小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2024年5月1日水曜日

20240501 - 0502 GW しまなみ海道、船折瀬戸

05/01

夜半から降り出した雨はそのまま夜が明けても続いている。うまくいけば、舟を上げる昼過ぎには止んでくれそうな予報。

5時前からゴソゴソ動き出して雨降りの中を撤収するのもだいぶ慣れた。このあたりから、前半部分の記憶が少し曖昧になる。どこの島で泊まったとか、何日前に瀬戸大橋くぐったとか、良く考えて指を折らないと出てこない。

旅の興奮が抜けて、日々の暮らしとして受け止め始めたのだと思う。もう一つの印が、ゴール地点を意識しなくなったこと。割とゴールまで何キロとか、途中のチェックポイントまでのペースとかを頭に留めながら漕ぐ方だと思うのだけど、このあたりからそういうのが気にならなくなった。普通に目が覚めてご飯を食べ、船を漕いでまたご飯を食べて寝る。それを大事に大事に繰り返すことに頭が使われていた気がする。

ともあれ、静かな水面に雨がぱらつく中、しまなみ海道に向かって漕ぎ出す。今日は伯方島あたりまで行ければ良い。島の風裏から抜けたのか、しばらくすると追い風、追い波を感じる。それでも風浪の中にうねりは感じないのが瀬戸内らしいか。

途中、百貫島にあがって小休止。なんの気無しに風表の浜に突っ込んで上がってしまったが、大先輩はちゃんと風裏に回り込んでゆったりと舟をあげていた。ほんの 10m の些細なことだけど、こういうところだよね。風に吹かれて浜に立っていると寒いので、みんな用事を済ませてそこそこにまた浮かぶ。

弓削島に取りついたらそこを回り込み、下げ潮と風の調子に乗ってぐんぐんと漕いで行く。弓削島の山肌はなんだか丸くぽっかりと抉り取られて、自然にできたと思えない。そんなことを考えながら通り過ぎてそこいらの浜で今日はおしまい。

昼には止む予報が段々とずれ込んで、日が暮れるまで結局雨は降ったけど、タープの下でみんなでそぞろに過ごし、それぞれのテントを張る頃には止んでくれた。二泊三日と雨が続いたけど順調に漕いで来れたし、明日からは風もない好天ということで気分も上がる。明日はしまなみ海道をくぐるので、大先輩の行程を聞くのに身が入る。船折瀬戸か荒神瀬戸か、潮止まりの時間に合わせて近くまで行っておいてその時考えよう。


05/02

今日は少し行動が早い。七時半には伯方島の南側にいて潮の様子を確認したいということで、そこまで行く時間も考えて出発は六時半とした。すると当然シリアル兄弟の二人はもっと行動が早いわけで、準備を終えて腕組みをしながら浜に立ち、筋トレ後輩の積み込みを見ている。急かしてるつもりが無いのはわかってるんだけど、年の功がにじみでてくるんだよねぇ。でもそれも毎日の流れに組み込まれていて、自然と時間前の出発となる。

伯方島の南に回って、前に漕いだ沖浦ビーチ前を過ぎる。これで本州側から伯方島までのしまなみ海道が自分の中で繋がった。四国に上陸したことがまだないので、あとちょっとだなあ。そうして西に進んでどちらの瀬戸を通るか思案する。

今日は小潮で、時間は満潮を二時間ほどすぎた頃合い。一番静かな条件なわけで、船折瀬戸の方を見やるとまあ落ち着いている。こちらなら航路を跨ぐ必要もないし、一気に漕ぎ抜けてしまいましょうと、伯方島に沿って狭い水路に入っていく。こんなに落ち着いている時であっても、白い灯台から先はそれなりに流れて潮波が立っている。楽しい。船もまだこないうちに瀬戸を潜り抜けられてホッとした。小潮でこれなら大潮の時とか、流れにまかせて下るだけでもどうなっちゃうんだろう。ひっくり返されてドンブラと流されていくのが目に見える。

パドルをとられてやばかったなどと話しつつ、大きな橋を潜った先の浜に上がって小休止。日も高く差すようになって白い砂と青い空が久しぶり。下げ潮に乗ってずんずん漕いで、気持ちのいい浜についた。

とりあえず浜に舟を上げて相談する。白い浜で気持ちが良いのだけど、潮が上がっても平気だろうか。波打ち際の線を見るとギリギリアウトのようにも思える。浜から20メートルほど離れて階段に整備された岸があって、その段の上の道を少し歩くと空き地のキャンプ場がある。どちらにするか。

階段は海藻で滑りやすい感じ。空荷の舟なら気にしないけど、荷を積んだ重い舟を上げるのは嫌な気しかしない。わがままをいって、浜で全部荷物を下ろして上のキャンプ地まで足で運び、軽くなった舟を階段で上げることにした。三浦の漕ぎとは違って気を遣う。怪我も舟の故障もそこで終了になってしまう。

陽の当たって風も適度に抜ける気持ちの良いキャンプ地に腰を据えて午後が始まる。ここ3日濡れていたテントも綺麗に乾く。雨だとタープの下に皆集まってこじんまりとするけど、晴れているとばらばらに広がっている。あちこちに寝袋やテント、漕いでた服も広げられ、あるだけの広さを有効活用させてもらう。そうして、鞆の浦で買っておいたジャンプを読むのにちょうどいい時間だった。








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