支度をして海に浮かぶ。11月に入ってどんどん水が澄んでいく。ヨット脇の岩場にいる美味しそうな魚がよく見える。でも釣りをする人たちは見える魚は釣れないという。残念。網代崎には北からの風浪が寄せてるのみでうねりはない。朝日がまだ低く、網代崎が少し赤らんで柔らかい。
早くも遅くもない、普通に歩くペースでホイホイと漕いで安房崎。宮川湾はほぼ真向かいからの風がある。東風崎の灯標あたりは崩れてないので、岸沿いに毘沙門、横瀬島とつないで剣崎をくるりと東京湾側に回った。
東京湾側に入ると少し水の色が緑がかる気がする。風も抜けて、風浪が前からどんぶらと寄せてくる。北東風だとこうなるよなあ。手を止めて揺られていたら、前から黒いファルトが漕いできた。挨拶をしたら、三戸浜から雨崎までの往復だそうだ。僕と変わらない時間に船を出して、もう雨崎から戻ってきている。早いなあ。
ファルトの人を見送ったら僕も引き返す。岸をなめて、波が立ちそうな場所を探しながら。とはいえ、あまり面白そうな場所は見つけられず、結局横瀬島の回り込む波を見に。そうしたら、NZ先輩がちょうと向こうから漕いでくるところだった。先輩も劔埼までで引き返すというので、見送って波遊びしながら待つことにする。
久しぶりにグリンランドパドルで波遊びしたら、ブレースの具合が少し違う。何度か引っクリ返されてずぶ濡れになって遊んだらなれた。そのうち、おされな同期がまたやってきて、先まで行くというので見送った。少し潮が上がってきたのか、長く乗れるようになってきた。楽しく遊んでたら先輩も同期も戻ってきて集まる。
そろそろ大先輩の定刻組がだいぶ漕いできた頃。合流目指して、でも岸ベタで遊びながら赤羽根海岸まで戻る。大先輩たちはもう浜にいて、お昼ご飯もだいぶ終わりかけの様子だ。上げ潮のせいなのか、洞窟のある小さな浜には時折崩れ波が入るくらいには面白い。ツアーのお客さんが良く上がったなあと思いながら、僕らも後ろを見ながら慎重に船を上げた。
今のところ平気だけど、午後の風の上がりを気にして、お昼もそこそこにいつもよりはキビキビと戻る。長津呂崎を回ると諸磯までは向かい風だったけど、みんな淡々と進んでいくのはさすが。お客さんは小笠原にいたこともある二人がいて、向こうで結構漕いでいたんだそうだ。納得。
諸磯では満潮で潮が高く、かすかなうねりだっったけどなんとなく波遊びができる雰囲気。NZ 先輩やここ3,4 年通っている常連のお客さんが沈するくらいには面白く遊べた。小笠原の二人が波待ちを始めたのでこっちも嬉しくなって少し長く遊んでから、もう少し進んでコーヒー休憩に浜に上がる。
小笠原の話など聞いたり、風が全然強まらないのをいいことにだべっている。小笠原の一人は釣り竿を持ってきていて、小さな入江をあちこちに移動して一人カヤックから釣りをしている。それを浜から見ていたら、とうとう小さなカサゴを釣り上げた。それを逃してやったら満足したと竿を納めて上がってきた。
青い空を日が落ちてきて、カヤックの白も暖かい色になってきた頃、みんなで腰を上げて船を出す。日没まではあと 20分ほど。僕は残って日が沈むまで浮いていることにする。風もなく、海はぺったりとして、そこにうつる夕日の色がどんどん濃くなってくる。伊豆半島に日が沈んだのを見て気が済んで、堤防を回って帰って船を上げた。静かな湾内を船がスーッと進むこの時間はとても気持ちがいい。
空にはあまり雲がなかったので、せっかくの色も空に抜けてしまった様。高い雲がある時を狙ってまたこの時間漕ぎたい。
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