小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2019年10月26日土曜日

20191026 油断大敵 その4

風が弱く、お日様がたっぷりで、小さめのうねりが残っていそうな土曜日。こんな日に気持ちが海に向かないわけにはいかない。実際に行けるかどうかはそれぞれの都合があるけれど、実際に行ければ万々歳。中潮

始発のバスに乗ってクラブハウスに。誰もいない。この週末はクラブのキャンプツアーがあって、大先輩と何人かがでかけている。持っていかれたカヤックでラックの隙間が目立つ。

黄色のポリ艇を支度して舟を出す。今日はなにで遊ぶにしてもいい日。波で遊んでもいいし、距離を出してもいいし。

網代崎を眺めながら期待を込めて堤防から外に小網代湾を出ていく。近場のポイントに向かうと遠くから SUP が入っているのが見える。それに混じってダブルブレードとシーカヤックが一人いる。サーフなら何でもやる先輩がポイントですでに遊んでいた。

クラブメンバーの近況を報告したりなどする。いつも元気な先輩は半袖で漕いでいる。今日は暖かくなる予報とはいえ、波で濡れまくるのに元気だなあ。

思ったより波はなかったので、先輩といろいろ動き回ることにする。狭いポイントにはサーファーが三人ほど浮いていた。なので別の場所に移動する。

ここは波立つときが全然読めない。なんか、ある時にはある、小さい波は立たない。この先輩とはここで遊ぶことが多い気がする。大きいところを探しにいくからかな。


一瞬だけ盛り上がって崩れるから長く乗るのは難しいのだけど、それはそれで楽しめる。崩れる場所は限定的だから、周りに弾き出されれば割と安全。岸寄りの落ち着いたところでは、青いファルトが釣り竿を振ってた。

波が崩れてくるだけじゃなくて、それが回り込んでジッパーラインになる場所もある。ちょっとそこで浮いていると、違う方向から波を同時に受けて一度は本気で沈して、洗濯機遊びが楽しい。

先輩も、沈したところを崩れ波にそのまま持っていかれ、そのまま波にクルリと舟を起こされてた。段々と雲が晴れてきて、楽しい気分がさらに上がる。富士山も雪をかぶって黒富士から季節が変わっていく。


ひとしきり遊んで、さっきサーファーの居たポイントにちょっと寄り道して戻る。そうしたら、いつものポイントでいぶりがっこの先輩が波遊びしているのを見つけた。ここでまたちょっと遊んでいたら、サーフの先輩が自分の携帯をなくしたのに気がついた。

防水パックに入れ、紐を首にかけて漕いでいたのが気づいたら無かったという。何回か沈をした場所があるから、そこだろうといってまた戻ってきた道を戻り、みんなで探した。電話はかかるから、電源も入っているし、電波の届くところにはあるようだ。防水パックにも空気は入っているけれど、浮いてくれるわけじゃないから水には沈んでそう。電波は水深何メートルまで届くんだろう。

それでみんなでキョロキョロしながら何箇所か探し回ったけど、残念ながら見つからず。やっぱりPFDの肩バンドあたりに紐をつないでおかないと、油断大敵だなあと話した。


サーフの先輩はそれで帰ったけど、いぶりがっこの先輩と、それから合流したマスコットの先輩と一緒に亀城礁まで足を伸ばした。はっきりと上げ潮を感じ、亀城礁の浅い岩場の上を、川のように南から北に流れていた。灯台の南側はぺったりとして水盆のような水になっていて、岩場を挟んで北側は瀬を越える水のようにざばざばと波立っていた。それを楽しみながら、沖網代をタッチして湾内に戻って舟を上げた。

今日は人も少ないだろうと思ったけど、先輩たちと一緒に漕げて一日楽しかった。来週もクラブのキャンプツアーがあるから三浦にくる人は少ないかもしれない。一日のんびりと距離を出して漕ぐいい機会だ。

