小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2017年2月26日日曜日

20170226 八景島から磯子方面

クラブのみんなで連れ立って、八景島の海の公園から出発し、磯子方面まで漕ぎ上がる。絶好の海況で風はなく終日晴れる干潮手前から満潮までを漕いだ。

今日は往復で36kmほど漕ぐ。八人集まったのでタンデムが二艇出た。残りはシングル。大勢で距離を漕ぐのは楽しい。八時の集合時間より早くついたので一人で身支度をしていると、朝の散歩のカップルが寒そうに浜から戻り、自販機で暖かい飲み物を買って車で帰っていった。自販機の前でコインを落とした音が、少し距離のある僕にもよく聞こえた。

そのうちに大先輩の車が駐車場につく。電車集合組の人たちも集まってみんなの準備が整うと、カヤックカートに舟を積んで浜に出し、静かな波の中を漕ぎ出す。

公園の浜は遠浅の砂底で、もう沖かなと思っても、パドルを縦にするとかんたんに刺さる。アマモが生えていて、ちぎれたのが所々縦に浮いているのがチンアナゴのようにも見えた。

シーパラのジェットコースターは近寄れないので、シーパラの北側の橋をくぐってひらけた東京湾に向かう。岸壁には釣り人が張り付いて何かを釣っている。少し霞んで晴れた空はもう春と言っていい。白く薄くなった対岸にはコンビナート。南三浦とは違う。 
岸壁に沿って北にすすむ。風は全然ないのに、岸壁前では三角波が忙しない。この風でこれだけ波が立つということは、風が吹き出したらこのあたりはどうにもならないんじゃないだろうか。

それでも今はまだ楽しいレベル。もぐらたたきの三角波を楽しみながら、さぱさぱパドルを回す。ちょっと年配の女性の先輩がいて、最近めでたくおばあちゃんになった。漕ぐ姿勢がいつもすごくきれい。

三角波のなかで後ろにこっそりついて、その先輩の真似をしながらしばらく漕ぐ。ストロークのピッチ、背骨の芯をぶらさない姿勢、パドルを抜くタイミング、すぐに刺すタイミング。

そのうちに馴染んでくると、あまり水をキャッチした感じがないのに、舟はすいすい早く進みだした。疲れないのに不思議だ。舟の向きも、ぐいっとスイープするわけではないのにコントロールしやすい。その代わり、4回くらいのストロークの中で少しずつ回っていく。とても勉強になる。
風車が見えると、海側の行程の半分くらい。岸壁が引っ込んだりせり出したり。風がないので風車は回っていなかった。これが回るくらいだと波はどうなんだろう。

風車の次の目印は横浜・ベイサイド・マリーナ。ヨットがひっきりなしにで出入りしているから、みんなで一かたまりになって、隙間を一気に漕いで渡る。マリーナの入り口は広くないので、渡るのも簡単だった。

ベイサイドマリーナを越えるとまた舟の通り道を横切る。杉田や磯子の方に入る大きな舟がとおる。マリーナと違って、大きな仕事の舟だから、見上げるようなのがのそーっと動いてくる。本牧側にわたるのはやめて、磯子の海釣り施設の岸壁に向かってまっすぐ。
海釣りの人たちをみながら岸沿いに進んだら、掘割川の河口が見えた。水色のJR線が掘割川の上を走っていく。三角波も弱まって、河口に入るともうまったいらな運河の水面。すいすいと静かに水面を滑るみんなのカヤック。
前に横浜縦断カヌーフェスティバルに参加したときにはゆっくり見る暇のなかった造船所の骨組み。見上げるとこみ上げる気持ちがうまく言葉にならない。もう少し掘割川を漕ぎ上がって適当に折り返し、また来た道を漕いで帰った。

帰りの三角波はもっと大きくなり、一番よく漕いでいる同期と三角波の中でロールをした。絶対沈脱したくなかったからビビってロングで。同期はショートでスパッと上がってた。かっこいい。

後半も女性の先輩のフォームをお手本にしながら、さぱさぱパドルを回して八景島につくころには日が低かった。シーパラ側に岸壁を回り込むと落ちていく波。海の公園前の遠浅の浜は、朝と同じように凪いでいて、正面のお日様に目を細めながらゆっくりと漕いで舟を上げた。

運河は滑らかだったけど、半分は三角波の中を漕いだ。みんな疲れた疲れた言いながら、誰も遅れることなくまとまって漕いで予定どおり漕ぎきった。みんな嬉しそう。



2017年2月19日日曜日

20170219 海すずめ

週末は晴れて寒いサイクルが続いてる。日曜のほうが風も波も午後は風も少し落ちるかと思って三浦にきた。寒くても日差しはあって暖かく漕げた。小潮の満潮から干潮手前まで漕いだ。風が一度落ちるとは言え、夕方からは南に変わってまた強くなる予報で距離を漕げる海況ではないと思い、近場で20kmくらいのつもりで支度をする。

