小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2018年12月23日日曜日

20181223 忘年会

この日曜日はクラブの忘年会。雨か風かやきもきしながら天気予報を見て、なんとか漕げそうなめどがついてホッとする。月曜は休みじゃなくなったので、一緒にクラブのみんなと漕いで騒いで帰れればいい。昼飯どきには雨に降られて寒かったけど、漕いでれば暖かな日曜になった。大潮

十年近くご無沙汰だった知人と前日の土曜にばったり外で会って飲みに行ってしまい、始発に起き損ねる。それでも三崎口からは始発の次のバスに乗れて得した気分。年末の大掃除の気分で自分の出し、ちょっとデッキ周りにバンジーコードをかけたりしながらのんびり支度をする。全然寒くない。

そのうちに人が一人二人と集まりだして、八時過ぎにはもう四人で一緒に出る。NZ先輩、暴走同期、おされ同期と僕。小網代の入江は少し濁っていたけれど、ヨットを抜けるとすぐに潮が澄んだ。曇って薄暗く日の光は弱いけど、ガラス瓶の色の砂ぞこがよく見える。

網代崎を見ると少しのうねりっけが幅広く立ち上がってる。あれあれと思って近場のポイントまで駆け足気分で漕いでつくと、それなりに遊べそうな波が立っている。一時間過ぎるくらい遊んだら、残りのみんなが出揃うころだからと入江まで戻る。

クラブハウスの前には何艇もカヤックが並んで支度の人があちこち動いている。クラブの人ばかりだから、めいめいで支度を済ませたら入江に浮かんで体をほぐしてる。シングルで16艇。それでまとまって漕ぎ出した。

ちょっと波があったという話をすると、スリムな先輩となんでもやる先輩が先頭きって漕いで行く。当初はみんなで城ヶ島を考えていたけれど、遊べるほどのうねりっけがあるならと、まずはポイントまでみんなで行ってみる。波はまだあった。

波で遊ぶ人と、それを少し遠巻きに見ながら浮いている人で、それはたくさんのカヤックがウロウロしている。こんな曇りの冬空の下、時折沖の方をレース艇がいくつか漕いでいったりするのをみるが、なんの物好きかとも思うけどとても楽しい。

少し波待ちが長くなったし、波に入らない人の体も冷えるし、はじめて波に入った人が脱したしで、少し動くことにする。これだけうねりっけがあるなら、城ヶ島の南岸は上陸が少し厄介だろう。カヤックをはじめたばかりの人もいるから、荒崎方面に切り替えて漕ぎ出す。

あるかないかの向かい風、灰色のぺったりした海を漕いでいく。佃嵐崎で SUP が一人いるのを確認して、荒崎までいく。橋をくぐって上がる浜にもときおり波がはいる。様子見で入ってきたオサレ同期がひっくり返され、ロールで上がる。そのすきにOakleyのお高いサングラスを落としたようだ。

少しサングラスを探すというオサレ同期とスリムな先輩をあとに残し、他の人は、まあ、無理は禁物と、公園側のほうに船をあげる。ここでお昼ご飯。陸に上がって風に吹かれると途端に寒くなる。大先輩が陸から二人の様子を見に行ったら、スノーケルマスクをつけてプカプカ浮きながら探してるそうだ。聞くだけで寒いなといっていたら、サングラスを諦めた二人が上がってきて、海の中のほうが暖かいという。気持ちはわかるけど、今は寒い。

雨も強くなるし、一気に小網代まで帰って飲み始めようと決めて、みんなでピューっと帰る。今年も一年お世話になった船を片付けて、温かい部屋で昼も早くから飲み始める。

忘年会は、今年を振り返りながら、新しくクラブに入った人、今年行ったツアー、新艇が届いたり、話のタネはいくらでもある。それであっというまに帰る時間になってしまい、散々食い散らかしたまま帰ってしまった。次泊まれるときはきちんと片付けを参加しよう。それを来年の抱負にして今年のカヤックはおしまいになりそう。

行ける人たちは忘年会のあとにもう一つ、今年の総決算サーフツアーが残っている。安全に気をつけて、また新年になったら楽しい話を聞かせてもらおう。

2018年12月15日土曜日

20181215 冬の元気

また北風が強くて遠出はできない。距離は漕げなくても、波で遊べなくても、まだ水がぬるいうちにロールを回り倒しておきたい。のんびり出発の早上がりでも、それなら楽しめるだろうと思って三浦に。小潮。ずっと濡れて北風を受けてみよう。

小網代の入江が見えるところまで道を降りてくると、大先輩の定刻組がパラパラと入江の奥を漕いでいるのが見えた。風が強いし、湾の中でじっくりと慣らしているんだろう。今日はまとまった団体で、いつも川を漕いでいる人たちの集まりなんだそうだ。

濡れ続けるつもりでいるので、一枚フリースを足して着込む。もっこもこしたけど漕ぎだしたら馴染んだ。ヨットの脇を抜けて堤防までの湾内を見回す。大先輩組は見当たらない。あれ、湾の外まで出て行ったんかな。漕げる人たちならそれもありか。

湾の中はまだ水が冷たいような気がしてまだ回らず。普通に漕いでいる分にはじっとりと汗ばんでくる。堤防を回って北を見て、よしと漕ぎだしたら俺の浜に大量のカヤックが並んでるのが見えた。

ありゃ、近いと思いながらも向かい風。合流して立ち話をする。大先輩のランチが出来上がってきたのを確認して、自分だけ佃まで漕ぎだす。おっとっと、結構吹きますな。

黒崎の鼻には人が大勢いて何かやっていた。チロチロみるのもそこそこに手を休めずに佃まで渡る。佃にはオフロードバイクでブンブン走っている人がいた。懐かしい。それで引き返す。追い風でピューっと俺の浜まで戻るとちょうど大先輩たちが船をだしてきた。

やっぱり風はまだまだ強い。すずめ島までいってみて、島の小さな水路を抜けて、それでこれ以上は進めず、かといって追い風で諸磯までいくのも危ないから、網代崎で引き返して堤防の中に戻る。

ここは風の裏になるし、日差しもでてきて穏やか。海の水は全然暖かい。そしたら、お客さんが率先して沈脱再乗艇の練習を始めた。音頭取りが声をかけて、他の人たちもどんどんひっくり返ってはよし登る。みんな簡単にやってた。最後まで渋っていたのが、ドライトップを着込んだ一番重装備の人だった。

僕も調子に乗って脱る。そして、日のあるうちに戻って船をあげた。あまり距離は漕げなかったけど、たっぷり水を感じて楽しめた。来週はクラブの忘年会か、早いなあ。

2018年12月9日日曜日

20181209 いつものカヤック

はぁ寒い。でも、少し水に近づきたくてカヤックに行く。始発から動くと真冬の寒さ。一日北風が吹いて、もし午後落ちればラッキー。土曜はセーリング、日曜はカヤック。中潮

昨日は結構漕ぎ日和だったんだろう。クラブの何人かが来てた。今日も思ったより多いし、大先輩の定刻ツアー組もある。それとお昼に合流する心つもりで朝から動いて舟をだす。

ホッとする。昨日のボートとは違ってカヤックは水が近い。気温と水温に10℃程も差があるので水がとても暖かく感じる。昨日セーリングの先生に、若州あたりの冬の水温を聞いたら一桁になると言っていた。小網代では下がって12℃くらいまでだから、やっぱり川の水が流れてくる湾の奥は冷たいんだなあ。

一人で動ける自由を味わいながらヨットの間を抜け堤防まで漕ぐ。網代崎は風浪の冬の感じ。雲が低いけど空気は澄んで、向かいの伊豆半島がはっきりと見える。やっぱり湾なんだなあ。

堤防から少し出てみると北風がずいぶんと強い。先週より強い気がする。定刻組の動きを予想するけど、これだと南には行かない気がした。午後風が落ちなかったら大変だし、ビュンビュン吹かれて諸磯をぬけ長津呂崎回るのも、経験のあるなしでは大変だろう。どっちにしろ、お昼ではなく出発での合流に切り替えた。


