朝、バス停から小網代までの坂道に出ると、入江からあがってくる風が涼しい。空の色も高く澄んでまたひと夏数える。
早い人がチラホラとクラブハウスにいて、挨拶しながら支度をして先に入江に一人浮かぶ。茶色のタコクラゲが一緒だ。
スカートをつけていると、ヨットに向かう風な人が手漕ぎボートででてきて、カヌーはどういう判断で出るの?と声をかけてくれる。陸の風の予報で6,7メートル吹いたら、まあ、でないですねえと話してわかれる。今日は午後かなり吹く予報なのもあるし、心配もしたのかもしれない。まずはタコクラゲと入江で水につかるだけ。
体の熱を抜いてクラブハウスに戻ると、全員が支度している。船を運んだりなにやかやで入江に全員が浮かんだ。大先輩はたっぷりの荷物や鍋をタンデムの前のコクビットにも積んで、それを一人で漕いでいる。そうして10艘超えるカヤックでちょこちょこと漕いだらもう俺の浜。昼前にもうついて舟を浜に上げ、大きなタープを張ったらあとは日がな一日皆でダラダラと過ごす。暑ければ海に浸かり、波で遊び、ひとの舟をひっくり返し、疲れたらタープの日陰でなにとはなく話したり。
そうしてお昼になると大先輩がダッチオーブン3つでランチを作ってくれた。手広い後輩がノンアルビールを差し入れてくれ、ママさん後輩とガンガン後輩が漬物を持ってきてくれる。すべてが絶好に組み合わさって、これは良いセッション。
房総同期が午後に遅れて艇を出していて、こちらによらずに近場で波遊びをしている。そちらに合流した組と直接入江に戻る組に分かれ、あとは三々五々となってお開きになった。もちろん大先輩は居残り組で、荷の重いタンデム一人漕ぎで波に遊ぶのを見ながら、この遊びをどこまでも広げていける心持ちを味わった。
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