土曜: 風、天気
日曜: 風、天気
今まで野宿はあっても、テントを張って寝袋で寝るなんてちゃんとしたものははじめて。そういえば、インディーズバンドの野外コンサートを知り合いと聞きに行って、終電をのがしたもんだからコンサートのステージで一晩寝た。夏だったけど、夜半に雨が降ってきてコンクリが冷たくて目が覚めたのを覚えてる。御前崎の浜辺にあるステージだった。
今回は寝袋があるちゃんとしたキャンプ。キャンプ好きの先輩がテントも貸してくれる。自分でも買おうと思ったけど、いろいろと使って気に入ったのを買うといいよと言ってくれたので甘えさせてもらう。
それでも木曜日には異例の雪が11月に降り、心配になったので家のベランダで寝袋で寝てみた。寝袋は家にあったもので、なんであるのか聞いてみたら大震災の後に防災グッズとして買っておいたんだそうだ。
たくさん着込んでベランダの寝袋にくるまると文句なく暖かい。でも、ベランダのコンクリにあたる部分がヒンヤリと冷たい。やっぱり下にしくマットくらいは買っといたほうがいいね。
そうした前準備も終えて週末になったら、早めの電車で三浦にやってきた。レンタル艇は早い者勝ちだから、道具を積むのにボリュームのある艇を早速確保する。キャンプ組が揃うまでまだ時間があるから空荷で湾の外に出てみた。
北寄りの風でいつもの風浪がチャプチャプ |
湾内に戻って他のみんなと合流し、荷物をそれぞれに積み分ける。前のハッチは私物、後ろのハッチは共有の道具。一切支度が終わって昼を回る。予定より出発が遅れそうなので、城ヶ島を回りこんだ後に安房崎から戻る万が一のケースでは時間が足りなそう。引き返すと北風だし。相談して、最初から向かい風を漕いで荒崎手前の浜をキャンプ地にすることにした。
いよいよ舟をだす。荷物を積んだカヤックを漕ぐのは初めて。水面がいつもより近いのがはっきりわかる。漕ぎ出しは重いけど、スピードがなかなか落ちないでスーッと舟が伸びていく。その慣性がいつもと違うところに連れて行ってくれるようでワクワクする。食べ物もテントも積んであるから衣食住が全部足りてる。目的なんてなくて、気ままに舟をあげた場所がゴールなんだと思うといつもより海が広くて、でも同時に狭い。たぶん、遠くの海が目の前の海と続いている実感が広く、また続いているところを漕いでいけばいつかつけるという思いが狭く感じさせてくれたのかな。
黒崎の鼻 |
日もくれてキャンプはヒートアップ |
日も落ちてキャンプトークは一番楽しい時間帯。飲んでふらついた足が立ち上がった拍子でよれてテーブルの上に砂を上げる。明太子のアヒージョを気取ってパンに乗せようとして落とす、細々と粗相をしてそれがおかしくて笑ってとても楽しかった。
日も変わる前にはテントに戻って寝る。夜半に一度トイレに起きたり、波の音が近づいた気がして心配して外を覗いたり、雨が未明に降って音で目がさめたり、それでも普段と変わらず熟睡できた。
目が覚めたらもう6時で普段より良く寝てた。富士山がすっぽり雲に入ってたから、今日はこれから雨に向かうだろう。ピューッとまっすぐ庭から家に戻って舟をあげた。自転車のときは日帰りロード専門で、テントを積んだランドナーは見向きもしなかったけど、カヤックだとキャンプで距離を伸ばしたい。
富士山が作ったきのこ雲 |