そうしたらあまり遠くには行けない。そして、行くのは時間が読みやすい向かい風の北方面、荒崎までかな。バウで散った向かい波の飛沫を受けながら漕いで黒崎の鼻を回る。また一段と風が強まる。

佃を見ると波が崩れながら岸に向かっている。あれあれ?と思いながら長浜方面を見ると、パドルが2つ動いてるのが見えた。釣りのシットオンが二艇、浜に向かって漕いでいる。浜から吹く出し風。彼らがどのくらい進んでるのか気になって浜に向かって漕いでいき舟を合わせる。まあ、手漕ぎにはなってて大変そうだけどなんとか進んでる様子。軽く挨拶をすると、風が強いから岸沿いでやるうと戻ってきたそう。沈したら一発で風で舟持っていかれてアウトな状況でよくやるなとお互い様ながら思う。


佃嵐崎についたらちょっと休憩に舟を上げる。目的地を北方面に変更した旨、クラブの記録帳をついでにスマホから直しておく。みたら、さっきの釣りの二艇が佃嵐崎からちょっと先まで進んだ沖で釣りをしていた。よくやるなと思いながら、自分は荒崎まで行って戻ってきたら、やっぱり釣りにならなかったみたいでもういなくなってた。


帰りは追いの風と波を楽しんで、ピューっと小網代の湾内に戻る。定刻組の支度を手伝って一緒にまた浮かぶ。この頃が一番強かったんじゃないだろうか。岸沿いをしっかり漕ぎ上がる。何人かはコツを掴んだらしく、大先輩にも遅れずついていく。すずめ島を抜けて三戸浜に出るとこは一段風が強まる。そこにディンギーが一艇、ふらふらと岸に寄せられてきた。なんだかラダーをいじっているから故障でもしたのか、そのまま岩礁の浅い岩にガンガン当たるところまできてひっかかって止まってしまった。


昨日乗せてもらったけど、風を使う乗り物だけに風の影響が強いなあ。ここはまあ浅いところだから帆さえ下ろせばあとはなんとかなるのかな。でも舟重いよなあ。そんなことを考えながら僕らは先に進むけど、やっぱり黒崎あたりが限界。そこで舟を上げて昼食にした。

午後風が落ちればもう少し進めるかなあなど、ご飯を食べながら海をみながらで時間を過ごす。時々、八人乗りくらいのヨットが黒崎の鼻を目指して45度くらい傾いて近づいてくる。ずいぶん近寄るなあと思っていると、そこでクルッと向きを回しながら傾きを変え、タッキングを終えて岸から離れながら北に上がっていく。クルーの何人かはヘリに腰掛け、海に足を投げ出して座ってバランス取りに役立っている。やっと意味がわかった。

僕らの風の使い方はもっと簡単。戻ると決めたら南に向かってピューっと漕いでいき、あっというまにすずめ島まで戻ってきてしまった。ここで定刻組と別れ、少し早めに舟を上げて帰った。途中風の中でロールの練習をしたら水が温かい。上がり方はしっくりこなかったけれど、潮を浴びれて気持ちがいい。来週も来れるかな。


2018年12月8日土曜日

20181208 セイリング

最近、周りの知り合いに何人か、セイリングが趣味の人がちらほらといて、話を聞いているうちにやってみようということになって、その内の一人に誘ってもらって一緒にやりにいくことにした。土曜大潮。風は強くなく、絶好のカヤック日和な気がする。小網代の方では、みんな漕ぎにきて賑やかなようだ。まあ、僕は日曜にしよう。

あらかじめ若州ヨット訓練所の初心者コースに申し込んであり、受講料の7000円を握って受付の事務所に行く。朝の9時から16時まで、着替えだけ持っていけば道具も一式貸してくれてなんの準備もいらない。知り合いは一人でも乗れるのだけれど、僕に付き合って一緒の講習を受けてくれる。二人乗りの舟にもう一人、先生が乗って三人乗り。

舟を浮かべる手順は、まず陸上で艤装のチェック。帆を取り付けたり、保管状態の道具から乗る状態へと準備する。それができたらスロープから水に浮かべ、桟橋までの少しの距離をオールで漕いでいって桟橋に固定してから、実際に帆を上げて桟橋を離れ、広い水の上に出ていく。若州の場所は荒川の河口で、東京湾の一番北の奥。河口の潮の流れはあるけど、波はそんなにない。風もない予報だから練習にはちょうど良さそう。

その間に参加者のみんなで集まって準備体操をしたり、僕らは小一時間を陸上練習に費やしたり、訓練所という名前にふさわしくシステムがしっかりしている。実際、一日のはじめは講習室にみんな集まってのブリーフィングがあり、気温、水温、潮、風などを確認してから外に出て動き始める。

設備も人もシステムもどれもしっかりしてる。事務所にも人がたくさんいて、こういうところで舟の整備とか受付をしながら、毎日水をみて暮らしたいなとふと思った。仕事の合間にカヤックを浮かべてそのあたりを散歩できたら最高じゃん。


知り合いと二人で着替えをすませ、自分が乗る舟のところまでいく。教えてもらいながらやるのだけど、艤装チェックでいきなりわからない。ヨットは複雑で道具がとても多い。カヤックならペダル、パドル、ハッチをチェックしたらもう水にでていけるけど、ヨットはあっちとこっちをつないだり、あれをとりつけたり、これを取り付けたり、覚えることがカヤックの何倍もある。新しいことを覚えるのはとても面白い。

そうしてチェックが終えると、舟は一旦おいておいて次は陸上での訓練。動作を4っつ覚える。目的はどれも同じで、片側から反対側に帆を切り替えることなのだけど、風上に向かって切り替えるタックと風下に向かって切り替えるジャイブで2つ、それにスキッパーとクルーで役割が2つあって、掛け算で4っつの動きになる。

足元のごちゃごちゃした舟をあちこち動いて、ぎこちなくもなんとか落ち着いた。正直ここまでで午前中終わるかと思ったけど、僕の知り合いが乗れる人だからか、インストラクターがあとは水の上での練習という感じになっていよいよ舟を浮かべて桟橋につける。ここでもバウのもやいロープを投げたりと、期待される動作がいろいろあるけど、僕は完全にお客さん。カヤックを始めた頃を思い出す。


いよいよ舟を出す。三人が乗り込んで帆を二枚はり、風だけですっと桟橋を離れて広い水に出ていく。この瞬間はどの舟も同じなのか、とても気持ちがいい。すーっと滑りだす水面や、そこに舟がゆっくりと起こすさざ波を見ながら、今まで止まっていた息がふぅと一息、肩の力と一緒に抜けて、海に戻ったワクワクが頭までじわりと滲み上る。

そこから先はガチャガチャしたイメージのツギハギしか残ってない。自分が何やってるのかもわからず、周りの景色も見えず、ただ先生の言われるように持っていた棒を動かし、紐を引いたり離したりし、左右に動いてあちこち動いて帰ってきて昼ごはん。


午後もまた舟の上。風は強すぎず、それでも帆が風を受けると舟がとても傾く。下側のガンネルが水面をこすりだすと、先生も場所を動いて三人でバランスを取る。舟の下に突き出たバランスボードが水流で細かく振動して、動力船みたいなブーンという音を出す。ハル自体も揺れて音を出しているそうだ。そんだけ早く動いてるんだなあ。


他の講習生の人たちはレースをしているけど、僕らは気ままに目標を定めて、あっちのブイまでいったら次はあっちの鉄塔、また次のブイなど、適当に動きやすい方向に舟を走らせて遊ぶ。その間にも舟を左右に切り替えたり忙しい。最後の方には舟の傾きにも気にならなくなって、風をはらんだセイルを紐で引っ張って踏ん張るのが楽しくなってくる。上を向いたら白い帆と青い空がきれいだった。そうして3時ころになったら桟橋に戻って帆を畳み、オールでスロープまで戻って舟を上げた。水で洗って舟を仕舞支度し、最後に先生と今日の振り返りをしたらおしまい。とてもお腹が空いた。

