が、不思議そうに波打ち際のカヤックを見にでてきた。

歩いてきた僕がカヤックの人だと気づいて声をかけてくれる。舟だけあったから、無人で打ち上がったかと気にしたそうだ。気をかけてくれてありがたい。金田で定置網をしていた漁師さんで、もう漁師仕事は終いにしたけど、廃業のときには産廃業者まで網だのロープだの、自分の軽トラで四十往復したと話してくれた。ほっぽらかして逃げる漁師も全国的に多い中、ちゃんとやったと誇らしそうで、立つ鳥跡を濁さず、気持ちいい話を聞けた。他にも年を聞かれ、答えると今が男盛りだねえとお互いニヤニヤして挨拶してまた漕ぎ出す。そう言えばさっき、小躍りして走り出す先輩に、いま引っ越ししてると話をしたら、その家使って悪さするんでしょうとニヤニヤされた。その先輩の悪さって何なのかまた今度キャンプの機会にでも、ゆっくり聞いてみたい。

さて、ここらから先はだらついた浜が久里浜の煙突までずっと続く。ゴールの浜に目星をつけ、ベタベタに凪いだ海を静かに進む。右にも左にも陸地があって、湾の中だなあ。反対側は空が霞むと伊豆半島が見えなくなるけど、こっちは房総半島がいつでも見えそうだ。渡ってご覧とカマかけられてる気がするね。

そうして引越し先の浜についた。


舟の中からカートを出して、少し短くなった距離をコロコロして家についたら、舟やら服やらを洗って片付けた。

こんどの家は東京湾、クラブでは相模湾。三浦半島両側漕ぐ構えとなって楽しみ倍増。こっち側は久里浜から猿島あたりまで漕ぎがいが有りそうな場所だ。カヤック楽しい。