2020年12月29日火曜日
20201229 潮で洗う
2020年12月26日土曜日
20201226 茜から金と青と黒
2020年12月18日金曜日
20201218 縦縞
2020年12月12日土曜日
20201212 今年一静かな海
風が落ち着きそうな土曜日があるので、カヤックを漕ぎたいという知り合いを何人か連れて大先輩のツアーで一緒に漕ぐ。三崎口の駅を降りたら雨が降っていて心配になったけど、クラブハウスで準備をしている間に雨はやみ、ドライレクチャーを終えて小網代の入江に浮かぶ。
日は差さないけど雲は薄く、風がないので漕いでいる間みんな体がポカポカ。水温も高く下半身はコタツの中。堤防を回れば小網代湾と同じような海が伊豆半島まで静かに広がる。とっても良い1日になりそうな予感。
皆初めてなので舟は右に左に向きを変えながら、時には人にぶつかったり。それでも漕いでいればなんとなく効率的な動かし方をそれぞれが見つけて、なんとなくまとまって進んでいく。
そうして荒崎で昼ごはんにあがり、その景色を楽しみながら、秋の最後の温かみを満喫する。来週からは本格的な冬の寒さがやってくる。その前に漕ぎに来てもらえてよかった。
昼の後はどんどん引きを覗いたあと荒崎の先端から江ノ島をのぞみ、かすかな水の動きに舟を任せる。うねりも風浪もないわけだから、これは潮が起こしているんだろう。
それではと南に向きを変えて小網代にまっすぐ沖を帰る。舳先からひろがるV字の波がはっきりとしている。雲の切れ目からお日様が見えてきて、ミルキーな極楽の漕ぎの時間。それが終わるのがもったいなくて、途中の小さな浜で小休止をはさんでお日様の残りを全身で吸い込んだら。そうして暮色のすすむ中を帰って舟をあげた。
2020年12月5日土曜日
20201205 北風すーいすい
今日はみんなで東京湾を漕ぐ。八景島から出て三浦海岸まで 30km の定番コース。去年も同じ時期にやろうとしたけれど、北風が強く波が高かったので外には出られなかった。今年もちょっと風はあってどうだろうか。
始発で動いて海の公園の駐車場で大先輩と合流し、舟を浜に並べてみんなの到着を待つ。日が出たあたりから風と雨が強まって、あれあれを思いながらトイレの軒を借りて自分の支度をする。沖からは釣りのカヤックが帰ってきて、雨の中撤収していった。
デイパックや街着など、持ってきたものを全部カヤックに詰め込んで自分の準備は完了。そのうちにみんなも集まり出して、予定どおりにみんなの支度も済んでいよいよ出発。オサレな同期が見送りに来てくれ、浜に手を振りながら漕ぎ始めた。
八景島の北側を回り込んで狭いほうから東京湾に出る。去年よりも波はないのがわかる。これは行ってみましょうかね。住友のクレーンを目安に八景島の湾を渡り、強まる三角波の中をみんなでペロリと漕いだ。堤防の内側は少し落ち着いてるけど、大きな船で跳ね返る波がそれなりに波をごちゃごちゃにする。前漕ぎの主は休みが合わずこのツアーに参加できなかったので、数日前にソロでおなじコースを漕いでいる。ソロは神経を使うし、また一段と疲れたろうに、さすがだ。
住友の堤防を抜けたら、右手には米軍の進入禁止エリアが広がる。ここは海保が回っていて、声をかけられることも多いのだけど今回は素通り。この辺りから波の方向が落ち着いて、追い風追い波モードが確定。波に合わせてパドルをチョンチョン入れているだけで舟が先へ先へと進んでいく。猿島めざして、ぐらんぐらんしている灯浮標を過ぎる。
2020年11月27日金曜日
0本目 = 5本目
パドルを自作するようになったそもそものきっかけは大先輩にもらった削りかけの材だった。おおまかに羽子板になった状態で何年か寝かされてあった青森ひばの材。それを適当なデザインナイフで目分量で削り始め、丸太ん棒のような状態で試し漕ぎをして形になり始めたなと思ったら、クラブへの行き帰りのエスカレーターで天井に挟んで押し割ってしまった。
大先輩に謝ってシャフトから真っ二つになった木を見せたら、また何かにつかうでしょうと大先輩がそれをシェアパドルの束の奥にたてかけて、そのまま三年ほど寝かされたようになっていた。
おった後は自分で材木を買ってパドルを作りはじめて、その間中、折れた材が頭の隅にあった。どうにかうまくヒビの入ってない大丈夫な部分を切り出して、足りな分は他の木でおぎなってパドルにできないかもやもやしていた。
それをようやく形にしようと動き出した。だいぶ色の変わった青森ひばを割ってヒビの範囲を確認する。結果、端から端までの芯を米ひばで準備し、ブレード部分を青森ヒバでサンドイッチにした。
そのままでは完成に至らなかった材だけど、組み合わせで新しいパドルに作り替えて、これでトータル五本目のパドルができあがりそうだ。せっかく貼り合わせたラインが見えるので、割れ止めの伝統的な手法である千切(ちぎり)を飾りとしていれた。表面に象嵌ではいるだけなので、割れ止めには全然効いてはいないけど、木の色で模様がでるのを楽しみたい。
2020年11月23日月曜日
20201123 リハビリ
晴れるけど、風の強い三連休。午前中は凪だけど午後は風が爆上げとかやりにくい日が多い。クラブのみんなも、それぞれの都合に合わせて、この日の午前中だけとかパラパラと漕ぎに来ていた。
そんな中、次のパドルを削ったりなんかして陸時間を過ごしつつ、朝の北風をなんとかしのげば1日海にいられそうな月曜に目標をあわせて三浦にでかける。始発よりは遅れた電車でのんびりだった。
白い自分の舟を支度して、朝のいつもの一回り。先週の北風と同じくらい吹いているような気がする。岸沿いでべったりと進みながら、いくつかのポイントで波遊びしながら進む。夜に西寄りの風が吹いていたからか、和田長浜の南端に波が入っていて、ここで初めて一本乗れた。砂底だから、いつもここに波があればいいのにね。
その先、釣り人に気をつけながら浜を回り込んで佃で一休み。9時位から風が落ち着いてくるのかなとみていたけど、なかなか落ちない。南の様子も見に行こうかなと、岸沿いに漕ぎ出したら、黒崎の鼻手前で向こうからくるカヤックに行き合う。あ、と思うと片方がパドルをあげて振ってくれた。大先輩とスリムな先輩だ。なかなか風が落ちないねぇといいながら、踵を返して佃に舞い戻り、それを北に回り込んだ浅い磯場で波遊びに興じる。
ここは浅いので、舟に角度がついて滑り込んでくると、バウが刺さらないか見ているだけでドキドキする。大先輩がちょっと良いやつに乗って行ったと思ったら、だいぶ浅いところまで追い込んだのか「ゴン」と音がしてそのあと浜に上がって舟を確認してた。