最初ぼんやりと考えていたのは、いつもはカヤックを漕いで、漕げないくらい風が強い日はヨットで遊べたらいいじゃないと思ってたけど甘かった。だいたい 10m/s までが快適ゾーンで、それを超えると舟のコントロールがどんどん難しくなっていって危険みたいだ。なにげにカヤックで遊ぶ範囲とモロかぶり。

それでも、向かい風をタックを繰り返しながら登っていくのはとても楽しかった。。風を使ってる感じがする。意識が100% 風に向く。ただ、難しい。真横に動くこともままならない。エンジンなし、パドルなし、風だけを頼りに動かなくちゃいけない。自分一人で桟橋につけられるようになるにはどのくらいかかるんだろう。

あと、風を意識するけど水はあんまり意識しない。というか水が遠く感じた。やっぱり、カヤックの水が近い感じは独特だな。カヤックは舟という点からみるとすごく異質というか、一番水に近い舟なんだと思う。水で遊びたいときカヤックをして、風で遊びたいときはセイリングをしよう。凧揚げじゃなくて。そうしよう。

2018年12月2日日曜日

20181202 冬の練習

土曜より日曜のほうが漕ぎ日和かと思って予定を立ててた。土曜は暖かで、ちょっと西風が吹きそうか、沖では西風がまっかっかに吹き、三浦の南端くらいだと一転穏やかな予報。境目の上がり下がり次第で怖いなといつも気をつけるけど、そういう時は結局穏やかなままが多い気もしてる。この土曜もそうだった。ともかく、自分は日曜に定めて始発ででかける。長潮

日が出るのがだいぶ遅くなった。調べてみたら、日の出が一番遅いのは冬至を過ぎてからちょうど 2-3週間後。正月から成人の日くらいまでが朝が一番遅い。普通にでかけてもカヤックから朝焼けが見られる日も近いぞ。

電車を降りて三崎口のバスを待つ間、そんなことを考えている間にも体が冷える。気温もぐんと寒くなっていよいよ冬の本気が垣間見える。それでもまだ水温は19℃あである。冬に向けて、着るものや道具の再点検にちょうどよい。まだ海に余裕がある。

ついたら NZ 先輩が先にいて、昨日夜遅くに来て泊まっている。聞くと、黙々と漕ぐ後輩がすでにきて、森戸海岸を目指して北に向かって漕ぎ出したそうだ。この後輩、今年に入って、まだ9月だというのに1000キロをすでに漕いだ。それからもグングン漕いでるから、今年終わるまでにもう1000キロ行くんじゃないか、いかないか。

今日はあとからちっこい後輩も来て、NZ先輩と僕との三人で小田和湾の中の長井港にある直売センターで買い出しをし、どこかの浜でのんびりランチをしようと申し合わせてあった。後輩がくるまでの間、南にちょっと漕いできてから湾内で合流することにして、先輩と二人で出かける。湾内は当然静か、網代崎も、北からのパチャパチャ波で白いのが見えるけど、うねりは無し。舳先を南に向けて、諸磯までの間ににすでに追いの風浪が面白い。

諸磯から三崎の堤防の間は、内側の堤防からの反射波で三角波っぽくなる。八景島の出口ほどではないけれど、フヨンフヨンした波で面白い。良い練習になる。そこから釜根、長津呂崎まで楽しんだら、その先は穏やかに見える。後輩との合流もあるし、NZ先輩に声をかけて僕はここで引き返す。先輩は安房崎で引き返すそう。

振り返った途端、向かい風。ちょっとしびれる。湾内に戻る時間を声に出さずに見積もって、一息ついてパドルを回し始める。三崎の堤防をまた周り、諸磯を抜け、湾内に戻るとじんわりと太ももとおしり周りに疲れを感じて気持ちがいい。湾内の静かな水にパドルを切り込みながらヨットのそばまでくると、ちっこい後輩が一人で出てきた。あー、間に合わなかったな。釜根タッチで引き返すべきだった。

外の様子を話しながら網代崎までくる。北風を感じてもらう。長井まで行けるかどうか。


南から戻ってくるNZ先輩を待って、北風に押されるままにのんびりと諸磯方面に流されながら様子を見ていると、諸磯の岩の間をオレンジのパドルが上下するのが見えた。先輩だ。やっぱり風を漕ぎ上がってくるのがしんどそうだ。ちょっと迎えに漕いで合流し相談する。結果、風も落ち着く予報だし、向かい風で行けるところまで漕いで、それで適当に浜にあがりましょうとって北に向けて漕ぎ出す。

網代崎まで戻ると、沖からたくさんのヨットがやってきて、堤防との間でくるりと向きを変えていく。どれも八人くらいは乗ってるような、カヤックからだと見上げるようなやつ。それがシーボニアの方には入らず、堤防の手前で十艘くらいグルグル、ウロウロしているので、湾を渡る隙間がない。あれだけの数のヨットが堤防の前の隙間でぶつからずにうろうろしてる。たいしたもんだ。

僕らは安全第一、シーボニアの手前くらいまでいってから湾内を横切り、また出ていくことにした。そうして渡り始めたらプーっとなって、グルグルしていたヨットが一斉に沖に出ていっていなくなった。どうやらリビエラでやってる小網代-秋谷間のレースだったみたいだ。

一息ついて、ちっこい後輩を先頭に据えて漕ぎ始めたら、すずめ島あたりでガンガン漕いでいる後輩とすれ違う。近寄ったNZ先輩が聞くと、北風の中、朝から漕いでやっぱり森戸まで往復してきて、もう舟を上げて帰るそうだ。やるなあ。ぼくらも重いパドルをじっくりと回して進んでいく。腕に力は入れず、大手を振ってゆったりと歩くように。バウが向かい波に突っ込んであげる飛沫を真正面から浴びながら漕いで荒崎についた。僕だけトイレに上がる。


浜に戻ると後輩が浮いたまま近寄ってきた。先輩と話していて、荒崎でこのまま船を上げて歩いて長井まで行こうかどうしようかとのこと。小田和湾に入ると北東が真向かいから吹くからねえ。それもありだけど、とりあえず向かい風の様子を見に、少し進んで回り込んで見ましょうよといって、僕がさっさと船に乗り込んで浮かんでしまう。

ちょろっと岩場を回り込んで小田和湾全景が見えるところまで進んでみると、まあ、向かい風だけど漕げないなんてことは全然ない。歩こうと思ったら、僕がトイレに上がっている間に二人共舟を上げてないと、漕がないことにはならないんだろう。長井の手前まできちんと漕いで舟をあげ、産直センターでウィンドウショッピング。お魚が立派過ぎて、無駄にしてはもったいないと、海産物は一切買わなかったけど150円のつみれ汁はとても美味しくいただいた。つみれ入りのそばも美味しそう。両方頼んで、大根を移して豪華なそばにしても美味しい。


他に持ち帰りのお惣菜を少し買って舟に戻る。追いの風と波の中、後輩がずいぶんと雰囲気を出して漕ぐような気がする。低く日がさして反射する鈍い色の海をほっそりとした体でゆったりと大きく漕いでいく。調子にのって一気に小網代まで漕ぎ戻り、手頃な浜に上がってのんびりと遅い昼食を楽しんだ。

日が低くなってわかりやすく寒くなってきた。今日は一日薄雲がかかってて、思ったよりも日の温かみを感じない。水はぬるいけど北風も吹いて、服装からなにからとてもよい心の準備ができた。それで舟をあげて帰った。漕いでいればいつでも温かい。冷たい寒いは準備と仕舞支度のときだけ。来週も来よう。

2018年11月23日金曜日

20181123 八景島から

今日は八景島の海の公園から漕ぎ出して三浦海岸までいく。30km 程をクラブのみんなで漕ぐ。午前中は北東の風がまだまだ強くて、それも午後に入れば落ちていく予報。おひさまはたっぷり。大潮で干潮手前から満潮手前まで漕いだ。

朝一で海の公園につくと、大先輩がオサレな同期と二人で舟の荷降ろしをすませていた。浜に並んだカヤックを見ると、見慣れた黄色いポリ艇がひとつ。大先輩からのメッセージを感じる。コックピットカバーを開けると中に僕の装備が入っていた。いいですねぇ、やりましょう。

