小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2025年6月19日木曜日

20250619 ツワモノどもが

週末の予報が芳しくない。それに、用事が立て込んで予報が良くても海に出れない。そう愚痴ったら、筋トレ後輩がそれなら平日漕ぎましょうとの弁。いいね。

仕事の休みを入れて朝から出かける。クラブに着くと鍵が開いてる。今日はツアーもあるし大先輩かなと思ったらレジェンド先輩。三人で横瀬島までは決定。近況を話しながら支度をしてみんなで入り江に浮かぶ。湾内には少し赤潮がでてた。

網代崎を回っても油凪のまま。うねりもなし。そこかしこにアカクラゲとそれにカツオノエボシが浮いている。触手をパドルですくわないように気をつけよう。

淡々と漕いで長津呂崎、安房崎と回り、宮川湾を渡る。順調々々。薄曇りも晴れて湿った青空でも気持ちいい。途中ウミガメの頭が見えたと思ったらすぐに潜った。カツオノエボシ食べておくれ。ところどころトビウオも飛ぶ。もう丸々として美味しそう。

3人黙々と付かず離れず漕いであっという間に横瀬島。先輩はここで引き返す。気を付けて〜と声がしたらもう背中を向けて安房崎に漕ぎ出してる。僕ら2人は少し手を止めて思案しながら結局雨崎まで漕ぎ進む。

いつものゴールの岩に着いてちょっと戻り、雨崎の浜に上がって休憩とする。僕は初めてあがった。浜の端に2人ほど先客がいたけど離れたところだから大丈夫。後輩は波打ち際に座って腰を波に打たれながらパンを食べている。僕も横に立って一緒に腹にためる。たくさん食べておかないとペースについていけない。

自分のが済んだので水から上がり、壊れた櫓の方にブラブラ歩く。流木を組み合わせて平らな床と骨組みの柱、梁が少し崩れて残っている。以前は人がいつもいたようだけど、今はそんなこともなくてなんとやらも夢の跡か。

よし、諸磯まで戻ってツアー組に合流だと午後の部開始。まだ正午回ってないけど。南に向くと向かい風を感じる。予想より早く風が出てきたか。

ここまではまだ真向かいだったので楽に漕げた。剣崎を回ると横からの風になり、急につらい。ある予行演習にと、後ろのデッキに大きなドライバッグをくくりつけてここまで普通に漕いできた。ところが風波がでてから途端に難しい。後輩に合わせようと速くすると舟の風見を止められない。風浪も出てきて横から舟を叩くようになると、左を長く持って片側だけ漕いでも風見に負けるようになってきた。

後輩につくのは諦めて、風見と折り合いがつく速度で淡々と漕ぐことにして、横瀬島から東風崎のの沖まで来た。来る時は静かだったから気付かなかったけど、後ろのバッグか波を受けると中々舟を持ってかれる。チラホラうさぎが立つ中を後輩にかなり遅れて漕ぎながら安房崎、馬の背まで戻ってきた。ふう。

平日で人が少ないので、長津呂崎の水路を抜けられるかなと後輩が言うので、その提案に乗って人の居ない岩場を抜けて長津呂崎の入江の前に出た。これであとは向かい風。楽に漕がせてもらって堤防脇を抜け、諸磯に滑り込んだ。それなりに舟が揺られるなか漕げていい練習になった。

黒鯛込を出てくる大先輩と合流し、ゲストさんとのんびり漕いで締めとした。コーヒー休憩に上がった浜では、コーヒーが沸くまで後輩がいつもの昼寝を決めている。ああ、いい休日の前借りをさせてもらえた。さて、週末の予定を頑張るぞ。

2025年6月14日土曜日

20250614 長津呂崎

 また午前中しか漕げないけど、それでも海に出たいもんでクラブにやってきた。大先輩は何人かと房総サーフツアーに行っているのでこちらは静か。車はもう出ていた。

支度をして入江に浮かんでパドルを回し始める。あー、気持ちがいい。

網代崎をみると波は全然なさそう。房総はどうだろうか。ポイントを回るのは諦めて、諸磯のかねてから気になっていた物件をみてみようと南に進む。ちょっと足を伸ばして長津呂崎でトイレに上がってから折り返す。トイレ脇では夫婦で猫に餌をやっているのに行き合った。ボス猫に独り占めされないよう、離れたところにも餌皿をおいて芸が細かい。