支度の間に同期が一人来たので一緒に舟をだす。体をほぐしていると別の二人組カヤッカーが湾内に入ってきた。一人は木のカヤックだ。長浜から出してここまできたけど、湾の外はそれなりに吹いていて、強風注意報も出ているし、これで引き返して帰るそうだ。

なんとなく舟を合わせてヨットの群れを抜けたけど、向こうはぐんぐんスピードを上げてあっという間に同期と二人で置いて行かれた。

堤防から外を見ると、確かに無風ではない。北風に向かって漕ぎ上がることにして、すずめ島をかすめて岸ベタで黒崎の鼻を目指す。ペースは落ちるけどそんなに疲れることもなく、佃嵐先まで足を伸ばす。長浜も思ったよりも風は抜けていなかった。
ソレイユの丘と富士山
同期は早めの昼食をしてはや上がりする予定というので、佃嵐崎で折り返してぐんぐん追い風で下る。行きは一時間、帰りは30分。そんな感じ。堤防手前の浜で舟を上げたら、炭のついた流木が五本、きれいに並べてあった。
いいちこポスター
昼食 の支度をしている同期を見ながら僕も小休止。午後からは南に変わると言うし、城ヶ島の安房崎あたりまで往復してみようと海を見ながら考える。

それではと同期に挨拶して、ソロで城ヶ島に向かう。 長津呂崎はいつもどおり波が崩れてるけど、普通に岩の間を抜けていける。南側にはいると真東からの風が強まるように感じる。風がだいぶ南に移ってきたんだろう。赤羽海岸の沖まできたけど、南風の強まりが怖くなって、安房崎まで行かずに引き返す。

少し手前で折り返したから、帰りはできるだけ岸ベタで景色を見ながらのんびりこぐ。城ヶ島の京急ホテルにむけて灘ヶ崎を回り込んだら海すずめが二匹波間に浮かんで、風上にむかってちょこちょこ動いていた。
帰り、小潮とだからと期待はしなかったけど、近場のサーフを見に行くと潮が引いたせいかちょうど良さそうな波がある。何度か気持ちよく乗るうちに左側にひっくり返された。セットに行くけど、体の浮力でセット側が上がって来ない。手でかいても舟が回らず、息が続かなくなって脱した。すぐに馬乗りで戻る。人生最速の馬乗り再乗艇だったと思う。

そのうち波が落ちてきたので、湾内に戻って舟をあげた。たのしかったし、海すずめかわいかった。次の週末も漕げそうなので楽しみだ。

2017年2月12日日曜日

20170212 大井川

クラブで何人か集まって大井川で川下り。気温は低かったけど、終日青空で快適だった。
漕いだのは大井川の七曲りの前後10kmほど。

川下りと言ってもリバーカヤックはないので、5m近いシーカヤックのポリ艇を使う。川で玉砂利の上を引きずるのにはFRPより頑丈なポリ艇が安心でいい。僕は普段つかってる舟なので、なんにも困らない。

支度をして水に浮かぶと爽やかな香りがする。山も近いしとても良い所。誰とはなく漕いで下りはじめると、大先輩のタンデムダッキーが先頭にたって群れがまとまる。大先輩が時々スターン側で立ち上がって、瀬の通れそうな部分を探しては、みなにに声をかけてくれる。
カーブの手前が水盆になり、浅い砂利の上を幅広く川がしゃばしゃばしている。完全に乗り上げてる舟をアザラシのように上半身であおって進め、山肌にぶつかって勢いを増す深い流れに乗り出す。時々曲がりきれなくてバウをぶつけたり、避けられない隠れた岩に船の腹をこすりながら乗り越えていく。

一度、バウに岩を引っ掛けて横を向き、その表紙でスターンも岩に引っかかって完全に張り付いた。それでも前後にはずらせたので、手で後ろに舟をずらしてバウを抜き、そのまま沈せずに行けたけど、水の勢いでじわじわとデッキが上流側に倒れようとするのが怖かった。

何回かひっくり返ってずぶ濡れになった人もいたけど、おひさまもたっぷりあったし漕いでいれば暖かかった。もう七曲りも過ぎて、ゴールの眼と鼻の先でお昼休憩。時々吹く強い風がダッキーを転がしたので、ダッキーに寄りかかって河原の石の温かさを感じながらのんびりした。
ほんの少し漕いだらゴールの鉄橋。調度よい時間で、少しまったらSLが走ってきた。近くの駅で止まっていたSLが汽笛をならし、まだ見えないけ蒸気の抜ける音がだんだん近づいてくるのがわかる。河原の上でみんなで待って、SLが鉄橋を越えて下って行くのを見てから近くの温泉に入った。

大先輩の運転する帰りの車は、みんな少しくたびれた感じで声音も眠たげ。決まったペースで漕ぐというよりも、岩を避けるためのダッシュや素早く細かいパドルの繰り返しで、思ったよりも疲れたみたい。僕も何度も目が閉じかけた。

電車組は適当なJRの駅でおろしてしまって今日はおしまい。とても楽しかった。来週は行けるかな。