小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2018年10月28日日曜日

20181028 やるきの三浦

ここのところ波遊びばかりしていたので距離を漕ぎたい。前線なのか台風なのか、波乗りには良さそうな日曜だけど、今日はヘルメットは被らないと決めて三浦に行く。中潮。満潮から干潮過ぎまで漕いだ。

始発で動くと日が出ていない。ウトウトする車中でふと顔を上げると気がついたら空が明るくなってた。三浦海岸から千葉の方向が朝焼けてる。クラブハウスにつくと、マスコット先輩が支度をして出ていくところだった。最近腰を悪くして、それでも久しぶりに漕ぐのに昨晩から泊まったのだという。あとでまたーと挨拶してお送りする。

自分が支度をしていたら、SUPもやる先輩がやってきた。先輩、今年に入ってサーフィンようSUP、サーフカヤックを買ったと思ったら、とうとうシーカヤックも買ってしまい、今日がデビューの日。ラックから舟を下ろしてみると、中古とのことだったがとっても程度がいい。ボリューム少なめの舟で、コックピットがとても浅く膝のフィットは抜群。この先輩、キャンプツーリングなどはせず、一日ウロウロして波があるときに遊びにくるのがメインなので、とても理にかなった舟の選び方。

また後でー、挨拶して今度は自分が先に出ていく。ヘルメットじゃなくて普通に帽子をかぶる。それが今日のコミットメント。ヨットを抜けると鳥山ができていた。魚の群れが湾内に入ってきてるのか、外が荒れてて湾内で落ち着こうと集まってきているのか、飛びたっては水面に降りてぐるぐるしてる。網代崎はなんとなくざわざわしてる。


堤防を回って、それでも一応と思って近場の波遊びポイントに行ってみる。SUPやサーフィンの人が岸に座って、3人ほど波待ちをしてた。波は北からの風浪と西からのうねりがあわさった感じで、はっきりしないでガチャガチャしてる。満潮だし、あんまり乗れる感じではない。波待ちの人に近寄ってちょっと挨拶などして、手を振って分かれる。気象庁では相模湾は波2mうねりを伴うと出ていた。今日はここも混みそうだ。

ここ数年で、ここで波遊びする人がずいぶん増えた。前は SUP はいなくて、まずカヤックだけだった。本当に波が大きい時に上手なサーファーの人を一人二人見るくらい。それから SUP をちらほら見るようになって今ではだいぶ増えた。人が増えると事故も増える。カヤック以外が4人以上いたら、そういう時はここで遊ぶのは諦めようかなと、ふとそう思う。

大きい波のときにカヤックはブローチすると止められない。ブローチして波に押される方向に人がいたら、コントロールできずにぶつかってしまう。沈して体をアンカーにするのが最後の手段だけど、巻かれて行くことだってある。脱って水ブネを流してしまうかもしれない。そういう意味で、落ちれば絶対に止まるサーフボードとはわけが違う。

そういうものと一緒に遊ぶのは向こうも怖いだろうし、乗ってるこっちも怖い。人混みの中で壊れたブレーキの自動車に乗ってるのと同じだ。だから、諦めようかとそう思う。カヤックなのだから、人のいない波場を探して移動するほうが性にもあっている。危ない思いをしたりさせたりしてまで、朱に交わる必要はない。

そんなことをぼんやりと考えながらヘルメットは被らずに波をみていた。そしたら、SUP先輩がピカピカの中古艇でやってきた。この先輩はほんとうに買い物が上手だ。波を待つというので、それじゃーと挨拶して僕は南に漕ぎ出した。城ヶ島を回って剣崎まで往復したい。

諸磯までは北から風浪がチャプチャプして冬のいつもの感じ。岩場の中に入ると、南西からのうねりで浅い岩場が波しぶきを上げている。堤防に近づくにつれてうねりはなめらかになっていき、カマネの浮標あたりではすり鉢の底と丘のてっぺんを交互に上がり下がりしながらサクサクと漕ぐ。

