距離が漕げそうな海況なので森戸神社にお参りに行こう。僕らは小網代が根城だけど、逗子・葉山あたりのカヤックの人たちは名島の鳥居と森戸神社が氏神さま。年も明けたし、ちょっと遅くなったけどお隣さんにご挨拶まわり。
月曜に降った雪がまだ道路の端々に残ってる。今朝も寒かった。カヤックを出したら、ハッチの中に溜まり氷ができてた。ゴムのハッチカバーも溝に氷が入っててはまらない。バンバン叩いて氷を落としてはめる。
それでも水温は13度からある。水に浮かべて一、二掻きで寒さが消える。気持ちいい。堤防からみる網代崎は見事に静か。予定どおり北に向かう。
富士山をみると、手前の山々もくっきり見える。水平線も漁船はまばら。ポツンと見える亀城礁の灯台をまずは目指す。黄色と黒は勇気のしるし、そんな歌を思い出しながら、少し崩れる波に揉まれて遊んで一息いれる。
ここから海岸線を見ると、 崩れた白い崖肌が3つ目立つ。右から長者、大崎、稲村ヶ崎と遠くなる。さらに遠い目印は江ノ島。くっきり見えるけど今日は行かない。とりあえず、稲村ヶ崎の崖を目指して真っ直ぐ漕いで行く。出発から二時間になるまで漕いで、時間になったら手近な岸を目指そう。
波風ともに静かで、漁船も通らず、カヤックもすれ違わない。目に見えないほどのプランクトンが水面に作る小さな曳き波もしっかり見える。漁具の目印にもやわれたペットボトルが水面に同心円を作ってる。少しも崩れずに細かいさざなみで幾重にも輪が広がる。
そうして漕いで名島につく。カヤックに乗ったまま祠と鳥居にペコリと頭を下げる。
森戸神社に着いて、こちらもカヤックは上げずにペコリ。 ここで引き返す。満潮手前で鮫島の壁横を抜けて行く。長者ヶ崎でお昼休みにしよう。
長者につくとちいさな波がたっていて、SUPが一人いる。僕も入っていいかと声をかけたら、ここまで一言も喋らずにきていた喉がしゃがれてた。快くどうぞと言ってもらって、できるだけ大きくなるやつを狙って長く一本乗れた。それで満足して長者の砂嘴に舟をあげ、お昼ごはんをささっとすます。長者の浜にはいくつかカヤックも見えた。
帰りは岸寄りを佐島、荒崎、佃嵐崎とつなぎ、さらに諸磯まで行って岩場に入った。大先輩の定刻組が南に行っているはず。しばらく三崎の堤防を諸磯の岩場から眺めてたけど、カヤックは見えなかったので、小網代の堤防に戻ってロールして帰った。濡れると日のあるうちに片付けたくなるよね。
ちょうど舟を片付けたあたりで大先輩たちが帰ってきた。赤羽根海岸の方までゆっくり漕いだそう。岸辺の岩でちょっと波が崩れてて、出入りが楽しかったという話を聞きながらクラブハウスで温かに飲んで帰った。
朝晩の冷え込みが厳しくて、支度の間がつらいけど、その何分間かを我慢すれば海に浮かんで暖かい。それも後何回かやったら春がくる。そうしてまた一年楽しもう。