小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2022年4月3日日曜日

20220402 桜の咲く頃に

桜前線に気持ちが浮つくのは避けられず、そわそわするけど、身の回りも中々慌ただしくて、少しずつでも、締切のある事柄からつぶしている。

そのうちの一つが引っ越しで、中でも自艇を動かさなきゃいけない。週末で動ける日で海況が良い日なんてそうそうないから、良さそうなこの土曜は逃せない。

朝起きて舟をカートに乗せ、コロコロ引いて近くの磯の狭い浜に舟を下ろす。持ってきたカートや街着はハッチに仕舞い、引越し先に向かって漕ぎ出す。

ここから出るの、好きだったなあ。岩と岩の隙間に入り込んで、人目を気にせず支度ができた。夏でも虫もいないし。でも、近くに大きなマリーナが出来てて、これからこの辺も開発されちゃって、舟出せなくなるんだろうか。心配だなあ。

それにしても舟が重い気がする。思い返すと、前回はキャンプでシェア艇借りて乗った。荷物は満載だったけど、ここまで重かったかなあ。引越し先は20キロ以上先。まああいいか。

今日は大先輩が花見ツアーをしてるはず。合流して近場を一緒に漕いで、風が落ちてくる昼近くになったら引越ソロツアーに切り替えよう。

そうして網代崎を回り込んだら湾内にちょうど大先輩組が見えた。数えると、十艇超えるグループがこっちに向かってくる。すごーい。久しぶりの面々もいる。挨拶したり、近況を話しながらまた湾を出ていく。花見はすぐ近くの油壷で、何本かの桜が水面近くに満開だった。のんびりと浮かんで堪能したら、ゲストの皆さんはもう漕ぎたい。みんな距離を出したくてウズウズしてそうだ。

じゃあ海も良さそうだし、赤羽根でも行きますかと諸磯にでできたら、別のカヤックグループが北から油壷に入ってきた。こっちも十艇を超えるグループだ。海上散歩には最高の日だものね。挨拶をしてすれ違う。

諸磯は潮が低くて低くて、中は通り抜けられない。サザエ島の横を抜けてまっすぐ、その後も淡々と赤羽根まで来た。

ここで皆はお昼に上がる。僕は手を振ってそのまま安房崎を越えていく。途中、漕ぎたりなさそうなイケメン後輩が安房崎まで一緒に漕いでくれた。そこから先はソロで剱埼を越え、ひと気のない雨崎を越え、金田の漁港まで来たら、道の桜がとても見事で、つい吸い寄せられてスロープ脇の岩場に船を上げて桜を見に行った。

その先の、海からも見れるかと思ったけど、道は海からは少し距離が有ってむりだった。それで戻ってきたらスロープの軽トラの人が、不思議そうに波打ち際のカヤックを見にでてきた。

歩いてきた僕がカヤックの人だと気づいて声をかけてくれる。舟だけあったから、無人で打ち上がったかと気にしたそうだ。気をかけてくれてありがたい。金田で定置網をしていた漁師さんで、もう漁師仕事は終いにしたけど、廃業のときには産廃業者まで網だのロープだの、自分の軽トラで四十往復したと話してくれた。ほっぽらかして逃げる漁師も全国的に多い中、ちゃんとやったと誇らしそうで、立つ鳥跡を濁さず、気持ちいい話を聞けた。他にも年を聞かれ、答えると今が男盛りだねえとお互いニヤニヤして挨拶してまた漕ぎ出す。そう言えばさっき、小躍りして走り出す先輩に、いま引っ越ししてると話をしたら、その家使って悪さするんでしょうとニヤニヤされた。その先輩の悪さって何なのかまた今度キャンプの機会にでも、ゆっくり聞いてみたい。

さて、ここらから先はだらついた浜が久里浜の煙突までずっと続く。ゴールの浜に目星をつけ、ベタベタに凪いだ海を静かに進む。右にも左にも陸地があって、湾の中だなあ。反対側は空が霞むと伊豆半島が見えなくなるけど、こっちは房総半島がいつでも見えそうだ。渡ってご覧とカマかけられてる気がするね。

そうして引越し先の浜についた。


舟の中からカートを出して、少し短くなった距離をコロコロして家についたら、舟やら服やらを洗って片付けた。

こんどの家は東京湾、クラブでは相模湾。三浦半島両側漕ぐ構えとなって楽しみ倍増。こっち側は久里浜から猿島あたりまで漕ぎがいが有りそうな場所だ。カヤック楽しい。







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