良い潮時だったので僕らも同じ浜にあがると、雰囲気イケメンの後輩が沖を漕いで通ったので、浜から手を振って呼び込んだ。この浜は冬の北東には風裏になって、しかも日が当たるので暖かい。快適に昼ごはんを食べた。後輩は久しぶりのカヤックだそうで、バーナーを出して昼ごはんからコーヒまで、ちょっと手のかかった外飯を楽しんでいた。
近況を聞くと、在宅勤務が長引いたせいか、まだ若いのにぎっくり腰になったそうだ。スリムな先輩も最近腰をやったらしく、今日おっかなびっくり漕いでいたそう。大先輩は左肩の調子を崩しているし、いぶりがっこ先輩やら他にも何人かクラブで腰をやった人がいる。意識して運動しないと、現状維持すら難しい世の中なんだなあ。
12月に入ったら、30km ほど漕ぐクラブのツアーがある。後輩はそれをやれるか腰を確かめるために今日漕ぎにきたそうだ。それならもう少し距離を出そうと、南は釜根まで一緒に行くことにする。四人で諸磯を目指し、大先輩とスリムな先輩はそのまま諸磯で波遊び。後輩と僕は釜根のつもりが長津呂崎まで漕いできた。後輩は漕いでる分には腰は良いのだけど、もう少し捻ってスターンラダーを入れるくらいまで行くと痛むそうだ。それでも30kmいける感触は掴んだのか、ツアーに申し込んでいた。
諸磯でまた四人となってしばらく遊び、暗くなる前にみんなで入江に戻って舟をあげた。大先輩とゲストさんなしで気ままに漕ぐのは久しぶりだ。多少の風や波も気にせず、ぶんぶん漕ぎ回れるのはとても楽しい。
2020年11月14日土曜日
20201114 肩透かし
クラブの掲示板に、朝だけでもロールの練習をすると言う後輩の書き込みがあった。良いじゃないですかと意気込んで、クラブで待ち構えるつもりで朝から三浦にでかける。
さすがにまだ誰もいないので、まずは一通り回ってこようと薄い舟を支度して漕ぎに出る。波遊びができるポイントをいくつか周り、しっかりと濡れてこちらの準備は万端で入江に戻ってみた。
トイレがてらクラブハウスに行くと、ずいぶんと華やかな感じのツアー組が準備をしている。ちょっと風はあるけどだんだん落ちる方向だし、雲ひとつなくて暖かな日差しが最高だ。良い日ですよねと挨拶しながらオサレ同期のところにいくと、ロール練習を書き込んだ後輩は来れなくなったと教えてくれた。ありゃりゃ。
まあしょうがないかと、ツアー組にくっついて漕ぐことにして一緒に出かける。まだまだ北東の風が強い時間で、追い風にビュンビュンのって諸磯を抜け、黒鯛込を過ぎ、二町谷の階段で舟をあげて昼ごはんにした。日差しはあっても、服が完全に濡れていると風がとても寒い。乾いたインナーに着替えようと上半身裸になると、濡れた服を着ているより全然暖かい。皮膚って水を吸わないし、すぐ乾くから、動物の皮ってすごいなあ。まあ、馬鹿な感想を言っていないで、もう上半身はドライを着る時期だな。
準備どおりに着替えてみんなが昼ごはんを食べている東屋に行くと、なぜが大先輩は地べたに正座してみんなと話していた。なんかの罰ゲームみたくも見えるけど、大先輩はすごく落ち着いて居心地が良さそうだった。
昼が終わったら、弱り始めた北からの向かい風を漕いでまた諸磯を抜けて油壺で休憩のあと、三戸浜手前のいつもの浜に上がり、みんなでのんびりとする。今日は雲ひとつないので夕焼けに期待をして、日が伊豆半島近くに降りてくるまで気ままに話した。いよいよなタイミングで舟を出し、空のグラデーションを深めつつ太陽が陸に沈むのを海の上で見送った。
秋の暮れは足がはやいから、それに合わせて手も動かして入江に戻って舟をあげた。
2020年11月8日日曜日
20201108 雨後のなんとやら
2020年11月4日水曜日
20201104 イニシエーション
2020年10月31日土曜日
20201031 海の道を歩く
10/31
11/1
2020年10月24日土曜日
20201024 波遊び行脚
2020年10月22日木曜日
20201022 波が無いだなんて
2020年10月16日金曜日
20201016 冬支度
2020年10月3日土曜日
20201003 横瀬島行ったり来たり
新しい舟にだいぶ慣れてきて、人と一緒ならちょっと距離を出してみようと、また筋トレの後輩と連れ立って朝から漕ぎ出す。今日は風も波もなく穏やかな海。夕焼けが見える中帰って来れるかな。
さっさかと漕いで、荒井浜の沖あたりから諸磯を見ると、何艇か他のカヤックが見える。今日はウキウキ、みんな舟を出すよねと独りごちながら、諸磯の岩場を抜けていく前のカヤックをなんとなく追っかけて漕いでいく。つかず離れずで三崎の堤防、釜根を過ぎ、長津呂崎まできてしまった。
前のカヤックはヘルメットを被り、長津呂崎の岩場の間で、うねりの崩れ波に揺られて遊んでる。この界隈を漕いでいてヘルメットを被っている人はなかなか珍しい。いい趣味をお持ちですなあ。
こちらはそういうものはないので、先に進むと追い潮とゆるい追い風にのり、ぺろりと安房崎まできてしまう。まだ後輩が漕ぎ足りないようなので、盗人狩りまでは漕ぎ抜いて一休みしたあとに横瀬島まできてしまった。ちょっとロールなどをして水につかり、大先輩のツアー組を探しに城ヶ島まで戻る。安房崎の影からカヤックが今来るか来るかと思っていたら、なかなか来ないで安房崎についてしまった。そこで無事ツアー組に合流。みんなも横瀬島までいくと言うので、再度へさきを返して今日2度目の横瀬島。ここで昼ごはん。
帰りはのんびり岸沿いに戻り、宮川のマリーナでちょっと休憩してから、まだまだ残るうねりがぺったりと動く無風の昼過ぎの帰り道。
ようやく慣れてきた新しい舟は、僕がカヤックを好きな理由をより際立たせてくれる。水の上と中のその両方にある舟がカヤックだと思う。ぽっかり浮いているだけじゃつまらなくて、できるだけ水に近づきたい。足からの動きが手に伝わってパドルが水を掴み、進む。時にはパドルを突っかい棒に波に刺し、体の重みと波の力がパドルの下で自然と釣り合う。いつでもパドルを通して水の感触が手にあり、波の感触が舟をとおして丹田に落ちる。
城ヶ島の南岸や、帰りの諸磯で波遊びをしながら、パドルで水を撫で回してウキウキ帰って舟をあげた。
2020年9月26日土曜日
20200926 諸磯アトラクション
2020年9月22日火曜日
20200922 お引越し
2020年9月21日月曜日
20200921 二艘だて
2020年9月15日火曜日
20200915 馬乗りできず
土日は都合がつかなかったので、火曜に休みを取って三浦に漕ぎに来た。筋トレ好きの後輩も同じパターンでやってきた。一緒に南にちょっと距離を出そうという算段。
