川に向かう
カヤックを背負ってでかけます。Oru Kayak は 12kg なので、自分の自転車の輪行と重さは同じ感じ。自転車より少し幅の厚みがありますが、ほぼ輪行です。ただし、自転車と違ってパドルやらライフジャケット(PFD)やらありますので、その他の小物が割りとかさばります。輪行バッグを持ちつつ、スキーに出かける、と思うとわりとしっくりきます。日帰りであれば、一切合財を一人で背負って電車にのって出かけられます。ただ、これは Oru だからで、骨組みの折りたたみカヤックはこれの倍くらいの重さになるはず。それだとカートが欲しくなりますね。
川についた
多摩川駅まで電車にのって、駅から歩いて15分くらいのこの場所にきました。東京側、丸子橋の少し下流になります。この時の水位は調布取水堰(下)の記録で1.92m (2014/Oct/11 11am)でした。河川敷の芝生から、藪の間の踏み分けた道を見つけて川岸にでます。階段になっているので、水位によらず乗り降りしやすいです。神奈川側にも似たような場所や、砂利の州になっている場所もあるのですが、生活の場としている方も多くおられます。東京側は釣り人くらいなので気軽でした。
芝生の上で Oru を組み立てます。ついでに、自然の中でちゃちゃっと着替えました。逆に子供のほうが周囲を気にしてました。冬だと少し寒いかな。いい方法を考えないと行けないですね。
まずは浮かべてみる
この堰までは潮の満ち引きの影響を受けます。大潮の時は、水位が2.6m近くまであがることもあり、上下幅は1mほどにもなります。河口からは13kmほどある場所なのですが、海の影響を受けるのですね。この時の1.92mというのは、干潮になった時で、川の流れも一番早くなります。逆に満潮に向けては川の流れが緩くなります。岸辺を流されていく木の枝などを見ると、20ないし40cm/s くらいで流れてたように感じました。
いきなり乗るのは怖いので、まずは舟だけを流れに沿って浮かべて見ました。手で掴んだ舳先を川上に向け、舟をおきました。意外と舟を引く手応えは軽く、水は舟をおいてすり抜けるように流れていきます。手をぱっと離しても、舟はそのままプカプカ浮いています。少し気が軽くなりました。
いよいよ乗る
初めて Oru で水の上です。しかも、川は初めてです。緩いとはいえ流れがあります。櫂でそっと押し出して岸の緩い流れに出る瞬間、ちょっとフラっとしました。いつもツアーで借りて乗る二人乗りのものとは違う感触なので少しびっくりしましたが、櫂を軽く入れるとすぐに気持ちが落ち着きました。
もう少しと櫂を長くいれると、舳先が少し外を向いていたものですから、川の真ん中にすーっと出ていきます。おお、怖い怖い。それでも、舳先を岸に向ければ逆に戻ってきます。まずはその場でとどまって、岸に付かず離れず、なれるまで数分漕いでみました。とはいっても、岸のそばは水の流れが弱く (エディと呼ばれる)、舳先の向きを変える程度の漕ぎです。それ以上だとどんどん川を上がってしまいます。50mくらい上がったら、リバースして後ろ向きに戻ったり、行ったり来たりをして子供に交代しました。
子供の場合は、舳先が川の真ん中を向いて誤って出て行ってしまったら怖いなと思ったので、最初の行ったり来たりは舳先にロープを結び、川岸で僕がそれをつかんで乗せました。いざという時に少し舳先を岸に引けば、すっと戻ってくるはずです。
もちろん杞憂に終わり、子供のほうが簡単に漕ぎ上がり、下る時も舟の向きを狭いところで上手にかえて、エディの中だけでくるくる川を上り下りしました。
川を渡る
緩い流れをまっすぐ上り下りするのはできるようになったので、いよいよ川の中洲を目指そうと思いました。でもその前にお昼ごはんを食べます。お湯を沸かしてカップラーメンです。二人ともシーフードヌードルです。しばらくはカップラーメンが続くと思います。これから寒くなりますし、おいしいですよね。