2019年10月20日日曜日

20191021 長者行けず

心の緩みを引き締めて三浦に出かける。朝方は北風が強めで始まるけど、だんだん落ち着くんじゃないかという予報。一日曇りで寒い小潮

また北方面を攻めてみよう、名島まで行けるかな、北風がある間は長者で折り返してもいいなと思って舟をだす。

おとなしい網代崎を見ながら堤防を周り、向かい風を北に漕ぎ上がる。向かいと行ってもそれほど強くはない。三戸浜、長浜の吹き抜けを確認しながら荒崎につく。この様子なら名島行けるかなと思い、長者の沖あたりを目指して真っ直ぐに出る。

斜め前からは風浪が来るけれど、後ろからのうねりはものともせずに舟を押してくれる。楽ちんにパドルを回してたら、立石の沖あたりで風のギアが一つ上がったように感じた。冬のカヤックがやってきた。今日は服装をちゃんとしてるから問題ない。ロープもちゃんと持っている。

それでどんどん漕いでいったら、久留和の沖あたりでもう一つ風のギアが上がった気がする。風浪の表面に皺がよりだした。注意して、バウを長者に向けて岸によることにした。尾が島の手前に点々と浮かぶブイにそって真向かいの風を漕ぎ上がる。パドルがだいぶ重い。

途中、SUP が一人、岸に向かって漕いでいるのに行き合う。波があるので膝立ちになって、右に左にと何回か漕いでは風に横向きにされながら岸を目指していた。ウェットを着込んでしっかりしてはいそうだけど、釣り竿を持っているのが気になる。

あっという間に追いついたので、進んでるのか心配になって、「風強いっすねー、大丈夫ですか?」と聞くと「えー、大丈夫です」というので、分かれて岸に向かうことにする。ちらりと SUP を見たけれど、バウにトグルもないし、ロープがあっても引けないなと思った。

それで久留和の堤防まで戻って振り向いてみると、まだ沖を漕いでいた。あららと思い、行動食を食べながらしばらく見ていた。余計なお世話かもしれないけど、「だいじょうぶ」が信じられなくて気になった。そうしたら、少し岸によって波がおさまったところまできたのか、立って漕ぎ出した。まあこれなら大丈夫だろう。気が済んで引き返すことにする。長者までも行けなかった。

帰りは岸ベタで軽い軽い。諸磯までびゅーんと戻ってちょっと波で遊んで大先輩のグループと合流した。距離は大したことなかったけど、向かい風の中結構漕いだので疲れた。あとは大先輩とのんびり漕いで、お茶をして帰って舟をあげた。

そうしたら、お客さんの一人がなんとクラブメンバーに入会してくれた。すいすい漕いでいて、上手だなと思っていたら、少し経験のある人でクラブを考えていたのだそうだ。ホンモノのイケメン後輩が入ってきた。大事件だ。これからどうぞよろしく。

今日はちょっと冬の北風を甘く見てた。出し風になるし、慎重に漕ごうと思った。これで今度こそ一通りあらが出揃ったろう。カヤックシーズンは終わらない。また来週こよう。

2019年10月14日月曜日

20191014 また油断大敵

また一つ大きな台風が過ぎて、海も落ち着いてくるかという月曜日。大潮。昨日は台風が連れてきた南の空気で晴れて暑かった。一点、今日は陽がささずに雨も降るかもしれない天気

始発がまだ暗い時期になった。朝早くというより、夜中に動く感じで支度をしてでかける。三崎口のバスで、ガンガン漕いでる同期にあった。バス停の脇に大きな防水のダッフルバッグが置いてあって、なんか見たことがあるなと横目に見ながらバスに乗ろうとしたら、コンビニから同期が出てきてバッグを持ち上げた。一人じゃちょっと心細かったから嬉しい。


二人で支度をして舟を出す。逗子の方の様子を聞くと、今回は波が落ちるのが早いのだという。網代崎も今ひとつな感じで、だめだったかー、と思いながら堤防を出る。まあ、それならそれで、一回りして遊ぼう。ちなみに、平塚沖での観測データは、台風が接近してきた夜7時、6m 近くの波 (1/3波高)、30m/s の風を最後にデータが止まってしまっている。壊れちゃったのかなあ。