車の回送などまだ準備があってみんなの集合時間と出発はまだ先。支度をして、その小一時間に一人舟を出してみる。時間は八時前。右手の方から遊漁船がひっきりなしに出てくる。北東からの風は軽く吹き付ける感じがあり、東京湾を渡ってくるしっかりした風浪が予想できる。本当は外まで様子を見たかったけど、漁船の出入りが多すぎて止めておいた。

ポツポツと人が集まりはじめたので浜に戻る。そこにゴムボートが一艇戻ってきた。朝から出ていた釣りの人で、ハシケに近づいたらそこの牡蠣殻で穴を開けてしまい、慌てて戻ってきたのだそう。早くに準備して出ていたのにとしょげていた。僕らも気を引き締めていこう。

車の回送を終えた大先輩がカヤックスーツで電車に乗って戻ってきた。その頃にはみんな集まって準備が終わっている。総勢八人。今日の航程を大先輩の海図で確認してから舟を出す。



八景島のジェットコースターを越えないのにもう三角波がある。ここあたりからSUMITOMOと書かれた門型のゲートを回り込むまでは、北東からきた風浪が岸壁に跳ね返り、いかしたサイズの三角波となって舟を持ち上げては落とす。みんなグイグイと漕いで行く。まだ経験の浅い人はちょっと腰が引けて、短いストロークとなって苦労してる。それでもパドルは動かして向かい風を少しずつ進んで行く。

ゲートを回りこみ、点々とある波止ブロックの内側に入るとその三角波も少し落ち着く。一息ついてみんなで少しまとまり、ブロックの内側をそって赤い灯台まで。そこからは猿島目指して真っ直ぐに。

猿島までの区間はやっぱり北東からの風と波にさらされるけど、開けていて岸からの距離も水深もあるからか、変な三角波はない。逆に落ち着いた風浪を漕ぎながら猿島を目指して黙々と漕ぐ。灯標はグイグイと左右に揺れて、前にいくメンバが波間に隠れる。


その途中でふと後ろをみると北風の乾いた空気で景色は澄んで、ランドマークタワーが小さくてもくっきり見えた。


猿島の風裏で筏を組んで小休止。目の前をフェリーが猿島から三笠公園の方にお客を乗せて行く。何人かが手を振ってくれてこちらも返事を返す。猿島からは走水の岬、旗山崎を目指してまっすぐ。取り付いたら観音崎を回り込んでたたら浜で舟を上げてお昼ごはん。


たたら浜は水の色が南国感にあふれてキラキラしてる。佐島のキラキラと同じくらい好き。風裏でもあるし、砂浜で日差しを浴びてポカポカにお昼ごはんを食べたらまた海に浮かぶ。

たたら浜から次の目標は燈明崎。陸の先端から少し内側を目指していく。取り付いたら次は久里浜のフェリー航路。少年院から対岸の火力発電所の煙突を目指して漕いで行く。


火力発電所の堤防の突端にとりつくと、金田湾の反対に剱埼の灯台が見えてくる。ホームに帰ってきた。野比海岸、津久井浜と、京急線で通る駅をなぞりながら、低くなっていく太陽と青空を仰いでパドルを回すとなんだかしみじみとした。

大先輩が回送してくれた車のある浜で舟を上げ、みんなで無事の完漕を喜びながら舟を積んでクラブに戻り、片付けのあと楽しく飲んだ。

2018年11月17日土曜日

20181117 夕焼けまで

ここのところ夕空が焼けて綺麗な日が多くて、それをカヤックから見てやろうと思って三浦に。遅くまでいるつもりだけど、午後からの風の予報がちょっと強そう。だから、午前中にたくさん漕いだらあとは近場でダラダラ面白おかしく過ごして、日が沈むのを堤防あたりからという算段をする。長潮。結局風もそんなに上がらず、一日日差しもたっぷりで暖かい絶好の日和だった。

支度をして海に浮かぶ。11月に入ってどんどん水が澄んでいく。ヨット脇の岩場にいる美味しそうな魚がよく見える。でも釣りをする人たちは見える魚は釣れないという。残念。網代崎には北からの風浪が寄せてるのみでうねりはない。朝日がまだ低く、網代崎が少し赤らんで柔らかい。


早くも遅くもない、普通に歩くペースでホイホイと漕いで安房崎。宮川湾はほぼ真向かいからの風がある。東風崎の灯標あたりは崩れてないので、岸沿いに毘沙門、横瀬島とつないで剣崎をくるりと東京湾側に回った。


東京湾側に入ると少し水の色が緑がかる気がする。風も抜けて、風浪が前からどんぶらと寄せてくる。北東風だとこうなるよなあ。手を止めて揺られていたら、前から黒いファルトが漕いできた。挨拶をしたら、三戸浜から雨崎までの往復だそうだ。僕と変わらない時間に船を出して、もう雨崎から戻ってきている。早いなあ。

ファルトの人を見送ったら僕も引き返す。岸をなめて、波が立ちそうな場所を探しながら。とはいえ、あまり面白そうな場所は見つけられず、結局横瀬島の回り込む波を見に。そうしたら、NZ先輩がちょうと向こうから漕いでくるところだった。先輩も劔埼までで引き返すというので、見送って波遊びしながら待つことにする。


久しぶりにグリンランドパドルで波遊びしたら、ブレースの具合が少し違う。何度か引っクリ返されてずぶ濡れになって遊んだらなれた。そのうち、おされな同期がまたやってきて、先まで行くというので見送った。少し潮が上がってきたのか、長く乗れるようになってきた。楽しく遊んでたら先輩も同期も戻ってきて集まる。

そろそろ大先輩の定刻組がだいぶ漕いできた頃。合流目指して、でも岸ベタで遊びながら赤羽根海岸まで戻る。大先輩たちはもう浜にいて、お昼ご飯もだいぶ終わりかけの様子だ。上げ潮のせいなのか、洞窟のある小さな浜には時折崩れ波が入るくらいには面白い。ツアーのお客さんが良く上がったなあと思いながら、僕らも後ろを見ながら慎重に船を上げた。

今のところ平気だけど、午後の風の上がりを気にして、お昼もそこそこにいつもよりはキビキビと戻る。長津呂崎を回ると諸磯までは向かい風だったけど、みんな淡々と進んでいくのはさすが。お客さんは小笠原にいたこともある二人がいて、向こうで結構漕いでいたんだそうだ。納得。

諸磯では満潮で潮が高く、かすかなうねりだっったけどなんとなく波遊びができる雰囲気。NZ 先輩やここ3,4 年通っている常連のお客さんが沈するくらいには面白く遊べた。小笠原の二人が波待ちを始めたのでこっちも嬉しくなって少し長く遊んでから、もう少し進んでコーヒー休憩に浜に上がる。


小笠原の話など聞いたり、風が全然強まらないのをいいことにだべっている。小笠原の一人は釣り竿を持ってきていて、小さな入江をあちこちに移動して一人カヤックから釣りをしている。それを浜から見ていたら、とうとう小さなカサゴを釣り上げた。それを逃してやったら満足したと竿を納めて上がってきた。

青い空を日が落ちてきて、カヤックの白も暖かい色になってきた頃、みんなで腰を上げて船を出す。日没まではあと 20分ほど。僕は残って日が沈むまで浮いていることにする。風もなく、海はぺったりとして、そこにうつる夕日の色がどんどん濃くなってくる。伊豆半島に日が沈んだのを見て気が済んで、堤防を回って帰って船を上げた。静かな湾内を船がスーッと進むこの時間はとても気持ちがいい。



空にはあまり雲がなかったので、せっかくの色も空に抜けてしまった様。高い雲がある時を狙ってまたこの時間漕ぎたい。

2018年11月11日日曜日

20181111 房総チャレンジ

大先輩の車に乗っけてもらい、クラブのみんなで房総半島、外房に足を伸ばす。狙いは波遊び。アクラライン通って海に出て、支度をして浜から舟を出したのが10時くらい。日差しだけじゃなくて空気感もポカポカした季節外れの濡れ遊び日和の日曜中潮の干潮前後四時間。

