日曜はクラブのみんなで江ノ島チャレンジ。往復で50km弱漕ぐ。お日様は申し分ないが、午後から南風があがるいつもの様子。中潮の干潮手前から満潮過ぎまで漕いだ。
50km 漕ぐということは、時速5km平均で10時間。日没七時から逆算し、休憩などの余裕も見込んで八時にスタートでもシャクシャクとは言えない。家が遠い人は前泊して朝一の行動。僕は始発から動いてクラブハウスに集合。
シングル5艇、タンデム1艇、総勢七人で八時に湾奥に浮かび、停泊ヨットの北側を抜けて出ていく。海は静か。小網代湾入り口から相模湾を見渡す。霞んで伊豆半島は見えない。江ノ島も亀城礁も見えない。まあ、近づいたら見えるでしょうと、330度の保針で漕ぎ出す。
六艇がコンパクトにまとまり、静かな海を淡々と漕ぐ。亀城礁の北側は漁船が掻き回した後なのか、砂ぞこまで通った光が緑色にぬめぬめする水面を滑らかに漕いだ。亀城礁から進むとうっすら江ノ島が見え始める。長者沖、逗子沖でも小休憩をとりながら漕ぐ。
大先輩から「省エネモードですか?」と一度聞かれ、「はい、先は長いですから体力温存で」と答える。肩から先の力をできるだけ抜き、足の力だけでゆったりと漕ぐよう意識する。のんびり大手を振って歩くように。
鮫島沖ではウミガメの死骸が腹を出して漂流していた。岸までは4キロくらいか。
そうこうして正午江ノ島につく。早い行動をこころがけて30分の昼休憩。折り返してからは岸ベタで。すでに風は南に変わっているが、それほど強くはない。
稲村ヶ崎を過ぎてペースが落ちだしたけど、まとまって向かい風を漕ぐ。省エネモードで、腕の力を抜いて、足だけでゆったりと。稲村ヶ崎までは浅い砂浜に向かう波が、長者までは岸壁から跳ね返る波と混じってグチャグチャした波がごくたまに脇腹に当たる。楽しい。
途中ペースの違いをフォローして待ちながら長者に3時半頃つく。ここまでずっと向かい風、ここからも最後まで向かい風。疲れが物を言う時間。それでもメンバー全員でゴーと決める。
ちょうど満潮、長者の砂洲をそのまま通り抜けられる。ここと稲村ヶ崎を回り込む時が一番風が抜けてた。どちらも抜ければ一瞬で落ちるけど、風を受けて重いカヤックをパドルを刺して止め、一掻々々前に進んで抜けた。
長者からは真っ直ぐに荒崎を目指す。どうせ岸に寄っても隠れる風裏はない。真っ向勝負で漕ぎ進む。グループのペースが一番落ちた時間。小田和湾沖で調子を崩したメンバーもあり、より近くにまとまってチームで荒崎に向かって漕ぐ。夕六時を少し過ぎて着く。浜に舟を上げて相談。
いくつかオプションの中で、上陸している今の状態よりもリスクを増やさない判断を選択、ここで終了としてクラブハウスにいるメンバーに連絡し、車で迎えに来てもらう。その可能性も考えて、NZ好きの先輩が待機してくれていた。舟を車に積んでクラブハウスに戻り、道具を片付けてみんなで打ち上げた。ほかにも江ノ島組を迎えるために待っててくれたメンバーと一緒に。
カヤックの楽しい所は一杯あるけど、なかでもチームとしての判断を繰り返す醍醐味をよく味わえた日だった。そうした判断と行動の結果がピタリとはまり、みんなで笑って一日を終われたら大成功。今回の江ノ島もそういうコクのあるツアーだった。この時期はいつも午後は風が上がる。向かい風の中を20km以上漕いで帰ってくる、そういう経験を最大限の安全の中でやれるクラブでとても良かった。
また来年も江ノ島道場、是非参加したい。
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