始発がまだ暗い時期になった。朝早くというより、夜中に動く感じで支度をしてでかける。三崎口のバスで、ガンガン漕いでる同期にあった。バス停の脇に大きな防水のダッフルバッグが置いてあって、なんか見たことがあるなと横目に見ながらバスに乗ろうとしたら、コンビニから同期が出てきてバッグを持ち上げた。一人じゃちょっと心細かったから嬉しい。
二人で支度をして舟を出す。逗子の方の様子を聞くと、今回は波が落ちるのが早いのだという。網代崎も今ひとつな感じで、だめだったかー、と思いながら堤防を出る。まあ、それならそれで、一回りして遊ぼう。ちなみに、平塚沖での観測データは、台風が接近してきた夜7時、6m 近くの波 (1/3波高)、30m/s の風を最後にデータが止まってしまっている。壊れちゃったのかなあ。
それなりの北風の中、いくつかポイントを回るがどこもうねりは感じない。一箇所だけ、狭い岩場のポイントで面白く 30分程遊んだけど、サーファーが入ってきたので遠慮して動くことにした。
同期は亀城礁が気になるようで、そこまで行って見ようと沖に少し漕いででた。水が暖かく、24度くらいはあるから、その上を吹いてくる北風も寒さは感じない。しぶきは受けるけど、薄手のウェット長袖一枚で快適に漕いでいく。
岸から離れるにつれ、北からの風浪が大きくなるのはいつものこと。ちょうど引き潮が抜けていくのも相まった波を漕いで行く。亀城礁が近づいたなと思った頃、左手から漁船が数隻つらなってやってきた。曇った灰色の海で、少ししぶきが飛ぶ中、漁船がゴンゴンと波をけちらして過ぎていく。小舟が二艘、波間に揺られてても見えにくいだろうな、そう思ったら、その列を横切って亀城までいかなくてもいいよねとお互い思う。
なので、ここからは追い風追い波に乗ってビューンと諸磯を目指そうということになった。同期はダウンウィンドというのがやってみたかったようだ。漕ぎ出すと、波のとり方がとても上手で、僕はどんどん離されていく。あと一こぎが足らなくて僕が波に乗れないのを、すっと捕まえて先に進んでいく。上手だ。時々ペースを落として待ってくれる同期を追いかけて一生懸命に漕いで、それで諸磯の手間まできたら波がちょっと大きくなり、僕でもようやく波を捕まえやすくなって並べた。あー、短い距離だけどとっても疲れた。
諸磯で折り返して堤防に戻ると、ちょうど前漕ぎの後輩が舟が堤防から出てきた。同期は舟を上げ、僕は堤防の内側でちょろちょろ水を浴びてた。水が暖かいのだけど、上に戻ると風でちょっとずつ冷えてきた。そしたら後輩が堤防を回って戻ってきた。
後輩のロールは随分と左が安定してきてた。無理に力を使わないぶん、右より左のほうが上手にみえる。スカリングブレースも、左のほうが無理がないように見える。せっかくだから、少し波があるところで練習しようと、北からの風浪が寄せる網代崎手前まで移動して、今度は馬乗りをして遊ぶ。
やっぱり馬乗りは大事だ。脱った時のセルフはロールの前の段階として確実にできるようになっておかなくちゃいけない。馬乗り、フロート、リエントリー、そのどれでも、というか全部、それなりの波のあるところでやって自信をつけるのが大事。ロールだけで油断しちゃいけないですねーと後輩と話しながらひとしきり遊んでた。
そしたら、水が暖かくても、濡れたウェットで風に吹かれるとやっぱり寒い。同期も後輩も上はもうジャケットを来てたのに、僕だけ気持ちが夏から全然切り替わってなかった気がする。それで泳いで風に吹かれたものだから、途端に寒い気がしてくる。昨日の暑さで油断した。
ちょうど季節の変わり目、冬本番の前にいろいろ油断を洗い出した。ちょうどいい。台風も減ってきて、北風はあるもののこれから冬の晴れ間が楽しめる。水もまだまだ暖かい。ちゃんと準備して冬のカヤックを楽しもう。
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