また浮かんで三崎の堤防のギリギリを通りながら回り込んで海外町に入っていく。岩場の隙間のいつもの浜に舟をあげ、道路をてくてくと漕いで街並みをみて回る。カヤックも転がしてきやすいしいいところだなあ。

さてさて、ほんとにどうしようか。悩みながらまた水に浮いて網代崎を周り、湾の中で少し水に浸かってから舟をあげた。

2025年6月8日日曜日

20250608 船だけで

ここのところ縁があって内房に毎週のように出かけてたのだけど、いよいよ期が満ちて一区切りつきそうな様子に。それで一度このあたりを漕いでおきたいと思い、プランを練る。

できる限りカヤックを漕いで行きたいのだけれど、三浦から房総は東京湾をどうにかしないといけない。そこを漕ぐというのは社会的なリスクが高すぎるのでソロではちょっとやれない。自然に出てくる選択肢は久里浜から金谷へのフェリー。

なので久里浜まで漕いでフェリーに乗り、また金谷で漕ぎ始めて房総を漕ぐという行程をあたためていた。

そうして初めての海を漕ぐのにバッチリ予報の日曜に五分割のカヤックをコロコロ引いて日の出前から出かけた。本番はちょっと違うカヤックで漕ぐつもりだけど、今日はその予行演習。なので安心感のあるこの舟。

浜について舟を広げ、組み立て終えたら割といい時間。それでも2番目のフェリーには乗れそうだ。自分で行程を考えて、1人で荷物を運んで、ちっちゃいけど立派なカヤック旅を始めよう。

これ以上ない最高の海況、風は弱い、それでこの日にしたのに久里浜の発電所の堤防を回り込むところはガチャガチャした波が立つ。本番はどうなるか考えながら漕いでいく。

久里浜に着いたらフェリーの出港まであと30分。慌ててパドルを浜に忘れるところだった。エッホエッホとカートを引いて乗り場まで小走りして着いたら係員がカヤックの長さを測ってくれた。その長さを伝えて片道乗船券を買う。人、カヤック込みで3000円しなかった。

カヤックを引いてフェリーに乗り込んで階段下の脇に置く。係員さんが車止めをしてくれた。シーソーのようにばったんばったんしませんか?と聞かれる。相当揺れないと大丈夫と話したらそのままになった。あとは金谷までフェリーの中で腹ごしらえ。濡れた服で空調のきいた室内は体が冷えるな。そう思ってデッキに出た鼻先を大きなコンテナ船がかすめていく。曳き波がハッキリ見えるほどの穏やかな海況。

自分が漕ぐ辺りを見ながらあっという間に金谷についた。最後にカートを引いてフェリーを降りる。
車の通らない裏道をコロコロ歩いて近くの浜に出て、カートをしまったらすぐに漕ぎ出す。もう組み上がってるから楽チン。

漕ぎ出したらあとは岸を左に見ながらひたすら進むだけ。ここから先は初めてのエリア。東京湾を見渡しながら、ソロで初めての場所までやってきて漕ぐと言うのは、これまた初めてのことだなあとしみじみする。今までは、誰かしらと一緒に漕いでからソロで行くエリアを広げてきた。あ、そんなことなかったか、結構レンタルしたカヤックで知らないとこ漕いでた。

まあ、そんなであらかじめ頭に入れといた地形を見ながらパドルを回す。しっかりした堤防のある漁港まで来たら四分の一。それを過ぎて観音様の見下ろす長い浜の端まで着いたら半分。湾を真っすぐは渡らず、本番に合わせて岸ベタで。

いよいよ観音様が近くなったら黒いカヤックが浜に向かうのが見えた。そちらに漕ぎ進むと知り合いだった。挨拶して浜の途切れた崖の下を進む。

観音様の下の崖は見応えがある。どこかに遠征してるみたい。ここは普通に何度も漕ぎに来ていなと思いながらその端の岬を回ったら途端に東京湾に帰ってきた。この落差が面白い。