ちょっと漕いだ先の目当てのビーチにつくと、すでにサーファー、SUP が入っている。端っこまで離れてぶつかる心配のない場所までくると、ちょうどカヤックによいサイズの波が入っている。今日は初めて波遊びする人もいるので、このくらいがちょうどよい。手広くやっている後輩は、昨年の房総半島でコテンパンにやられたので、今年はリベンジにと鼻息が荒い。

今日は出るときからヘルメット。早速乗り出す。オサレな同期がいい感じの波にのり、崩れたところで沈、そこをさっとショートで上がる。だいぶ安定感が出てきた。


波うち際になるとくるっと波が巻く。そこで横を向けられてもブレースで耐えられるようになると波乗りで遊ぶのに大分楽にはなる。耐えられないと沈するけれど、ロールで上がればマシ。リベンジの後輩は、最初の何本か、ロングでなんとか戻ってた。今日がはじめての優しい後輩はそこで脱って浜に打ち上がる。舟の岸側にはいないように回り込み、舟を浜に押して上がって水を抜いてまた波を越えて戻ってくる。それもいい練習。それぞれのステージでそれぞれの練習が繰り返される。

波が良くなってきたかなと思うと、サーファー達も増えてきた。すぐ横に入ってきた人と挨拶して、僕らは場所を譲って他の場所に遊びに行くことにする。


どんなに濡れても気持ちの良い日。浜から離れて小さな湾の外にでると、とたんに外房のうねりが大きくなる。それがいくつかの岬に跳ね返ってしっかりした三角波になる。岸沿いはブーマーが崩れてくるので、はっきりと沖を回って次の浜に移動する。岸辺の波のりより、うねりの三角波のほうが怖いですという波遊びはじめての後輩と一緒に漕ぎながら次の湾に入った。

次の浜ではボラがアホみたいに跳ねてる。同時に5匹も10匹も飛び上がっているのが視界に入る。それが浜の端から端まで。見ると、下を群れがいっぱい行ったり来たり。それを見ながらまた波乗りして遊ぶ。


はっきりした昼休みはない。浜に打ち上がって休憩しながら食べる人、行動食を浮きながら食べて波乗りを繰り返す人、それぞれのスタイルでやる。待ちながら水の下を見ているとボラの群れがユラユラいた。


さんざん遊んで腰が効かなくなってきた。波も大分落ち着いて、サーファーもほとんどいなくなった。僕らも潮時と、またうねりの三角波の中を漕いでもとの場所に戻る。上がりますかといってサーファーは岸に行くけど、僕らは海に向かってまた漕ぎ出す。僕らの海は広い。

帰りには地元の食堂で灰干しサバの定食を食べさせてもらう。カヤックしに来たと言ったら店のご主人が、千葉のカヤックの人が良く来ると教えてくれた。多分レインドッグの野川さんみたいだ。

そうしてご飯を食べて、ひっくり返された波の話をしながら高速に向かうと、アクアラインがとんでもなく渋滞していた。高速に乗るための下道までピクともしない。手広くやっている後輩は次の日の仕事が早いとかで、最寄りの駅によって電車で帰った。残りののんびりした人たちはそのまま大先輩の車で、とろとろ動いたり止まったりしながら、車中でさんざんカヤックの話をして、それでも真夜中になる前にはストレスなくついて帰った。リベンジできた人も、来年またリベンジしたくなった人も、房総はいつきてもチャレンジさせてくれる。また腕試しにこよう。

















2018年11月4日日曜日

20181104 毘沙門往復

土曜に用事があって三浦で漕げるのは日曜。風はなさそうだけど、曇りがちで少し沈んだ天気の週末。中潮

始発で出かける朝はまだ暗い。三浦海岸駅あたりでまだ朝焼けの色が見える。三崎口について降りると、夜に少し降ったのかホームが濡れている。つるつるした部分が滑りそうだなと思って、どのくらい滑るのかと一歩踏んでみたら、置いた足を前に投げ出してステンと尻もちをついて転んだ。滑ると思って滑って反応できなかった。やばい。漕ぐのも気をつけよう。

クラブにつくと、プチプチにくるまれた船がラックに入ってた。前漕ぎが大好きな後輩の新艇だ。ちょうどキャンプで起き出す頃のその後輩に教えて上げに行こう。支度をして一人、舟を出す。小網代の入江はさざ波もたってない。東寄り成分が少なめなのだろう。薄暗い朝もやに深呼吸を一つして漕ぎ出す。


堤防までくると、思ったよりも北風が強い。南からのうねりっ気は全くなし。風浪がちゃぱちゃぱしてる。ほうほう、そうですか。網代崎を回って南を向いたら、追いの風と波でスイスイと進んでいく。


諸磯の中は静かだけど、三崎の堤防に向かうにつれてまた波がワサワサしてくる。東には振れず、ほぼ真北からの風なので波が堤防の外でも入ってくる。三崎の街の向こうの空にはまだ少し朝焼けの色が残っていた。


長津呂崎を回るとその波もとまり静か。今日は南からのうねりがないので城ヶ島の南はぺったりと鈍く光る銀色の眠たそうな海。安房崎から横瀬島は向かい風を感じながらまっすぐ進む。東風崎のあたりで浜にテントが見え、そちらに舟を向ける。近づくにつれ、誰かがタオルを振ってくれた。こちらもパドルを振り返して応える。


浜にあがるとみんながテントを畳んで出かける支度をしていた。それを見ながら少しお喋りをして、また海に浮かぶ。前漕ぎの後輩に新艇の話をしたら、早く戻りたくてうずうずしているようだ。シェア艇の知床は荷物が満載だけど、ぐいぐい漕いであっという間に間があき、ひとり安房崎について後ろを待つ。早いなあ。

そんなのを繰り返して釜根、三崎の堤防、諸磯を抜けて小網代に戻ったのがちょうどお昼。雲が下がって景色が煙るようになったかと思ったら雨がパラパラ降り出した。

そんな中白鬚神社にお参りをして、後輩の新艇の進水式。ちょっと漕いで、ロールをしてみたら脱して、あかるい進水式になった。みんなは舟を上げたけど、後輩と僕だけで雨の中をスズメ島までだけちょっと漕いでくる。それで僕らも舟をあげておしまいにした。

寒空の下を静かに漕いで、最後は笑って終わっていい一日だった。来週は千葉のほうに足を伸ばす予定。ワイワイ漕げそうでとても楽しみ。

2018年11月1日木曜日

20181101 長者ヶ崎

なんだか漕ぎたりてない。そんな感じがするのでお休みもらって三浦に漕ぎにきた。午前中は北風があるけど、午後から少しそれも緩む。小潮

支度をして舟を出す。前日はツアーがあったみたいだけど、今日は何もない。浮かんだら冬ののんびりした日差しで一息ついて、えいやさーと漕ぎ始める。


網代崎の様子をいつものように写真に撮っていたら、風に押されて釣り糸の浮きの近くまで来てた。思ったよりも北風が強い。出し風と言うよりは向かい風。パドルは重いけど舟をまっすぐ進めるのには苦労はない。黒崎、佃とつないで荒崎。佃はあいかわらず。


小田和湾は風が抜けているけれど、波はそれほどでもない。強すぎたら湾内をなめてと思ったけれど、まっすぐ漕ぐことにする。動くにつれて、風の抜けも強まったり弱まったり、場所にもよるし時間にもよる。向かい風をゆっくり歩くように、パドルを握る手に力を込めずに大きく体を振ってのんびりと。

漕いでいる間、前方のレンジを決めたらそれより沖に出されないように。また横のレンジを時々決めてほんとに進んでるか見ながら。もし霧に囲まれて地上が見えなかったら、どうやって進んでると思えるんだろう。いろいろ漕いで、進んでるという自信をつけるしかないんだろうか。