支度を終えて二人で舟を出す。新しい舟、軽ーい、早ーい。湾内の平らな水面をスイスイ漕いで堤防まで。ここからは気持ち追いの風と波。いつもより舟が振られる気がするのをごまかしながら諸磯までやってきた。後輩いわく、いつもよりフラフラしてるように見えたそうだ。
ここで、自分がビルジポンプを忘れていたのに気づく。ポンプ、スポンジ、フロート、スペアパドルの四点セットは持って出ないといけない。後輩は持ってきてるんだけど、ちゃんとしようということでクラブに取りに戻ることにした。
カヤックを始めて自分が変わったと思うのが、「ちゃんとする」と言うこと。まあいっか、という気持ちを一つ一つ潰して、ちゃんとするための手間を惜しまず、逆にそれを楽しめるようになったと思う。いままでは面倒くさがり屋で、なんでも適当にすませてきたけど、人生ではじめて、「ちゃんとしてないと気持ち悪い」と思えるようになったのは収穫だ。カヤックに感謝。海は人間の都合なんて気にしないからね。
それでクラブに戻ると、大先輩のツアー組がちょうど出てくるところだった。ポンプを持ってきてツアー組に合流し、そのあとは一緒に漕ぐことにした。
今日のビジターさんたちはとても上手で、海況がよかったのもあるけど、さくさくと進んであっという間に赤羽根海岸まできてしまった。ここでお昼。後輩が練習をするというので、すぐにまた一緒に舟を出して浜の前で水につかる。
僕は馬乗り再乗艇をやってみる。これも「ちゃんとする」の一環。この舟のコックピットは、サイズの小さいオーシャンコックピットと言うやつで、後ろのデッキに座って足から入って最後にお尻を落とす必要がある。お尻がデッキにあると、シートに落ちてるときより格段にふらつく。
沈脱を想定しての馬乗り練習だから、水船になっているし波もある。これだと、木のパドルを横に出してアウトリガーにしてはいるんだけど、ふらついて失敗してしまう。数回やってあきらめて、素直にリエントリーロールした。
リエントリーで上がってからがまた大変。ボリュームが低い舟なので、水を抜いているそばから波でコックピットに水が入り、堂々巡りを繰り返す。しょうがないので、スプレーをはめた隙間にポンプを通す形で大部分蓋をしてポンピングしたらようやく水が抜けた。
正直、昔ながらのグリーンランドカヤックはもう少しボリュームがあったんだろうな。とはいえ、ボリュームがあったらあったで、バルクヘッドのない伝統的な舟でソロ沈脱水船状態とか考えたくもないな。まあ、これは1日岸沿いを遊びまわるファンボートと割り切ろう。もともとツーリングにはそれ用の舟があるしね。
そうして遊んでいたら出発の時間になったので、みんなで連れ立って漕いで諸磯まできたら結構波がたっている。手広くやっている後輩がさっそく突っ込んでいった。それを見ていたビジターの皆さんもちょっとチャレンジしてみたくなったようで、少し待ってはみんなの掛け声に合わせて漕ぎ始め、すーっと波に乗れたり乗れなかったり、大きいのにあたって沈脱したり。みんな満遍なく楽しんで、お腹いっぱいになって戻った。中には、三回沈脱した猛者もいて、今日のツアー組は精鋭が揃っていたなあ。
思ったほど距離はでなかったけど、平日に夏のちょっぴり残ったところを満喫した。次の週末は四連休だ!
2020年9月10日木曜日
20200910 さ・さ・さ・さ、サーフ!
久しぶりに大先輩の車で波遊びの遠足をする。車もあんまり詰め込まず、余裕を持った人数ででかけた。他にも二人、自前の車で現地集合。
小二時間車を走らせてお目当ての浜につくと、現地集合の二人はもう支度を済ませていてやる気が伺える。サーフ好きの先輩はサーフカヤックも持ってきていたけど、海は穏やかで出番はなさそう。普通のシーカヤックですでに浮かんでいた。
ぼくらも支度を済ませ、舟を並べて集合写真を撮った。さぁ、やりますか。
日差しはまだ強く砂浜は暑いけど、海の上で水につかればちょうどいい。波はそれなりに遅い感じだけど、これから干潮だからとの期待を込めて、移動はせずにこの浜にはりつく。だんだんど遊べる感じになってきて、一人二人の沈もでると歓声があがる。結局昼のサイレンを聞いても浜にあがらず、1時ごろになってバラバラと浜に上がり、てんでの昼ごはんが始まる。練習熱心な後輩が、家で作ったきゅうりの浅漬けを振る舞ってくれた。暑い日差しの中での昼ごはん中にすっと体を冷やしてくれた。ありがとう。
昼ごはんをすぎて波がちょっと良くなってきた。のんびりした感じだけど、しっかりと長く遊べて、サーフ好きの先輩と一緒に何度も砂浜に打ち上がった。その引き波にうまく乗って、取り残されることなく海に戻れると楽しい。
ここ一いい波にはみんな一斉にのる。一度に5人は乗ってた波もあったと思う。マルチ乗り楽しい。遊び好きの先輩は、ちょっと舟の勢いが落ちてくると二、三度グイと漕ぎ、その先で波の勢いが盛り返すところにスピードを合わせて長く乗る。いぶし銀のテクニックだ。
ひっきりなしに遊んでいたら、水平線のもくもく雲の輪郭がぼやけ始め、真上の空も灰色に変わったかと思うと、雨と風がざっと入る。雨粒が叩いた水面の細かい模様もぼやけ、その中で波に乗るとスピード感がます。前漕ぎ道場主の後輩は、このぼやけた中でセルフレスキューを練習し、馬乗りとリエントリーをやっているのが何かの映画みたいだった。
そのうちのその雨もやみ、だいぶ日が落ちたところでおしまいにして、みんなで舟をあげた。朝から1日この浜から動かず、でもあっという間だった。強烈な波ではなかったけど、久しぶりにみんなでサーフできたのが楽しい。帰りには、大先輩の車組で灰干しサバの定食を食べて遠足を満喫して帰った。
ここのところ、毎月波遊びの遠足を入れてくれている。来月も是非参加したい。
2020年9月5日土曜日
20200905 進水式
日が明けて、今日は台風からのうねりがもう少し上がるかな。波で遊びたいし、昨日届いた舟の進水式もあるし、いろいろ忙しい。
クラブについていつものポリ艇を出す。NZ先輩もちょうどやってきて、一緒にポイントまで慌ただしく漕いでいく。網代崎は昨日よりも波がある。ひょっとしたら甲斐性のある知り合いがもうきてるかもしれないと思ったけど、僕ら二人だけだった。
久しぶりの台風うねりで、ちょっとビビりながら少しずつ遊び始めた。そのうちに、ロングのサーファーが一人やってきて、また二人 SUP が南の方からバックを担いでやってきて、波に入ってきた。いつもの近くの駐車場が時世柄やっていないのだろう。駐車場難民になって離れたところから漕いでやってきたのだろうかと思う。いい波が来たので乗ろうとしたんだろう、波に背を向けてダッシュしようとして、担いだバックごと海に落ちてた。