そこから漁港を1つ2つ過ぎたらゴールの浜についた。浜にはカヤックが数艇出ていて、知り合いの練習が始まってる。こちらに手を振ってくれたので返事の合図をして寄っていく。そうして舟を浜に上げて無事に小さな遠征はおしまい。

日を改めてこの舟で逆のコースをたどり、また三浦に帰る。それで本番前のロケハンは大丈夫でしょう。また観音様の下を漕ぐのが楽しみ。


2025年4月5日土曜日

20250405 空振りの桜

最近動悸がうつ。運動不足かなあ。午前中しか漕げないけど、やっぱり海に出たいなと朝からでかける。

大先輩は今日は花見ツアーをやるはずなので、ひと足先に回って様子見をしてから合流しよう。まずは北を目指して荒崎まで漕いでおいてから、南に戻って油壺に入る。いつもの桜は満開で、ほんの少しの花びらが散り始めてとても立派。

ゆっくり桜を見上げながら浮いて満足したので、戻りがてら諸磯でトイレによってから合流を目指す。網代崎につくかというところで北に向けて漕ぐカヤックの一群の後ろ姿が見えた。もう三戸浜手前くらいは漕いでいそう。しまった、富浦公園に行く線は考えていなかった。午前中であがらなきゃいけないので、公園まではいけないやと諦めて湾内に戻り、少しみずにつかってから上がった。

あとから聞いたら、富浦公園の桜はまだ全然咲いていなかったそうだ。残念。油壺の方がだいぶ咲くのが早かったんだなあ。

2025年3月1日土曜日

20250301 みなみへ

これまた漕げない週末が続いて、やっと距離が出せそう。筋トレ後輩と雨崎往復しようぜと言うことで出艇する。

筋トレの効果があって、はじめからガンガン飛ばすのについていくのが大変。堤防に着くまでの10分ほどでもうドライを着た体が汗でしめる。諸磯でいったん体を冷やしたら一気に安房崎まで漕ぎ通す。海況が良くそのまま進み、網の巻き上げをしている漁船二艘をかわしながら横瀬まで来る。ここまでで少し間を開けられているところを、先について浮いている後輩の斜め後ろから滑り込んで何食わぬ顔をしておく。

剣崎を回って北に進み雨崎が見えてきた。どこで折り返すかと聞いたら、あの鵜のいる所と返ってきた。すると鵜が皆北に飛んで逃げていった。ゴールが遠のく。いやいや、わずか残った鵜のいる岩場で折り返し、剣をまた回った所で正午の鐘を聞く。横瀬で昼に上がる事にした。後輩はBIGカップラーメンにお湯を入れて、さらにパンを食べている。前漕ぎの様式は受け継がれた。

あとから遅く出たもう一人の後輩と赤羽根沖ぐらいで合流できるよう、時間を合わせて漕ぎ始める。無事、浜の沖で合流できた。しばらく浮いておやつを食べ、あとは俺の浜までのんびり…というわけにもいかず後輩二人に引きずられるように俺の浜まで漕いで休憩に上がる。リンゴを剥いて食べて落ち着いたら湾に戻って船を上げた。

2025年2月11日火曜日

20250211 前に漕ぎたくて。

ここのところ海況が悪く、漕げない日が続いていたところ、ようやく漕げそうな日になった。しっかり漕ぎたいよねと言う話がまとまって、筋トレ後輩と出かける。ツアー組も出るということなので、遠くまで行くよりも近距離を一所懸命漕いで合流しようということでのんびり目にクラブハウスで支度をしていると、大先輩がやってきた。

今日のゲストは元メンバーの前漕ぎ道場主。仕事が忙しくなってメンバーを抜けたけど、どうしても漕ぎたくなってツアーに申し込みしたそうだ。そしてゲストはその1人だけ。どおりで予定に横瀬島と書いてあったわけだ。ふらりと来たゲストさんでいきなり横瀬まで行く人はまずいない。