カマネからは長津呂崎の飛沫が見える。近づいていく10分の間に、稀に大きい波でだけ崩れる場所がないか、注意して睨みながらヤバそうなところの目星をつけておく。そういうところを避けながら岩場の中に入れるかと思ったけど、今日はアウト。安全に大外を回っていくしかなかった。ソロだし、万が一どころか百が一くらいでやらかしそうな感じにブーマーでショワショワと泡を吹いている。

城ヶ島の南岸もいかつい。丸まったてっぺんのうねりが僕を通り過ぎたかと思うと、岸が近くなって一段立ち上がり、てっぺんが少し尖ってそのまま岸にあたって飛沫を打ち上げる。


ぐわーっと行って、


ぼかーんとうち上げる。水が大量に動くパワーはものすごい。

安房崎の灯台の下の岩場も今日は入らない。大きく外を回り込んで、ほぼ真向かいの風を漕ぎ上がって宮川湾を渡って横瀬島を目指す。ここはいつもよりかかった気がする。東風崎沖の灯標も岸側は盛大に崩れてて入らないように進んでいく。そうして横瀬島についた。

ここで10時前。思ったよりも向かい風で進まなかった。剣崎を回り込んで雨崎までとも考えたけど、北風の強さと南からのうねり、それから、午後から西風が強まる可能性も考えて、ここで引き返して午前中に小網代周辺まで戻っておくことにする。

そう思うと、横瀬島で少し時間ができる。南からのうねりが島を回り込んで波場になる。ちょっと乗れるかと思ったけど、一瞬で巻いて崩れるだけで乗りにくかったので諦めた。


東風崎あたりで、他に遊びやすい波場はないかなと、岸沿いで漕ぎながらふと沖に目を向けるとレジェンド先輩が東から城ヶ島目指して進んでいくのが見えた。僕より後に出てるはずだから、あっという間に追いついて抜いてってまた戻ってきたんだ。すごいな。漕ぎよって挨拶をし、一緒に漕いで戻ることにする。帰りも同じように大外を回りながら、世間話をしながら漕いであっという間に諸磯まで戻る。一度も休憩なし、水飲みなし。お喋りはするけどパドルは止まらない、それがレジェンド先輩のペース。

諸磯での波場を通るとき目を疑った。波がぶち当たって飛沫を上げる岩場に釣り人がいる。もちろん舟では来れない。SUP も無理だろう。見ていると、スノーケリングマスクをして、PFD をつけ、波の中を泳いできて岩場に這い上がり、釣りをしていた。


アホかーと思うと同時にカメラに手が伸びて写真を取る。こんな岩場に泳いできてよじ登る。


カヤックやSUPで浅いところに釣りにくる人たちはもう普通だけど、とうとうスノーケルフィッシングまでたどり着いたのか。すげえな。そんな写真をとっている間にレジェンド先輩はもう先に行ってしまった。

追いかけて、網代崎を過ぎた俺の浜に行くと、他のクラブの人たちが浜に上がってちょうどお昼ご飯。日差しもたっぷりで、のんびりしながらお昼を食べると、みんなまた漕ぎたくてウズウズしてくる。ほとんどは波遊び。でも一人、小柄な後輩は波をやらないので、誘って荒崎まで往復しよう。西の風はまだ吹いてきておらず、海は穏やかなうねりのみ。ちょっとお喋りもしながらもくもくと漕いで荒崎から佐島を眺め、まだ行ったことがないというので沖アジロを経由して網代崎に戻る。後輩は先に上がり、僕は波遊びのメンバーに合流した。

もうSUPの人たちもだいぶ帰り、ほぼカヤックだけ。夕方近くのゴールデンタイム。がちゃがちゃした風浪も消えてきれいなうねりだけでお手本みたいな波だった。四時くらいまで残ったメンバーと遊びまくり、ゴールデンタイムも終了して波が来なくなったので舟を上げた。

距離も波も両方できてとてもいい一日だった。でも、最近の混雑はちょっと気になる。寒くなればまた僕らだけになるだろうか。

0 件のコメント:

コメントを投稿