潮時と思ってNZ先輩とクラブに戻り、ポリ艇を洗ってラックに戻すし、皆に付き合ってもらって、二艇目の進水式。わっしょいわっしょいと艇を担ぎながら神社にお参りをし、ビールをかけて舟を出す。
ツアー組と一緒に漕ぎ出す。ボリュームのない舟だから、半分沈んでるとみんなに言われる。なかなかできなかったロールがあっさりできた。まあ、そういう舟だから簡単。逆に、あっさりできる舟で荒れた海は心配しかない。ソロで1日何十キロ漕ぐというなら、ボリュームがあってしっかりと浮いている方がいい。
2020年9月4日金曜日
20200904 いろいろやってきた
2020年8月29日土曜日
20200829 夏祭り
2020年8月25日火曜日
20200825 えび島の潮
早めの仕事終わりにしてまた軽く水につかりにいく。今年のテーマとなっているロールの練習もしたい。
今日はちょっとボリュームを少なめの舟ということで、WFKプリンスを支度して浮かぶ。この前とても潮が澄んでいたので、またどうかと思って諸磯まできた。
見回してみると、潮はそれほどでもない。気持ちを切り替えて周りを見回すと、潮が諸磯を流れ抜けるのが気になった。
ちょろりとネットを検索すると、上げ潮は相模湾を逆時計回りに流れ、下げ潮は逆の時計回りに流れると出ている。それを頭に入れて漕いでたけど、いまいち感覚と合わない。
今日も、上げ潮なので北に流れているはずが、どうも反対に流れてくる。南風なのに、潮はどんどん南に舟を運んでいく。やっぱり、岸の近くではいろいろ変わるんだな。
浅い根の上流側では水盆のようにのっぺりとした水面が、根をぬるりと抜けると落ち込んだ先の波がざわつく。手を止めて、ざわつく水面に揺られるて楽しんだら、ちょっと水につかってから舟を上げた。
2020年8月22日土曜日
20200822 剣崎
遅い梅雨明けのあとは台風が来ずに、良い天気が続く。筋トレの後輩と連れ立って出かけようと朝から出かける。クラブにつくと、レジェンド先輩がすでに横瀬島往復に出かけたあとだった。後輩は来るのにはまだ時間があるので、一人でまずは佃をチェックしてちょうど良い時間に小網代の入江に戻ってきた。
大先輩もツアー組を迎えにいく準備をしていて、今日は暑いから諸磯周辺を巡るくらいかなと話を聞く。今日は潮がとても澄んでいて、エビ島はとても良さそうですねと大先輩に伝えて、後輩と二人で舟をだした。
波も風もない。とても静か。どこまででも行ける、そんな海。今回は南に行こうと話をして、諸磯、釜根、長津呂崎と漕ぎ進む。後輩は、前回のレスキュー練習会で、本当にひょっこりと左右のショートが上がるようになった。これで夏の盛りでも余裕を持って体を濡らしながら進んで行ける。
横瀬島にも波はなく、剱崎の灯台下の水路で一休み。奥の水溜りの雰囲気がよかったので、ここで水につかりながら昼ごはんを食べることにした。後輩は初めてきたようで、気に入っていた。
雨崎を目標にきたけれど、久里浜も遠くに見えて東京湾に入ったわけだし、ここで引き返して大先輩組に合流し、のんびり過ごそうとまとまる。盗人狩りや宮川はよらず、まっすぐ城ヶ島の灯台を目指して淡々と進み、久しぶりに長津呂崎の岩場の間をすり抜けられた。いつもは釣り人が竿を出していて通れない。
三崎の堤防を回り込んで諸磯の見晴らせるようになる。大先輩組がいないかと目を凝らしながら四角い灯台を目指して進んでいると、そのうちエビ島の上にチラチラ人が動いているのが見えてきた。エビ島は大人気で、僕ら以外にもいくつかのグループが集まっていて、思い思いに海の中を覗いている。僕も舟をちょっとあげて、イソギンチャクの間にいる小さなミツボシクロスズメダイの幼魚を見つけたり、赤ちゃんイカの群れをおっかけたりして楽しんだ。
次は休憩所の俺の浜でもたっぷり水に浸かる。クラブの人たちはそれぞれのレスキュー練習をして、浜の前に浮いているカヤックの半分はひっくり返った状態。こんなにひっくり返ってるカヤックはあまり見ない。ぼくらの練習の成果がだせる波がそのうちくるといいなあ。
日も下がり始めてだいぶ過ごしやすくなる中、浜からでてまったりと入江に戻りみんなで舟をあげた。
2020年8月18日火曜日
20200818 昼下がりのカヤック
カヤックを漕がなかった週末の代わりに、平日の昼下がり、ちょっとクラブハウスにでかけた。日も傾きはじめた中、波のない穏やかな網代崎を漕ぎぬけて諸磯の灯台沖までやってきた。前回このあたりで美味しそうな魚を見たので、それをまた見ながら気持ちよく水に浸かろうと思った。
今回はちょっと水が濁ってて、あんまりよく見えなかったのが正直なところだけど、それでも水中眼鏡で水の中をのんびり覗いているのは楽しい。泡がパチパチという音を聴きながら、時々息継ぎに水の上に顔を出してはまた潜る。
お日様が色づいてきたので網代湾の堤防に戻ったら、房総同期がちょうど練習しているところに行き合った。一緒にしばらく練習していたら十分体が冷えてきた。今日は雲が厚く、夕焼けもぼんやりした感じになりそうだったので諦めて、一緒に戻って舟をあげた。クラブでは、夕涼みの散歩にきていた後輩夫婦が赤ちゃんを連れて迎えてくれた。
2020年8月10日月曜日
20200810 練習会
夏の暑い時期は水につかる絶好のチャンス。日々のカヤックの中でレスキューの練習をしておくのはもちろんだけど、一年に一度、クラブの集まりとしてみんなでレスキュー練習できるのは大事。お互い忘れてたこともあるかもしれないし、レスキューの引き出しはできるだけたくさん持っておく。初心に帰って確認しよう。
まずは朝一人で出かけてみると、いつものポイントでNZ先輩が波待ちしてた。とはいっても波はなく、それならと諸磯まで出かけて少しだけ波がある岩場で揺られて遊ぶ。すでに暑いので、水中眼鏡をかけて水の中をスカリングで覗くと、美味しそうな魚がちらほら見えて、嬉しくなって息継ぎしながら水中散歩して遊んだ。
そろそろ練習会が始まる時間になるので、先輩と小網代に戻ると、木のカヤックも含めて何艇か諸磯の浜から出てきた。いい時期ですもんね。諸磯の湾からはヨットがバンバン出てきていて、それを知ってか知らずかそのまま進んでいく木のカヤックを見送りながらNZ先輩とぷかぷか浮いてた。
入江の奥に戻ったら、大先輩の声がけに合わせて練習会が進んでいく。まずはTレスキューで、ペアを組んでお互い助けたり助けられたり。やらかしがちなのが、舟につい馬乗りで乗っちゃう。これをやると、波がきた時に舟の間に足をガツンと挟まれることがあるので危ない。ちゃんと腹這いで足を揃えて後ろ向きにコクピットに戻ろう。またがっちゃだめ。