それなら一緒に漕ごうと言う話になったら、待つ間もなく前漕ぎゲストがやってきた。忙しい仕事の話を聞きながら支度してすぐに入江に浮かんで、近況を話し合いながら漕いでいく。


主は荒崎と安房崎の間をよく漕いだ。二周することもあった。それのならいで北にサクサクと荒崎。もう少しと言って佐島。ここまで来てしまったら長者だろうと、1年ぶりを感じさせずに主は前に漕ぐ。

長者の浜で昼休憩に上がり、SUP、泳ぐ人、レースカヌーとにぎやかな葉山を眺めながら昼メシを食う。主はおにぎりとカップラーメンBIGを食べてた。

さあ、帰るべとまた浮かび、楽々と笠島、荒崎と過ぎて俺の浜でコーヒー休憩に上がり、日がギリギリ低くなるまでコーヒーで舌を回らせてから帰って船を上げた。元の予定よりたくさん漕ぐことになって満足。

2025年1月11日土曜日

20250111 三浦七福神

 毎年の年始イベント、三浦七福神をカヤックで巡るツアー。三浦のカヤッカーの安全を祈念するべく出かける。この日のために集めておいたお賽銭も7つの袋に小分けにして準備万端。僕は去年は行けなかったんだよなー。何していたか覚えておらず。

大先輩の車に集まってそのままクラブハウスに。大先輩を入れて総勢八人となった。車にカヤックを積んで支度が終わったら、まずはお膝元の白髭神社にお参りをして、そそくさと車中に。

車で次に向かうのは妙音時。二年前に来た時にはお堂の工事をしていたけど、それも終わって立派なお堂にお賽銭をいれて、ここはお寺なので一礼合掌。柏手は打たない。これ二つおわっていよいよ海に出れる。菊名海岸では凧揚げをしている家族連れがたくさんいて、その間をすり抜けて舟を波打ち際に運ぶ。やっと浮かんだ!

三つ目は円福寺。思ったよりも吹いている北東風に煽られて軽く波が入る波打ち際に気をつけながら舟をあげる。ふと大先輩がイケメン後輩に「年配のメンバーもいるから、上がる時サポートしてあげてね」と声をかけていた。あと10年したら僕もこの後輩にお世話になるのかな。頼りにしてます。

時間的な問題なのか、円福寺ではよくランニングの格好をしたグループとすれ違う。きっと走って七福神を回るのだろう。移動手段は違うけど、同じ目的の同士。お互いご安全にと心でつぶやいてすれ違う。

ここを出るとしばらく海の上。北東からの波と風に快く揺られながら雨崎、剱崎と回っていく。剱崎を回ると風裏になって海況がぐんと落ち着くのが冬のカヤックらしい。風浪が消えてゆっくりしたうねりに変わった中をのんびり漕いで横瀬島の向かいの浜に上がる。ここで毘沙門堂にお参り。四つ目終了。

浜に戻って日に当たりながらお昼ご飯を食べる。ペース的にはギリギリな感じなのでちょっと慌ただしいご飯になった。次の区間は横瀬島から海外町。宮川湾を渡り、安房崎にとりついた。これで初めて三浦海岸から小網代がつながったメンバーもいて目出たい。城ヶ島の南岸を過ぎて長津呂崎を回るとさらに波が落ちた。暖かな日差しにいい気持ちで漕いで釜根を過ぎ、三崎の堤防を回り込んで海外町の浜に滑り込んだ。

だいぶ日が下がってきて、正直最後の黒崎までは難しいか。ともあれ五つ目の見桃寺に行ってみるけれど、閉まっていて「御朱印は海南神社まで」と張り紙がある。残念に思いながら海南神社で六つ目のお参り。



暖かい日向を選んで歩きながらカヤックに戻ってまた波の上。時間的には中々厳しくなってきた。ふと東の空を見ると、ほぼほぼまん丸なお月様が地面近くにかかっている。さてさてどうなるか。諸磯を抜けて網代崎まで来たが、大先輩はここで曲がらない。日没タイムアウトが無制限延長されたようだ。海況も良いし、臨機応変、気をつけて参りましょう。