昼食の始末をして、いよいよ中洲を目指します。フェリーグライド (*)で真横にいければと思って、岸の緩い流れから本流の早い流れに出てみます。流れが早過ぎたら、流されながら岸に舳先を戻して帰ってくればいいという目論見です。斜めに進んでいき、いざ本流にでる時に舟がフラフラっと揺れましたが、そのまま漕ぎ進んで本流にでました。そのまま舟をまっすぐに川上に向け、岸から見て止まって見えるようにしばらく漕いでみました。それで自信がつきました。うちの子供であれば、きちんと流されずにすみそうでもあります。
(* About Kayak and Skiさん、漕ぎ方 > 川を横切るが参考になりした)
もう一度舳先を中洲よりに向け、じわじわと寄って行きました。気づけば川底に玉砂利が見え始め、中洲の岸辺についていました。櫂を入れると砂利に当たるけれど、舟底はこすらないくらいの深さ。それが周りに広がっていました。流れも緩いので、本流の真ん中を漕ぐよりもこちらの方が安心できるのかもしれません。
中洲周りの様子を見たあと、戻りで流される分を稼ぐために、緩い流れを上流に漕いでから、岸に舳先を向けてまた本流に乗り込みました。戻りは、行きと違って少し焦ったのか、舟を岸にまっすぐに向けすぎて、少し流されるのが早かったと思います。また、本流の流れを横から受けて、舟がふらつきました。こういう時は、下流側に少し舟を傾けて(上流側の腰をつぶしてスキーのくの字姿勢で)漕ぐと、舟が安定するそうです。
岸に戻り、子供には、もし落ちたら舟をすてて岸に向かって斜めに流されて来るよう伝え、思い切って中洲まで行かせました。うまくフェリーグライドをして下流に流されずに中洲につき、戻ってくるときは斜めに漕ぎ上がって戻ってこれたので一安心です。中洲のすぐ際で舟を止めて何をしているのかと思ったら、水切りに良さそうな石を探して幾つも持って帰ってきました。これは、夕方舟をたたんだあと、二人で投げて遊びました。
中洲を往復できたので、もう少し本流を相手にして練習してみようと思いました。真ん中を漕ぎ上がって、丸子橋をくぐって見ようと思ったのです。まずは東京側 (写真右手)の流れを漕ぎました。あまりぐいぐい漕ぐ感じではないですが、それでも少しずつ流れに逆らって上がっていけました。ただ、橋桁には近づいてはいけません。特に、下流側から上がっていくと、流れが遅くなっているのが見えるので良さそうに思えますが、逆に舟を引き寄せる力が働きます。思ったほど近づいてはいなかったのですが、それでも舟を引き寄せられる感じがする瞬間がありました。子供にも、橋桁には絶対に近づかないように伝えました。
その後は、中洲の向こう側、神奈川側の本流も漕ぎ上がってみたのですが、こちらの方が流れが早いようでした。中洲の下流側から橋に近づくまで、さらに時間がかかりました。橋桁には近づきたくなかったので、そのまま橋の手前で中洲の脇に戻りました。繰り返しますが、橋桁には近づかないようにしようと思いました。
一日終えて
橋に近づかないことを肝に命じて、中洲の近くで遊ぶには安心できると思いました。駅からも近いし、いろんな水位で舟をだしやすいし、その面でもいいです。ただ、中洲がある分、両側の本流が深く流れが早いと思うので、中洲に渡る時に安心して本流に出入りできる技術があることが前提です。これは、川で漕ぐ上での必須技術なので、岸からの出入りだけを繰り返してしっかり練習すればいいですね。やはり、海とは違い、常に流れがある環境は気をつけなくてはいけないことがまたあると感じました。
最後に、決めておいた指標での評価:
- 水温: ◯ (まだ冬じゃないからね)
- 足がつく場所: ◯ (中洲、水位 1.92m)
- 下流の障害物: ◯ (次の新幹線の橋を過ぎればしばらくない)
- 岸辺の移動: ◎
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