そうして立石を右に見て越えたと思ったら正午が近い。もう少しと思ってちょうどお昼に長者まで来れた。ふと見ると、沖側の浜に赤い PFD をした人が座って休憩していた。カヤックは見えないけど、多分陸側の砂嘴に上げてるんだろう。そう思って北から回り込むと、その人も立ち上がって戻っていった。

砂嘴に北側から入ったのは波が目当てだったけど、この日は小さくて今ひとつ。舟を上げたら空のカヤックがひとつ。そこに先程の赤いPFDの人が戻ってきた。よく見たら120点の後輩。葉山のクラブにも入っていて、カヤックを借りて漕いでたとこだった。ひょんなところで人と合う。

後輩は北から来て、もう少し南まで行くと言うので、一緒に秋谷くらいまで漕ぐ。途中、砂浜に向かって波が立つところがあって一本乗らせてもらう。

秋谷で別れ、僕は佐島のキラキラを抜けていったけど、日差しがあまりなくて控えめだった。長者あたりのクリームがかったグリーンの方が今日は綺麗だったと思う。

佐島からは荒崎、佃とかすめて、帰りは追い風と言うより横風でそんなに楽な思いはさせてもらえなかったけど楽しく漕いで帰った。


佃を今度は波の背側からみる。


明るいうちに上がったつもりだけど日が沈むのは早く、帰りのバス待ちでみた夕空は映えてた。この時間まで漕いで、夕焼けを見てから上がるのをこんどやろう。

2018年10月28日日曜日

20181028 やるきの三浦

ここのところ波遊びばかりしていたので距離を漕ぎたい。前線なのか台風なのか、波乗りには良さそうな日曜だけど、今日はヘルメットは被らないと決めて三浦に行く。中潮。満潮から干潮過ぎまで漕いだ。

始発で動くと日が出ていない。ウトウトする車中でふと顔を上げると気がついたら空が明るくなってた。三浦海岸から千葉の方向が朝焼けてる。クラブハウスにつくと、マスコット先輩が支度をして出ていくところだった。最近腰を悪くして、それでも久しぶりに漕ぐのに昨晩から泊まったのだという。あとでまたーと挨拶してお送りする。

自分が支度をしていたら、SUPもやる先輩がやってきた。先輩、今年に入ってサーフィンようSUP、サーフカヤックを買ったと思ったら、とうとうシーカヤックも買ってしまい、今日がデビューの日。ラックから舟を下ろしてみると、中古とのことだったがとっても程度がいい。ボリューム少なめの舟で、コックピットがとても浅く膝のフィットは抜群。この先輩、キャンプツーリングなどはせず、一日ウロウロして波があるときに遊びにくるのがメインなので、とても理にかなった舟の選び方。

また後でー、挨拶して今度は自分が先に出ていく。ヘルメットじゃなくて普通に帽子をかぶる。それが今日のコミットメント。ヨットを抜けると鳥山ができていた。魚の群れが湾内に入ってきてるのか、外が荒れてて湾内で落ち着こうと集まってきているのか、飛びたっては水面に降りてぐるぐるしてる。網代崎はなんとなくざわざわしてる。


堤防を回って、それでも一応と思って近場の波遊びポイントに行ってみる。SUPやサーフィンの人が岸に座って、3人ほど波待ちをしてた。波は北からの風浪と西からのうねりがあわさった感じで、はっきりしないでガチャガチャしてる。満潮だし、あんまり乗れる感じではない。波待ちの人に近寄ってちょっと挨拶などして、手を振って分かれる。気象庁では相模湾は波2mうねりを伴うと出ていた。今日はここも混みそうだ。

ここ数年で、ここで波遊びする人がずいぶん増えた。前は SUP はいなくて、まずカヤックだけだった。本当に波が大きい時に上手なサーファーの人を一人二人見るくらい。それから SUP をちらほら見るようになって今ではだいぶ増えた。人が増えると事故も増える。カヤック以外が4人以上いたら、そういう時はここで遊ぶのは諦めようかなと、ふとそう思う。

大きい波のときにカヤックはブローチすると止められない。ブローチして波に押される方向に人がいたら、コントロールできずにぶつかってしまう。沈して体をアンカーにするのが最後の手段だけど、巻かれて行くことだってある。脱って水ブネを流してしまうかもしれない。そういう意味で、落ちれば絶対に止まるサーフボードとはわけが違う。

そういうものと一緒に遊ぶのは向こうも怖いだろうし、乗ってるこっちも怖い。人混みの中で壊れたブレーキの自動車に乗ってるのと同じだ。だから、諦めようかとそう思う。カヤックなのだから、人のいない波場を探して移動するほうが性にもあっている。危ない思いをしたりさせたりしてまで、朱に交わる必要はない。

そんなことをぼんやりと考えながらヘルメットは被らずに波をみていた。そしたら、SUP先輩がピカピカの中古艇でやってきた。この先輩はほんとうに買い物が上手だ。波を待つというので、それじゃーと挨拶して僕は南に漕ぎ出した。城ヶ島を回って剣崎まで往復したい。

諸磯までは北から風浪がチャプチャプして冬のいつもの感じ。岩場の中に入ると、南西からのうねりで浅い岩場が波しぶきを上げている。堤防に近づくにつれてうねりはなめらかになっていき、カマネの浮標あたりではすり鉢の底と丘のてっぺんを交互に上がり下がりしながらサクサクと漕ぐ。

カマネからは長津呂崎の飛沫が見える。近づいていく10分の間に、稀に大きい波でだけ崩れる場所がないか、注意して睨みながらヤバそうなところの目星をつけておく。そういうところを避けながら岩場の中に入れるかと思ったけど、今日はアウト。安全に大外を回っていくしかなかった。ソロだし、万が一どころか百が一くらいでやらかしそうな感じにブーマーでショワショワと泡を吹いている。

城ヶ島の南岸もいかつい。丸まったてっぺんのうねりが僕を通り過ぎたかと思うと、岸が近くなって一段立ち上がり、てっぺんが少し尖ってそのまま岸にあたって飛沫を打ち上げる。


ぐわーっと行って、


ぼかーんとうち上げる。水が大量に動くパワーはものすごい。

安房崎の灯台の下の岩場も今日は入らない。大きく外を回り込んで、ほぼ真向かいの風を漕ぎ上がって宮川湾を渡って横瀬島を目指す。ここはいつもよりかかった気がする。東風崎沖の灯標も岸側は盛大に崩れてて入らないように進んでいく。そうして横瀬島についた。

ここで10時前。思ったよりも向かい風で進まなかった。剣崎を回り込んで雨崎までとも考えたけど、北風の強さと南からのうねり、それから、午後から西風が強まる可能性も考えて、ここで引き返して午前中に小網代周辺まで戻っておくことにする。

そう思うと、横瀬島で少し時間ができる。南からのうねりが島を回り込んで波場になる。ちょっと乗れるかと思ったけど、一瞬で巻いて崩れるだけで乗りにくかったので諦めた。


東風崎あたりで、他に遊びやすい波場はないかなと、岸沿いで漕ぎながらふと沖に目を向けるとレジェンド先輩が東から城ヶ島目指して進んでいくのが見えた。僕より後に出てるはずだから、あっという間に追いついて抜いてってまた戻ってきたんだ。すごいな。漕ぎよって挨拶をし、一緒に漕いで戻ることにする。帰りも同じように大外を回りながら、世間話をしながら漕いであっという間に諸磯まで戻る。一度も休憩なし、水飲みなし。お喋りはするけどパドルは止まらない、それがレジェンド先輩のペース。

諸磯での波場を通るとき目を疑った。波がぶち当たって飛沫を上げる岩場に釣り人がいる。もちろん舟では来れない。SUP も無理だろう。見ていると、スノーケリングマスクをして、PFD をつけ、波の中を泳いできて岩場に這い上がり、釣りをしていた。


アホかーと思うと同時にカメラに手が伸びて写真を取る。こんな岩場に泳いできてよじ登る。


カヤックやSUPで浅いところに釣りにくる人たちはもう普通だけど、とうとうスノーケルフィッシングまでたどり着いたのか。すげえな。そんな写真をとっている間にレジェンド先輩はもう先に行ってしまった。