三戸浜の沖くらいで伊豆半島に日が沈み、橙色の残照が強まる中を黒崎の浜に皆で上がった。浜にはソロテントを張り終えたキャンプの人たちがのんびりしている。その前を騒がしく通り過ぎて陸は寒いとぶつくさいいながら薮の道を上がっていく。

そうして桃色のぼんぼりに彩られた延寿寺でお参りをして全部完了。昨年メンバーになったインテリ後輩は初めての長距離になったけど、無事にここまでこれてよかったね。とはいえ、これからさらに暗くなる中、もう一漕ぎ。キャンプ客に誰となく「お騒がせしましたー」と一人ごちて海の上に戻り、大先輩の背中の赤いフラッシュを見ながらまとまって入江にみんなで戻って舟を上げた。その間中ずっと冴えた月が周りを照らし、ぬるい潮にパドルを滑らせながら気持ちよく漕いだ。

今年も七福神、ちょっと時間延長が入ったけど回って来れた。今年も一年、「ご安全に」を合言葉に慎重に漕いで楽しみたい。





2025年1月5日日曜日

20250105 剱崎まで

 新年の初漕ぎにクラブハウスに集まる。午後は南西の風が上がりそうなので、早めにざっと漕いで帰ってこよう。先にクラブに着いたので、白髭神社に簡単にお参りをして、昨年無事に安全に漕がせてもらってお礼をいう。

この前、波に押されて舟を岩場にだいぶこすったので、念入りにハルを確認して支度をする。そうこうしているうちに地元生まれの先輩と、手広くやってる後輩、ガンガン漕ぐ後輩、筋トレ後輩と、続々と人がやってきた。

地元の先輩は早上がりというのでご一緒できなかったけど、残りの四人で入江に浮かんで南を目指す。

筋トレ後輩は数日前に新年早々雨崎まで結構なペースで往復済み。そのリハビリもあって、淡々としたペースで網代崎を周り、諸磯を抜け、良い海況の中横瀬島を過ぎたあたりまでやってきた。手広い後輩とガンガン後輩が後ろに離れてついていると思っていたら、手広い後輩がすぐそばまで追いついて「どこまでいったら剱崎ですか?もう見えてますよ、ここでいいんじゃないでしょうか」と聞いてきた。あの距離を一気に詰める元気があればまだまだ漕げますよ。「灯台の下の水路で上がって休憩してから折り返しましょう」と答えて漕ぎ進み、その水路に静かに滑り込んだ。

どこで舟を上げようか思案どころで、潮が高くてどこも深い。ツルツル滑る岩場になんとか舟をあげ、水路の反対にある祠に新年の挨拶をする。ここでお腹も一旦満たしてこれからは帰路。水路から出るところでちょうど正午のサイレンが鳴った。

帰りは風も完全に落ちて、ほぼ無風で安房崎を目指す。時折り左頬に微風を感じては、風が上がり出したかとソワソワしながらパドルを回す。ガンガン後輩は往路は少しペースを抑え気味に遅れて漕いでくるのだけど、帰り道になると残り距離がわかるのか途端にペースが上がる。ガンガンとトップで漕いで安房崎、そして洞門を過ぎるあたりでブーマーにつかまりそうになって「ひゃーっ」と声を上げる。コース取り大事。

予定どおり午後1時には諸磯に戻り、灯台の浜に舟をあげて本休憩。芝生に寝転びながら先日の漕ぎの話をしていたら、北から一艇、カヤックが諸磯に入ってきた。手をあげて迎え入れると、海燕シスターズが二人とも揃った。手広い後輩となんだか茶道具の話など、高尚な話をしている。その高尚な後輩は初漕ぎに来て、ちょろっと漕げれば良いのだという。それで五人になって小網代の入江に一緒に戻り、まだ明るいうちにと思って舟をあげたけど、クラブハウスの周りは低い太陽に日陰になって、冬のカヤックはやっぱり陸の上が一番寒い。ポカポカの海の上にまた今年も元気に漕ぎ出そう。