そしたら次は馬乗り。腕に頼って登ろうとすると、舟がくるんと回ってしまってラッコになる。乗れても腹這いになって進もうとすると、足先が上に上がってしまってかえってバランスが崩れる。それでもまた海に戻る。水につかってああ涼しい。
馬乗りでだいぶ疲れてきたら、そこでパドルフロートを使ってのセルフレスキュー。これはほんとに最後の砦。これも、パドルフロートに全体重をかけるとパドルが折れるというハプニングになるので、基本は馬乗りと同じで舟に乗り上げ、フロートはあくまで1割くらいの体重で。
それで、最後はロールの練習。できる人は自分で、とてもできる人は初めての人をサポートに。それで、みんなロングでは一回は上がるかなってところでお昼ご飯を挟んでもう一ラウンド。筋トレの後輩は、なかなか苦労してたけど、グリーンランドパドルのショートで上がるところまで形になってきた。おめでとう。それで、全員ロングで一回は上がったね、というところで湾内からでることにした。
少し南風が上がってきた中を、堤防からちょっと出たところまで漕ぎ進める。そしたら大先輩がいきなりひっくり返って「XXちゃん助けてー」と名指しで言う。それをみて、あちこちで脱って「助けてー」コールが始まる。Tレスキュー、馬乗り、ロールを一通りおさらいして、みんなで帰って舟をあげた。たくさん水に触れたあとの夕方は体がひんやりして汗もかかずに気持ちいい。
あー、楽しかったとみんなでクラブハウスでのんびりしていたら、前漕ぎの道場主がやってきた。なんでも、今日納艇なんだそう。それならとみんなで待っていたら、日の入り間近にWFKの水野さんがやってきて、無事に夕日の進水式を終えられた。道場主は、昼間できなかったレスキューをひととおり進水式でやって、帰ってきて舟をあげた。さすがだ。
今度の舟は波遊びを狙ってるな。一緒にバンバン遊びましょー。
2020年8月2日日曜日
20200802 みんなで長者
8月に入って梅雨が開けて、風も落ち着いた予報にウキウキしてくる。これが先週だったらキャンプ日和だったのになあ。何人かと連れ立って、ちょっと距離を出したいねということで、長者まで行ってみようと決める。
正直、長者往復だとちょっと物足りないかもしれないと思ったので、朝いちで動いて早めに舟をだす。すでにいぶりがっこ好きの先輩と前漕ぎ道場主が支度をしていて、一緒に軽く沖網代にタッチして、もう少し北まで大回りで回り込んでからクラブハウスに戻って長者組と合流した。
結局長者に向かうのは、前漕ぎ主に加え、スリムな後輩と筋トレ後輩。支度を終えて一緒に漕ぎ出す。ちょっと北風の向かいの中、しっかりと荒崎に狙いを定めてじわじわと漕いでいく。
荒崎から先はちょっと気を遣う。秋谷のあたりにはいつも定置網があって、気が付くと目の前にブイが並んで、回り込む先を探して網にかかった魚の気分を味わう。今日はみんなで漕いでるし、ブイをすりぬけるようなことはしたくないので、早めに目印の旗を見つけて、網のはじを回り込む。
北に向かうにつれ、だんだんと賑やかになる海の様子を楽しみながら、長者を回り込んで北側から長者の砂嘴に上がり込んだ。今年は海の家がないながらも、こっちの海は例年の賑わいで、昼ごはんを食べながら、SUPの華やかさを味わう。
よし、昼ごはんが終わったら帰りますか。大先輩の組にも合流したいしねと、折り返して岸ぞいをさかさか漕いで、佐島のキラキラした浅瀬でまた SUP の華やかさに行き合う。ええですのう。
向かい風にもならず、ほぼ無風のおだやかな小田和湾を荒崎まで渡って暑さにまいり、日陰のどんどん引きで少し休憩した。崖の上の歩道から見下ろした子供の声に手を振った。その後はすずめ島まで漕ぎ通したら、ちょうど大先輩たちが南から帰ってきたのに合流できた。そちらは水ったれまで往復してきたのだそうだ。今日は海が良かった。
1日一緒に漕いでいた前漕ぎの主に聞くと、これで40km 弱漕いだそうだ。別に早く漕がないし、1日だらだら海の上を歩くだけならそんなに暑くもならないし、いつでも水につかればいい。大事なのは早起きしてくることだけだなあ。
2020年7月31日金曜日
金輪継ぎ
それで、分割するのにいい方法はないかなと見回してみれば、継手という、木を継げる技法がそれこそたくさんでてくる。中でも、金輪継ぎというのが一番良さそうだと目星をつけた。
とはいえ、いきなり作るのは自信がないので、端材などを使って何回か細工の練習をしてみた。まだまだ隙間があって不細工なのだけど、それでもようやく実際のパドルで試しても良いくらいにはなってきたのが今年の始めくらい。それで、よし、実際にパドルを拵えるぞ、と思ったら、急に世の中が動きづらくなってきたのが春の初め。木工クラブの年齢層は、うちのカヤッククラブよりもさらに高め。だからとても心配で行きづらかった。
それでもようやく世の中が落ち着いたなと思った梅雨の頃、預けてあった米ヒバの木に線を引いて金輪継ぎの細工を終え、パドルの部分を整え始めた。
それがようやく形になり、先週は大雑把な削りの段階だったけど、まずは漕いで見たら普通に折れずに漕げた。負荷がかかるロングロールも問題なし。ただ、パドルに頼るロングロールに耐えられるかは未知数。
まずは自分で試してみて問題なさそうだったので、最後まで削り込んでひとまず完成。自分の狙いよりも軽くできてしまったけど仕方がない。試作だし、自由に使ってもらえるようにクラブに置いて、みんなにどんどん負荷をかけて貰おう。折れるかしれないから、普段よりスペアを一本多めにお願いしよう。
2020年7月26日日曜日
20200726 スイカ、レインボーユーカリ、多摩川の海
ヨットの脇を抜けていくと、小網代の湾内ですでに赤潮が浮いている。あらまあ。波は全然ないから、クラブハウスで様子見をしているメンバーは出てこないかな。そう思いながら、堤防をまわって北に向かう。
赤潮の中を漕いでいると、パドルから水が伝って、小さな粒々が手に触る。それがいつもスイカの粒々のショリショリした感触を思い出す。なんとなくスイカっぽい匂いまでしてくるような気がする、そんな海を漕いでいく。
空を見ると、薄曇りを背景に、大島から佃嵐崎にむかって粘土を細長くまるめたような雲が一本通っている。佃の向こうまでその雲は続き、先の陸地では雨が降ってるみたいだ。