追いかけて、網代崎を過ぎた俺の浜に行くと、他のクラブの人たちが浜に上がってちょうどお昼ご飯。日差しもたっぷりで、のんびりしながらお昼を食べると、みんなまた漕ぎたくてウズウズしてくる。ほとんどは波遊び。でも一人、小柄な後輩は波をやらないので、誘って荒崎まで往復しよう。西の風はまだ吹いてきておらず、海は穏やかなうねりのみ。ちょっとお喋りもしながらもくもくと漕いで荒崎から佐島を眺め、まだ行ったことがないというので沖アジロを経由して網代崎に戻る。後輩は先に上がり、僕は波遊びのメンバーに合流した。

もうSUPの人たちもだいぶ帰り、ほぼカヤックだけ。夕方近くのゴールデンタイム。がちゃがちゃした風浪も消えてきれいなうねりだけでお手本みたいな波だった。四時くらいまで残ったメンバーと遊びまくり、ゴールデンタイムも終了して波が来なくなったので舟を上げた。

距離も波も両方できてとてもいい一日だった。でも、最近の混雑はちょっと気になる。寒くなればまた僕らだけになるだろうか。

2018年10月20日土曜日

20181020 北風がやってきた

10月に入ってぐんと寒い。日曜には用事があるので土曜一択。午前中は北風がそれなりに吹くけど日差しはあって、午後すぎると落ち着く予報。中潮

うねりはなさそうなので、自分の舟で少し遠出をしたいと思っていたのだけど、北東の出し風。様子をみながらにしようと思うと出足がにぶる。始発よりはちょっと遅れてクラブにつくと、NZ好きの先輩が先に出ていった。

遅れて支度をして海に浮かぶ。ちょっと間が空いたから気持ちがいい。グリンランドパドルで漕いでみる。堤防からみる網代崎には北からの風浪がパシャパシャしてる。うねりは全然ない。冬が来るなあ。とはいえ、富士山はまだ見えない。


風は結構強い。うさぎも普通に見える。体感で 8 m/s くらいかな。あとで剣崎の計測値を見てみたら 8-9m/s の時間帯。まあだいたいあってた。

パドルにかかる重みを感じながら北の荒崎に向かって漕ぎ出す。大股に歩くようにゆっくりと体を回して。普通のパドルとちょっと違って、細長いパドルが水に切り込む感覚が楽しい。ひょいと沖をみたら、先に出たNZ先輩が黄色いワーナーのブレードを回してサクサク向かい風を漕ぎ上がっていた。沖はもう少し風がありそうだ。

スズメ島あたりにつくと、少し先までいって引き返してきた先輩とちょうどすれ違う。先輩は大先輩に合流しに湾内に戻り、僕はそのまま荒崎まで向かい風を漕ぎ上がっていく。

三戸浜の沖、長浜の沖はどちらも風が抜けるし、小さい岬とは言えスズメ島、黒崎の鼻を超えるあたりも風のギアが一段上がる。またゆっくりと歩くように。ヘソより上の力は抜いて、できるだけ少ない力で関節の角度だけを固めて下半身の力で前に進む。漕ぎ続けていれば前には進んでる。


そうして荒崎を回り込み、長井までは真向かいの北東の風になる。少し真向かいの風を漕いだら、そろそろ僕も大先輩に合流する頃合いだと思って引き返す。帰りは追い風追い波でピュー。

またスズメ島あたりでみんなと鉢合わす。みんなも向かい風と戦って荒崎まで行くというので、よーしと思って一緒にまた向かい風。三戸浜は浜に寄りながら、長浜はぐるりと浜を回るのはしんどいので、割りと真っ直ぐに突っ切る。時々ビューと吹く風に思わずヒャッハーと声が出る。

そうしてみんなでグイグイ漕いで荒崎の小さめの浜に上がり、ちょうど昼ごはん。

午後の用事があったので、休憩中のみんなに挨拶して一人でまた戻る。今度は追い風に気を良くして諸磯まで一気に帰る。久しぶりにこの四角い白い灯台を見た。いつ見ても綺麗だな。それで向かい風をまた漕いで湾内に戻って舟を上げた。

舟を片付けるとき、手が少し冷えてこわばった感じがした。舟を流す水道の水もはっきりと冷たい。今日は夏を過ぎて初めてドライスーツを来たし、冬が来るなあ。今年はウナギをとうとう見なかった。

2018年10月6日土曜日

20181006 台風25号の前に

先週に引き続き、台風がやってくる週末。三連休というのに。とはいえ、土曜は風もさほど強くなく、波遊び好きにはたまらない予報。始発で動いて三浦に。中潮

クラブハウスにつくと SUP もやる先輩が来てた。最近かったサーフカヤックで、三戸浜から出るのだそう。そのため、装備を準備するために一度クラブに立ち寄ったのだそう。後ほどポイントで会いましょーと話して自分の支度を進める。

今日も波遊び狙いなので、自分の分割艇ではなくクラブのレンタルポリ艇を使う。膝のフィット感がいいのでロールに絶対の自信がある。支度の途中で NZ 好きの先輩が来たので、これまた後ほど会いましょうーと話して先に浮かぶ。


網代崎は今日もやっぱりいい感じ。


先週はぼやぼやしてたら SUP に入られた。今日はまっすぐと思ったら、また SUP が先に入ってた。みんな朝が早い。サーファーの人もいて、大きい波が来るのを沖よりで待っている。SUP やサーファーなら、こんな日は佃あたりのほうがもっと乗れるだろうに、いやでも、あんまり大きいと怖いし、この辺が手頃なのかなとか思いながら挨拶をする。

今日のサーファーはとても感触の良い人だった。サーフカヤック先輩も三戸浜から到着して、そのサーファーと世間話をしながら波を待つ。SUP も二人ほど。まだ混雑というほどではないけれど、岸よりで待って SUP、サーファーが乗りこぼした波を頂いて十分楽しく遊ぶ。

サーファーの人が待つ波はでかい。これはシーカヤックではちょっと無理なんじゃないだろうか。でかくてちょうどよい傾斜があれば乗っていけるのだろうけど、これだけそそり立ってしまうとバウが刺さって横を向けられてしまう。まあ、大きい波は怪我もするし、シーカヤックで乗れる波くらいが僕にはちょうどよい気もする。


崩れ波に追いつかれると横を向けられてブローチしてしまう。できるだけ長く乗れる場所を狙って遊ぶ。そのうちメンバーが一人、一人とやってきた。まずは NZ 好き先輩、オサレな同期、なんでもやる先輩と揃って楽しく遊ぶ。


今日は脱ってもあまり怖くない場所。とはいえ、下に SUP の人たちがいると危ない。彼らが右に入れば左に、左にくれば右にと移って、舟を流しても脱しても岸側に人がいないように気をつけて遊ぶ。

そのうち朝からいた SUP の人たちが帰り、新しい SUP の人たちが来たりとメンツも入れ替わるころに大先輩がまたモモンガに乗ってやってきた。この頃までが一番波が良かったと思う。干潮すぎて潮が満ち始めて勢いが増し始める時期。潮位が低く流れもあると波が大きくなるような気がする。一度ブローチに入ったと思ったら沈して流されて、そのまま横にグルングルン回って行ったそうだ。

何人かは脱で力を使い果たして岸に上がって休んでいた。声をかけると「風波からやりなおします」と言っていたけど、休憩した後は綺麗な波を選んで長く上手にのっていた。この先輩はいつも面食いだ。

それでも潮がだいぶ上がると波が落ち着いて、大きいセットが来るものの、10分以上待つことが増えた。思えば朝からガンガン乗って昼飯もそこそこに遊びまくった。マジ沈のロールも何回したか覚えていない。ここまでですかねと、みんなで帰って舟を上げた。帰ってログブックを見てみたら、レジェンド先輩が一人、このうねりの中を城ヶ島の安房崎まで行ってきたようだ。長津呂崎はどんなだったんだろう。今度話を聞いてみよう。