それなりの北風の中、いくつかポイントを回るがどこもうねりは感じない。一箇所だけ、狭い岩場のポイントで面白く 30分程遊んだけど、サーファーが入ってきたので遠慮して動くことにした。

同期は亀城礁が気になるようで、そこまで行って見ようと沖に少し漕いででた。水が暖かく、24度くらいはあるから、その上を吹いてくる北風も寒さは感じない。しぶきは受けるけど、薄手のウェット長袖一枚で快適に漕いでいく。

岸から離れるにつれ、北からの風浪が大きくなるのはいつものこと。ちょうど引き潮が抜けていくのも相まった波を漕いで行く。亀城礁が近づいたなと思った頃、左手から漁船が数隻つらなってやってきた。曇った灰色の海で、少ししぶきが飛ぶ中、漁船がゴンゴンと波をけちらして過ぎていく。小舟が二艘、波間に揺られてても見えにくいだろうな、そう思ったら、その列を横切って亀城までいかなくてもいいよねとお互い思う。

なので、ここからは追い風追い波に乗ってビューンと諸磯を目指そうということになった。同期はダウンウィンドというのがやってみたかったようだ。漕ぎ出すと、波のとり方がとても上手で、僕はどんどん離されていく。あと一こぎが足らなくて僕が波に乗れないのを、すっと捕まえて先に進んでいく。上手だ。時々ペースを落として待ってくれる同期を追いかけて一生懸命に漕いで、それで諸磯の手間まできたら波がちょっと大きくなり、僕でもようやく波を捕まえやすくなって並べた。あー、短い距離だけどとっても疲れた。

諸磯で折り返して堤防に戻ると、ちょうど前漕ぎの後輩が舟が堤防から出てきた。同期は舟を上げ、僕は堤防の内側でちょろちょろ水を浴びてた。水が暖かいのだけど、上に戻ると風でちょっとずつ冷えてきた。そしたら後輩が堤防を回って戻ってきた。

後輩のロールは随分と左が安定してきてた。無理に力を使わないぶん、右より左のほうが上手にみえる。スカリングブレースも、左のほうが無理がないように見える。せっかくだから、少し波があるところで練習しようと、北からの風浪が寄せる網代崎手前まで移動して、今度は馬乗りをして遊ぶ。

やっぱり馬乗りは大事だ。脱った時のセルフはロールの前の段階として確実にできるようになっておかなくちゃいけない。馬乗り、フロート、リエントリー、そのどれでも、というか全部、それなりの波のあるところでやって自信をつけるのが大事。ロールだけで油断しちゃいけないですねーと後輩と話しながらひとしきり遊んでた。

そしたら、水が暖かくても、濡れたウェットで風に吹かれるとやっぱり寒い。同期も後輩も上はもうジャケットを来てたのに、僕だけ気持ちが夏から全然切り替わってなかった気がする。それで泳いで風に吹かれたものだから、途端に寒い気がしてくる。昨日の暑さで油断した。

ちょうど季節の変わり目、冬本番の前にいろいろ油断を洗い出した。ちょうどいい。台風も減ってきて、北風はあるもののこれから冬の晴れ間が楽しめる。水もまだまだ暖かい。ちゃんと準備して冬のカヤックを楽しもう。

2019年10月5日土曜日

20191005 油断大敵

台風がくるかとやきもきしていた週末も、蓋を開けてみたら絶好の日和。しっかり漕ごうと思う。でも、台風のうねりが少し残ってやしないかという期待もある。小潮

クラブハウスについたら、骨太の後輩が船をあげてきたところだった。三時に目がさめてしまい、朝のうちにちょこっと漕げるからと出てきたそうだ。それでお腹がすくまで漕いだから、子どもたちの朝に合わせて帰るところ。ほんとうに朝飯前だね。

もう一人、レジェンド先輩もすでに舟を出して南方面に行っている。大先輩のツアーも南方面のようだけど、今日は北の気分。名島あたりを目指すつもりで漕ぎ出した。狭いポイントで遊びつつ、今がピークでそんなに続かないだろうと思ったので数本楽しんだらヘルメットを脱いで先に進む。ちょっと負荷をかけつつ名島を目指したけど、引き返すと決めた10時には着かなかったので途中で引き返す。