その雲を前に見上げながら、ささやかな向かい風を感じながら漕いでいたら、だんだん雲も僕の方に近づいてきたのか、黒崎の鼻あたりでいつのまにか雲が真上にあった。そして、北からの向かい風がぐんと強くなった。ちょうど風の押し合いの境だったんだろう。
一本の雲が南に押し込まれていったあとは、細長いまだらな雲がいろんな色に吹きちぎれて伊豆の方に広がる。木の肌がいろんな色になるレインボーユーカリという木があるけれど、青と白の間のグラデーションでその木を拵えたら、そんな空だった。日差しも見えて、とても気分がいい。
それで黒崎を越えると、長浜の湾が赤潮から茶色に変わった。この色は覚えてる。雨がふったあとの多摩川の色だ。一番川からの雨水で、湾全体が茶色にそまってるのかな。すげえな。ここまでくると、南からのうねりが入り出し、目の前の狭い岩場のポイントには良さそうな波がたっている。サーファーもいないし、まだ少し茶色い波で何本か遊べた。
南に目を向けると、一本の雲はすっかり消えて、もう夏の青空といえる天気になってきた。これで気分良く舟をあげようと折り返したら、NZ先輩がちょっとだけ舟をだしてきたのに行き合ったので、それで舟をあわせてクラブに戻っておしまいにした。
なかなか梅雨の明けない年だけど、お日様はもう夏モード。台風はもうちょっと待ってね。
2020年7月15日水曜日
20200715 西側散歩
2020年6月29日月曜日
20200629 西側行脚
2020年6月20日土曜日
20200620 間に合うのか
2020年6月13日土曜日
20200613 梅雨入り
2020年6月6日土曜日
20200606 横瀬島
2020年5月30日土曜日
20200530 もう夏の空
2020年3月21日土曜日
20200321 鼻うがい
2020年3月15日日曜日
20200315 ダッシュとノンビリ
2020年2月29日土曜日
20200229 南岸散歩
同じように始発で動いて佃まで往復しておく。支度をして一人で浮かんでみると、それはのっぺりとした海で、このままなら距離漕ぎにばっちりだと思う。ただ、午後の風の上がりが気にはなっている。こういうときは、これなら行けるかな、という気持ちと、いやいや、南風が上がって長津呂崎でビビったことを思い出せ、という気持ちがせめぎ合う。
思い出す長津呂崎は、今ならなんなく漕ぎ抜ける程度の風と波だったと思うけど、大事なのはその時の海況じゃない。ヤバイかなと思ってみぞおちがキュウっと締まり、それじゃいけないと深呼吸をして、体を緩めたときの心持ちのほう。
この心持ちは、いつでも取り出せるように大事にとっておいて、その時の判断の指針に何度も使うんだと思う。
目標を盗人刈りと定めて後輩とクラブハウスで合流する。また筋トレ漕ぎだとぐいぐい行くので、それをひーこらとくっついていく。前回よりは波がない。すんなりと盗人刈りまでつく。どんどん引きに比べて大きくて明るい青空の抜け感を楽しんで、今度は岸沿いに引き返して宮川の入江まで来て小休止。三浦の南岸を十分に楽しんだので、大先輩の定刻組にお昼で合流しようと戻り始めたら、大先輩から電話がきた。
「黒鯛込でお昼にしてます」
了解です。赤羽根海岸くらいまでくるかとたかをくくっていたけれど、やはり南の上がりを警戒して遠出はしなかったようだ。こちらもさっさと三崎の堤防を回るべく、ダッシュで二人で漕いで行く。ゲストに皆さんがお昼を終わる前になんとか滑り込みで合流できた。ゆっくりお話しながら残りを一緒に漕いで舟を上げた。
後輩は、二時間弱ほど筋トレ漕ぎをして、そのあと合流してのんびりするのにハマったみたいだ。最近コロナの影響でジムにも通えず、モヤモヤとしていたところなので良いパターンをみつけたみたいだ。おつきあいしますよ。
2020年2月24日月曜日
20200224 隠れ家
一人漕ぎ出して、暖かい時期には SUP・サーファーがいる場所をいくらか回る。2月は彼らもおらず、僕らだけで思う存分遊べる。狭いポイントではいくつか危ないやつをパスしながら、しっかりと遊べたので満足して近場のポイントに戻る。するとNZ先輩がやってきて一緒に遊び始める。後から、スリムな先輩、ニセコ先輩も合流して、久しぶりの波で遊ぶ。
そのうちに約束の後輩がやってきそうな時間になったので、小網代の入江に戻って合流する。堤防の内側では、ファルトやシットオンが湾内に入ってきてた。いい陽気だもんね。
後輩と南を目指してパドルを回す。もともと筋力があるところ、最近体を使って漕げるようになってきたので進みが早い。言い訳をさせて貰えば、後輩の乗っているウォーターフィールドのゴリラはとても漕ぎ味が軽い。僕のポリ艇は漕ぎ味が微妙に重い。岩にハルを擦りまくって、毎回ゼンマイを作ってざらざらにしてくる僕が悪いのだけど、ひーこら漕いでもジリジリ離されてしょんぼりしてしまう。
そんな先をいく後輩の後を追って、諸磯、釜根、長津呂を抜けて進んでいく。結構うねりが残っていて、長津呂崎の岩場の波に不安があり、後輩は大外を回って行く。自分で先をよく見ながら、好きに漕ぎ回れるのがカヤックの良いところ。
馬の背を過ぎて赤羽根海岸がみえてくる。先に出て横瀬島を目指しているはずのレジェンド先輩と、最近入った後輩が小さな洞窟の浜に上がっているのが見えた。この後輩は、アルガフォレストのツアーでカヤックを初め、関東に移る必要があったので僕らのクラブに入会してくれた。
洞窟の前の岩場にしっかりと波が入っている。先の二人は良く上がれたなと思いながら、波の出るところをしばらく止まって見てみる。先行していたガッチリ後輩も、どうしようかと躊躇って手を止めている。良く見れば一筋、隠れ根の尾根と尾根の間に道ができていて、そこを通って行けば洞窟まで行ける。後輩が自信なさそうにして止めたままなので、先行してその筋に入っていく。右手の隠れ根がブーマーを作り、崩れた水泡で明るい緑になった海面を漕いでいく。途中で振り返り、同じところを通るように身振りで合図して洞窟の前まで滑り込んだ。
ここはカヤッカーの一番の隠れ家だと思う。春の引き潮が水たまりを岩場の間にあちこちつくり、好き透った明るい青の砂底と岩場のあかるいアオサの色が競い合っている。そのキラキラした色に比べて春の空は明るくも霞んで書き割りの様。
そうして岩場の内側の静かな水たまりから洞窟の浜に上がって昼休みにした。ガッチリの後輩もなんとかくっついて上がってきた。陽のあかるい砂浜でのんびりしていると、西からNZ先輩と房総同期がやってきて、同じように岩場の波を見て舟を止めた。すると、やっぱり同じように先輩が道筋を進み、それを追って同期が入ってきて無事に舟をあげた。