2018年9月29日土曜日

20180929 台風24号の前に

先週はモモンガに乗った。ちょっと小さめのカヤック。今週は台風が来る。今の僕だと、いつものシーカヤックではどのくらいまで遊べるんだろう。怖いもの見たさで三浦に土曜にやってきた。中潮。ちょうど満潮から干潮までを漕いだ。

朝きて支度をしていると、NZ好きの先輩が暴走同期を車に乗せてやってきた。ちょうど三崎口駅でよい時間だったので、車で拾って上げたのだそうだ。優しい。


近場のポイントで待ち合わせましょうと言って、一人で海に出る。網代崎はすでに盛大に崩れている。そりゃそうだ。見晴らすと、僕らが勝手に俺の浜と呼んでいる、古いけど新しい場所が良さそう。そこで何本か乗っていると、NZ先輩と暴走同期が一緒に出てきた。
さらにオサレ同期も増えている。寒い曇天の秋の空に、物好きがそろった。


ここは波がでかくて危ないので、比べれば安全ないつもの近場のポイントに漕いで行く。すると、SUPにサーファーの何人かが乗って遊んでいた。さっき見晴らしたときにはいなかったのに。

それぞれ波乗りの動きが違うので、それを気をつけて遊ばないと危ない。SUP の人に前乗りしないよう声をかけられた。クラブのみんなにもその旨伝えて何本か様子を見る。

うねりの方向なのか、いつものこのポイントは今ひとつな感じ。混んでいる事だし、SUPとサーファーに場所を譲って、僕らは俺の浜に引き返した。

とはいえ、逆にこちらはでかすぎて危ない。特に、海から岸を見て右側のほうは浅い岩場になっていて、そこに波が崩れて巻いたまま突っ込んでいく。横にブローチしたら何もできないまま岩場に叩きつけられることになる。

絶対に右には向かないように、波が一番最初に崩れだす場所から左に向かって乗るようにと、コツを確認してから遊びはじめた。そのうちに大先輩がモモンガに乗って合流してきた。きっと、僕らが出てるのを知っているので心配して出てきたの半分、ツアーは全部キャンセルになっているので自分が乗りたくてきたのが半分だろう。

台風はまだまだ遠くで、実際にくるのは日曜の午後というのにすでに波がでかい。大きな波に飛び込むと、バウが刺さってカヤックが縦になり、真上にポーンと浮き上がって前転する。三回やった。

そのうちやばいのが見えたので、その波が来る前に横に抜けたつもりだったのに、普段より広く崩れて、ちょうど巻く部分にかちあって横にぐるぐる回される。ひとつ回ってパドルが波をうけると、ロールをしていないのに自然と起き上がり、それでブローチしたかと思うと波の勢いに負けてまた倒される。それをも一つやったら波が弱くなって倒されなくなったので抜けた。

他のみんなもそういう波を注意しながら、いつも沖を見ながら立ち回るように自然になっている、と思う。時々、暴走同期がやばいところから乗ろうとしてヒヤリとする。

大先輩もだいぶでかいのに乗って、モモンガをグリグリ回して楽しそうに遊んでた。他のみんなも適当に遊んで、そしたらどんどん波がでかくなってきた。これ以上は脱る人もでてくるだろし、脱った時に助けに入れないかもしれない。そんな大きな波をみんなで横からぼんやり見てた。怪我しないうちに帰りますか、という雰囲気に満ちている。


そうして浮いていたら、タンデムのインフレータブルカヤックがやってくるのが見えた。岩場に向かって波が突っ込む場所で、僕らでもそこは乗っていない。そこが大波になっていて、本人たちは十分沖を漕いでいるつもりなのだろうけど、セットがくると随分沖から盛り上がって崩れだす。


だいじょうぶかなと見ていたら、そんな一発が崩れてきて横からくらった。横に沈すると思ってみていたら、インフレダブルの浮力のおかげで、綺麗に下を向いて波に乗り出してしまった。V字の崩れ波に付き添われるようにして波を下ってくる。その先は岩場。そのスピードで突っ込んだら危ないどころの話じゃない。

やっちまったーと思いながらも目が離せない。とうとう崩れた波に飲み込まれて、カヤックが横倒しに沈した。カヤックに載せた荷物やパドルはてんでバラバラに。浮かんだカヤックはそのまま岩場に突っ込んだ。

乗っていた二人は波に置いていかれて、続く崩れ波をくらいながらも岩場の隙間の浜に上がった。へたりこんだまま海を見ている。遠目にはヘルメットも PFD もしていない。少しして立ち上がり、ウロウロしていたかと思うとパドルを一つは見つけたようだ。他の荷物やもう一つのパドルは知らず。

僕らは沖の波の来ない場所からずっと見ていたけれど、波が入っているので助けにも行けない。ひとまず体は無事なようなので、適当に岸沿いで歩いてでも帰るだろうと見切りをつけて帰って舟を上げた。

体が無事だったようなので良かったけれど、紙一重だったと思う。一日風裏で風も強くなかったから、海は滑らかに見えたのかもしれないけれど、台風のうねりは上がる方向の予報だった。なんにしろ、足元で事故が起きなくて良かった。みんなでそう話をしながらお酒を飲んで帰った。来週は台風25号がまたくるらしい。気を引き締めていこう。


2018年9月23日日曜日

20180923 オーシャンモモンガ

Water Field Kayaks の新タイプ、オーシャンタイガーに続いて、オーシャンモモンガがクラブにやってきた。波があるかどうかわからないけど、とりあえず乗ってみようと三浦に。日曜大潮

先週末、慣れないシットオントップに乗って、強い日差しの中ロールもできない舟で平らな水面を漕いでいた頃、モモンガはクラブにやってきて、でも僕が戻る頃には無くなってるかと思ったらまだあった。ラッキー。

朝に支度をして漕ぎ出す。膝周りはフィット感があって好き。堤防まで出てくると、ちょっと舟が伸びない気はする。安房崎まではいけるけど横瀬島は行きたくない、そんな具合。


網代崎は広く崩れてる。正直波はないかなと思っていたからありがたい。どこから来てるうねりなんだろう。南の秋雨前線なのかな。ちょっと物足りないくらいのうねりが間をあけずに沖から寄せてきて、練習にはちょうど良い。

さっそく近場のポイントに漕いで行くと、SUP が一人すでに波乗りしてた。ぺこりと挨拶して、危なく無いように離れた場所で乗り始める。

当然、モモンガはくるくる回しやすい。波乗りだけじゃなく、岩の間をすり抜けたりして、オーシャンホワイトウォーターするにはちょうど良い感じ。


そのうちSUPもやる先輩が出て来て一緒にバンバン乗り始めた。SUP は上がってしまってカヤックだけで乗りまくる。SUP 先輩はフィンを持って来てモモンガにつけてくれた。そしたら波の中で、特にブローチして横乗りしてる時にだいぶ舟の動きが変わって面白かった。フィンって効果あるんだなあ。あと、5mあるシーカヤックと違って、波のてっぺんから斜めに滑り降りやすい感じがした。艇の短さと斜めのアプローチがあいまって、そこそこ大きい波でも突っ込んで行けて面白かった。その分沈しまくったけど。


昼前になるとスリムな先輩、いぶりがっこ好きの先輩、暴走同期もやってきて総勢五人、昼飯の休憩に一度浜に上がったけど、波がある間はずっとポイントで行ったり来たりして遊んで、波が落ちたらみんなで帰って舟をあげた。

暴走同期は、最近ロングロールがしっかり上がるようになって、それで波遊びも積極的に来れるようになった。もともとサーフィンをしていたから波遊びがしたかったのだけど、安全に遊べるようになるまでじっくりやってきてた。結構大きい波にチャレンジして、ひっくり返されてもロールでちゃんと上がってた。でもまだ崩れ波にブレースがうまくできずにひっくり返される。ロールであがり、次の崩れ波でひっくり返され、またロールであがりを3回繰り返して諦めて脱ってた。見てる分には面白いけど、やってる方は絶望感があったそうだ。波乗りは最後に横に向けられてブローチになりやすい。次は沈しない技術をじっくりやろう。

次の週末は波が爆裂するらしい。怖いから土曜あたり早めに行こう。