今日はみんなでちょっと遠出で漕ぎ収めに行く。年の終わりに潮を浴びて、来年への抱負をあらたにする。
場所に決まりはないけれど、まずは波が立つところ。普段はサーファーがいるところも、寒い北風の吹くこの時期は割と空いている。
そうして車ででかけて外房にやってきた。日差しは割とあるけど風が寒い。素早く支度をして総勢7人が浮かぶ。シーカヤックの中にいればこの風でも暖かい。
浜から出て隣の湾に漕いで行くと、手頃な大きさの浜に緩やかに波が入っている。浜には釣り人が一人居るだけで、海の上は僕らだけ。
それではと体をほぐしに遊びだす。まずは一人、波打ち際で脱ってうちあがる。水がコクピットに入ったカヤックは軽く100キロ程になる。波に寄せられて飛んでくるカヤックが体に当たれば、手足なんか平気で折れる。だから、カヤックの真ん中近くに立たないように、先っちょあたりでカヤックを扱い、寄せては引く波とカヤックの動きに合わせて上手く水を抜いて軽くする。
そうしてまた戻ってきたらまた浮かぶ。波に合わせてダッシュしていれば暖かい。
ひとまず落ち着い来たので浜に上がり、昼ごはん。潮が下がってきて波がどんどん良くなる。すぐに海に戻ってまた乗り出す。
沈もすれば脱もある。熱心な後輩は、普段の練習ロールは完璧なんだけど、いざ波沈すると上手く行かない。できると思わず、寒くても毎回練習しなきゃなと言っていた。でもこの後輩はブレースが上手くなって、大きな崩れ波を横で受け、そのままローブレースで浜まで横に乗り付けた。お見事。
他にも、90度まで倒れた舟をハイブレースで反射的に立て直した房総同期。本人覚えてないので、体に染み付いた動きになってきてるんだろう。色々のファインプレーに声を上げつつ、失敗して泳いだり、みんなたっぷり潮を浴びて禊は完了。
日もだいぶ低くなって来たので、さて帰るかと、カヤックの群れが沖に向かって漕ぎ出す。そりゃ最後は浜に上げるのだけど、浜に背を向けて進みだすと、その一瞬は海に棲む感覚を強く意識する。
またちょろっと漕いでもとの浜に舟を上げ、道中温泉と食事をして帰った。車の中では今日の出来事で盛り上がる。横乗りを途中で降りるためにはどうするか、大先輩が運転席から話してくれたけど、肝心の横乗り後輩は疲れて寝て聞いていない。それがまた笑いに変わって賑やかに漕ぎ納めを終えて帰った。
来年もまた、みんなで元気で無事にこげますように。
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