総勢6人で昼休み。狭い隠れ家はカヤックがくっついて並んでいる。帰りは簡単。波に向かって漕ぐだけだ。岩場を抜けるとそれぞれ思い思いに漕いでクラブハウスに戻って舟をあげた。思ったほど距離は出せなかったけど、後輩にくっついて懸命に漕いだから満足だ。
2020年2月15日土曜日
20200215 ひねもすのたる海
日の出はまだ六時半ころ。まだ青さを感じる朝の車窓から目をやると、河津桜と菜の花がぼやけながら過ぎていった。バスに乗り継いでポリ艇を引っ張り出し、一人入江に浮かんで一息つく。
まだ2月も真ん中というのに暖かい。今日は漕ぎ日よりだけど、今年の夏はどんなことかと思いながらヨットの向こうの開けた湾に出る。向こうに見える富士山は少し霞んで、もう春霞と言っていいのじゃないか。つい前には雪をかぶった大島が見えたけど、今日は霞んで見えない。
大先輩の定刻組は南に行くだろうから、今日はまずは北をカバーしておこうと思い、黒崎の鼻、荒崎をタッチ。海は静かで、これはゲストも遠くまで行けるだろう。舟を返して諸磯までいく。今日は潮が澄んでどこを漕いでいても底が見える。能登の海を思い出しながら諸磯で少し遊ぶ。
良い時間になったので小網代の入江に戻り、ちょうど出てきた定刻組と合流した。スリムな先輩と、お固い先輩がグリーンランドパドルを使っている。オーダーしたのが出来たんだ。やっぱり本物はいいですなあ。
今日はゲストは一人だけどメンツは賑やかだ。珍しいくらいの静かな海を漕いで網代崎、諸磯、釜根、長津呂崎と進んで赤羽根海岸で舟をあげ、のんびりした。
帰りはさらに海が静かに。気分が落ち着いて口数も減る。どんどん落ちる風のなか、ぺったりした空の下、つるつるの海を漕いで進んでいく。曇りがちとはいえ雲は薄く、日の温かみは十分に感じてポカポカだ。あー、きもちいいー、と半目になりながちになってきたので、諸磯ではスリムな先輩と一緒にキレイな潮に存分つかった。ここのところ運河の茶色い水を漕いでいたから、青緑に透き通った海に触れたくてしょうがなかった。おかげでしゃっきりした。
それで帰って舟を上げたらまだまだ日が長い。ひねもすのたる海を堪能してお酒を浴びて帰った。なんだか一日のんびりと漕いでいたい。ちょっと距離をだしてみよう。
2020年2月11日火曜日
20200211 アーバンホワイトウォーター
今回は横浜なので僕が地元のドヤ顔の番だ。子供の頃はまだ臨港パークも無く、日本丸がだだっ広い空き地の先に浮いていた。子供向けのボランティアプログラムに日本丸の清掃を行う活動があり、それで日本丸に初めて乗った記憶がある。真鍮の手すりやドアノブをピカールで磨き、2つに割った椰子の実の断面でデッキの木をこすった。
気持ちの中に船との関わりが生まれた最初のことだったと思う。それ以降、新聞の「今日の入船出船」という欄が気になったり、大晦日に聞こえてくる船の汽笛が嬉しかったり、港の持つ雰囲気が良い印象として残るようになった。
それから随分たって、今日はまがりなりにも小舟の船長さん。大岡川から出てほんの少し浮き、汽車道越しに日本丸の帆桁とランドマークを見てアーバンカヤッキングを楽しんだ。
とはいえ、今日はここがゴールではない。ここからが出発で、大岡川と堀割川を漕ぎ継いで磯子から東京湾に出たら南に進んで八景島の海の公園まで漕ぐ。北風がずっとあるから追い風だけど、それはつまり東京湾特有の風浪とその返し波のロデオ漕ぎとなる。
そんな予想を抱えながらも、まずは大岡川を滑らかに漕いでゆく。桜の時期とは違い水路はガラガラ。地元の SUP 二人とすれ違ったくらいだ。桜木町から蒔田公園までの街並みを眺めながら、あそこの公園ではアブデカが撮影してたなとか、同級生がバイトしてた映画館はまだやってるのかなとか、ばらばらな記憶をあちこち飛びながら小舟を進めていった。
蒔田公園を左に曲がり、高速の下からはいでてきた堀割川はとたんに景色が開けて明るくなる。夏のプールを思い出す磯子のイメージ。堀割川沿いの国道16号も同じ。暑い日差しの下自転車で走ったのを思い出す。広い国道を嫌って対岸の狭いほうを走ったこともよくあった。その取っ付きの神社が八幡橋八幡というどちらが元なのかわからない名前だと初めて知った。
ここまでは運河特有の滑らかなアーバンカヤッキング。前回の東京運河も同じ。しかし、横浜のアーバンはここからが違う。北東からの風浪を工業地帯の岸壁が打ち返し、いかつい三角波がつねにある。磯子の海釣り公園を離れ、反対側のベイサイドマリーナの堤防に向かって漕ぎ始めると、三角波がぐんぐん育ちだす。
波頭が崩れ、上下に揺すられながら楽しげに声をあげながら漕いでいく。大した風でもないのだけど、デッキは浪をかぶり、スプレースカートがびしょびしょになる。これはアーバンホワイトウォーターと呼んでいいと思う。楽しい。
運河の静謐とは正反対の躍動。これを同時に味わえるのが横浜運河の楽しいところ。ホイホイと進み、幸浦の角を右に曲がったら波が途端に消えた。うねりじゃないから水の動きは実際には少ないんだろう。
その先の小さい運河を入り込んだ公園には硬い砂地の干潟があって、そこで昼ごはん。舟の支度をしているときに公園の管理人のような人がやってきて声をかけてくれた。なんでも、以前はボート屋があったけど今はなくって、代わりに SUP が来てくれればと出しやすいように少し整備したのだけど、なかなか思うようには人が来てくれないんだそうだ。カヤックにとても使いやすいです、ありがとうと伝えて午後のロデオに出発。
ここまできたらゴールの八景島は目と鼻の先。SUMITOMO と書かれた門型のクレーンはすでに向こうに見えている。この頃はもう風と同時に風浪もだんだんと弱まってきた。まったりと漕いで、まだ日の高いうちにゴールできた。
大先輩が車をとりに戻っている間、房総同期と道場主は湾内をもう一漕ぎ、スカリングやロールをして最後まで水に遊んでいるの見ながら舟を片付け、最後には有志で八景島のかき小屋で軽くいただいて帰った。
ここのところツアーが続いたけど、ちょっとソロで距離も出したい。来週は天気がどうだろうか。久しぶりにきれいな潮を浴びたい。
2020年1月30日木曜日
20200126 アーバンカヤッキング
待ち合わせの駐車場につくと、もう大先輩の車がカヤックを積んで待っていた。同じようにしてパラパラとみんなが集まり、総勢六人。橋の下のスペースで雨を避けながら着替えをして、舟も全部準備万端。
今日の行程をブリーフィングしたら、みんなで早速浮かぶ。近くの荒川ロックゲートを抜けて荒川を下り、若洲までは行かずに手前で運河に入ったら豊洲まで抜けていく。その後はその時の気分で戻る、そういう感じ。