道中大変海況がよろしい。黒鯛込あたりの見当だったけど、ひょっとしたらツアーはまた「もうちょっと先まで」行っているかもしれない。そうすると距離が 30km を超えてくるのできちんと食べながら漕いだ。

帰り道に狭いポイントをチェックすると SUP が二人。でも波は全然ないから、少し眺めただけで漕ぎつづける。

いざ黒鯛込。諸磯から岸べたですすみ、くるりと最後の岩場を回ると入江が見える。はい、いない。まあ、ランチのスロープに人がいないからわかってたけれどもね。念の為海外町の護岸をチェック。いません。

あー、これは城ヶ島まで行ったな、戻ってくるあたりで会えるかなと、三崎の堤防の端で最後のわらび餅を食べて漕ぎ始める。

堤防の前の三角波は小さくはない。ツアーはよく行ったなあと思いながら、結構いかつい長津呂を抜けて馬の背洞門。その岩場を回ったらたくさんのカヤックが見えた。赤羽根海岸から舟を出したところで大先輩と合流。

今日のお客さんのグループは常連さんなのだけど、いつも何かとイベントフル。とことん頑張ってくれたんだけど、さすがに無理になって手が止まった人が一人。NZ先輩が一緒にいてロープを持っていてくれたから良かった。僕もちゃんとロープは持っていこう。最近出番がないからと油断していた。自艇の時は持っていくのに。

NZ先輩がその一人を引いてくれたのだけど、ちょっとふらついて沈しそう。なので僕が舟を押さえて一緒に引いてもらうことにした。近くを並走してるくらいじゃ沈を止められない。なので NZ先輩は二艇を、しかも僕の重いポリ艇を引いてぐんぐん漕いでいく。それでもデッキに馬乗りにさせた人を運ぶよりは軽いと言っていた。最終的には大先輩がさらに NZ 先輩を引いて二艇で二艇を直列でひっぱる形ですぐに諸磯についた。

陸に上がって休めば元気も出てくる。お茶の時間が終われば、最後の一漕ぎはがんばれるというので全員で舟を出し、自力で漕いで帰って舟を上げた。


いつも持ち歩いていたのに、ちょっと荷物が増えたからと最近ロープを持ってなかった。油断大敵。ちゃんとロープ持っていこう。遊びの道具は二の次、三の次。



2019年10月1日火曜日

20191001 そこの灯台を回ってちょっと先まで

週末は用事があって漕げなくて、もやもやしているところに天気の良さそうな様子。次の週末は台風がうろうろしているし、良い日和の火曜にお休みもらって三浦に漕ぎにいく。中潮

大先輩が支度しているクラブハウスに到着して、久しぶりに自艇を取り出す。今日のお客さんはいつも元気な常連さんだ。メンバーも一人漕ぎに来ている。

みんなの支度を終えて漕ぎ出すと、とても良い日より。薄い長袖を通して陽射しの照りはまだ感じるけど、全身が焼かれるのとはもう違う。お燗が喉をじわりと通っていく味わい。水もまだ十分温かいけど、入江の奥には立派なタコクラゲが上がってきている。おセンチになってしまう海のいろ。

浅くなった諸磯の岩場には潮が流れ、するりと漕ぎ抜けたら三崎の堤防がすぐだ。この先は初めての人もいる。長津呂は相変わらずの波だけど、それ以外はぺったりとした海を漕ぎ進んで安房崎に。もともとの予定ではここまでだけど、ここまでいいペースで来ている。大先輩のいつもの「どうですかね。海況が良いのでもう少し先まで行ってみましょうか」で決まり。

それぞれのペースで漕いで横瀬島に到着、ここでお昼をゆっくり休んで岸沿いに引き返した。帰り道は少し疲れも見えたけど、カヤックは舐めるようにペースを守って進んでいった。日も低くなった頃に網代崎を回り込んで入江に滑り込んでゴール。20km を超えたツアーでみんな満足げだった。