よし、閘門を抜けるぞと勇んで漕ぎ始める。荒川ロックゲートは目と鼻の先。ものの数分で近づいていくと、ゲートは3月まで通行禁止の表示に気づく。はじめの一歩がすでに臨機応変。みんなでガヤガヤしながら、そのまま水路を西に進んで扇橋閘門を抜けることにした。平らな水面を淡々と前漕ぎしていく。
扇橋閘門はやっていた。閘門にかけられた「止めるぞ高潮。守るぞ都民」の標語にまたガヤガヤしながら、2m の水位を上がって東京湾と直接つながった側に進んでいく。水のエレベータに持ち上げられている間、「井戸水の組み上げとガスの採掘をやめてからは地盤沈下が止まっている」というアナウンスを聞いて昔の工事に思いが飛ぶ。ガスの採掘なんて思いもしなかったから、帰って調べたら「南関東ガス田」なんてものが、東京湾の一番奥に広がってると知った。
門を抜けて水路を右に左に折れ曲がりながら南を目指す。広くなったなあと思ったら豊洲についていた。豊洲の水路を進む時は、それなりにITに詳しい人たちが、そこここのデータセンターの場所を指さしながら、普通の人たちは、オリンピック会場や豊洲市場の建物をさしながら、ガヤガヤと物見遊山の会話がはずむ。
豊洲市場を過ぎると目の前にレインボーブリッジまでの水面が開ける。竹芝・浜離宮を目指して埠頭沿いに漕いでいると、竹芝桟橋の前あたりで赤い船がマーライオンのように水を吐きだしてた。遠目に笑いながら漕いでいたら、おおきな消防庁の船がよってきて、このさき海面に油が流出しているため、その処理作業のために放水をした船がいっぱいいるのだそうだ。「そのへんを考慮してください」と声をかけられたので注意深く岸壁沿いに進んだあと浜離宮に渡ってほっとした。
すこし休んだ後に隅田川をのぼりだす。やっぱり勝鬨橋はくぐってみたい。ときおりくる水上バスや屋形船の引き波に乗りながら、すいすい登って橋をくぐり、また水路に入って扇橋閘門に戻った。
一度平らな水面に戻ると、みんな黙々と前漕ぎに精がでる。ストロークを丹念に感じながらさかさか漕いだらあっというまにスカイツリーについてしまった。歩道の親子と会話をしながらお菓子を食べ、ちょっとしたハプニングも楽しみつつ休憩をした。ここで船を上げられたらどんなにいいかと願望が漏れる。
体が濡れて寒くなってきた。ここからはどんどん漕いで帰りましょうということで、狭い水路を六艇で漕ぎ抜けてまたもとの場所に戻ってきた。GPS によると 28km 漕いだそうだけど、基本静水だったから距離ほどは疲れなかったねーと感想を交わしながら舟を大先輩の車に片付けたら解散。ほとんどが電車組なので反省会をしながら楽しく帰った。
2020年1月19日日曜日
20200119 一桁の冬
始発からは遅れてクラブハウスで支度する。この時期が一番日の出が遅く、七時近い。ついつい布団で長寝をして出発が遅れる。冬至よりも遅い日の出。それでも日の入りもどんどん遅れていくので、一日の時間は少しずつ伸びている。
支度をしていたら大先輩がやってきた。今日はゲストが来るそうだ。後で合流しますと話して一人でまずは舟を出す。午前中はまだ北風が強い。ちょっと遠出するには嫌だなと思いながら諸磯までくると、土曜に通り過ぎた低気圧のうねりが残っているのか、岩場に波が入っていた。
南に行くプランは捨てて波で遊びだす。ちょっと大きい波に乗ると、向かいからも波がやってくる。波に挟まれて、バウは真正面から波の腹に突っ込んで、波と波にサンドイッチにされる。面白い。向かいからくる波がもう少し小さいと、ロケット発射台のようにスパッとカヤックのバウが宙に浮き、タッパンとまた落ちる。楽しい。一時間ちょっと遊んで、大先輩たちが出てくる時間になったので網代崎まで漕ぎ戻ると、湾の奥から出てくるみんなと合流できた。
ゲストの人たちが、網代崎より南を漕いだことがないというので、みんなで南に向かう。北からの追い風追い波にスイスイと漕ぎ、諸磯まであっという間。これなら行けるだろうとさらに南を目指し、赤羽根海岸でまで漕ぎ通した。
海岸にはうねりが入っていて上陸には気を使ったけど、無事に浜に舟を上げてゆっくりと昼ごはんを楽しむ。日差しもあって長居をするのが気持ちいい。10度かどうかという気温は、日差しがあればカヤックを楽しむのにまったく問題がない。海の水はまだ 15度を保っている。
風もだいぶおちてきて、なにより東寄りに移ってまた追い風なので申し分ない。うねりもおさまり、ぺったりとした凪の海を長津呂、釜根、諸磯と漕いで帰り、道中みた大島では山に雪がかかっていた。白いから雲かと思った。
2020年1月11日土曜日
20200111 三浦七福神
二福神めは一番大事な白髭神社。航海安全のご利益があるので、念入りに今年一年の安全を願う。ここと毘沙門堂が雰囲気があると思う。
お膝元のお参りを終えたら大先輩の車に舟を積んで、みんなで三浦海岸側の出発地点に移動し、浜に舟を並べる。準備万端。それでは元気に参りましょう。
菊名海岸を出発して、東京湾側は軽い北東の風表。風浪は大したことがないので、追い風だけを楽に使わせてもらってくるりと金田に近づいたら三福神め。風は大したことがないとはいえ、ここの浜は波が巻きやすい。はてさてと思っていたら、案の定ネイチャー後輩が降り際に禊をかます。お参りの前の良い心がけ。
お参りから舟の上に戻り、雨崎、それからとても静かな剣崎をまわって三浦半島の南側に入り、前方に見えた横瀬島向かいの浜にあがり、四福神め。とても良い雰囲気の毘沙門堂にお参りをして、浜で昼の休憩をしていたら、レジェンド先輩が小網代から合流した。
見ると、横瀬島を周り込むようにいつもの波が立っている。ちょっと乗りに入ったら、思いの外立ち上がった波にひっくり返され、僕の禊も済ませる。大先輩はタンデムで波に入り、バウ側のビジターと一緒に声を上げて乗っていた。ひゃっほー。
ここから次の三崎まではまた少し漕ぐ。安房崎にとりつき、赤羽根を過ぎるあたりでふと振り返ったら、城ヶ島に虹の橋がキレイにかかった。七色の橋に七福神、漕いでるクラブメンバー七人。みつ揃いで縁起がとてもいい。
いよいよ静かになる海を漕ぎ抜けて三崎につく。漁港の街の風情を味わいながら小道を抜けて五福神めと六福神めのお参りを済ませ、最後のお参りに黒崎の鼻を目指す。低くなる日に追い立てられるように黒崎の鼻に漕ぎ着いて藪の間の坂道をあがるのがいつも一苦労。広い空の下農道を歩いて七福神をすべて参り終えた。やったね。今年も良い漕ぎができますように。
大根畑の台地を抜けて舟に戻ると、日没間際のおひさまが雲の下にまで降りてきて海を色づけてた。