小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2017年1月14日土曜日

20170114 seamanship = 海・人・舟

この冬最強の寒波がきて、しかも風も強まるという予報。西寄り。土曜は漕げないだろうから、こういう時にこそ座学と思ってお願いしたら、大先輩にシーマンシップ講習をしてもらえることになった。

昼から集まった受講者は僕を含めて三人。突然の開講にも関わらず人が集まる。週末やることがないとうそぶきながら、今一度自分を引き締めようと集まる機会があるのはありがたい。

クラブハウスについたらホワイトボードが出してある。横にはPFDやらの漕ぐ時の装備がハンガーから吊るしてあった。いつもは何も置いてない大きなテーブルの上も、今日は御前崎から房総半島までの海図が広げてある。デッキコンパスや距離を図るコンパスも置いてあってずいぶんと賑やかだ。

大先輩は「 sea-man-ship は海・人・舟ということだと捉えている」と言って講習を始めた。これらの事柄をよく知りまた実践して、海の向こうの目的地まで無事に旅をする。その旅が扱う環境、知識、技術、判断、道具を端的に表しているのが、「海、人、舟」になる。これを体得するのが自立したシーカヤック乗りの目的でありまた楽しみ、つまり seamanship ということだ。

seamanship の ship は relationship や citizenship と同じ接尾語の ship から来ていて舟の ship とはもちろん別の語源なのだけど、「海・人・舟」という言葉の並びの偶然がとても心地よい。詳しい講習の中身には触れないけど、珍しい三浦の雪が降りだして僅かにつもり、日が落ちれば雪も止んで消える頃まで「海・人・舟」の事ばかり話し合った。質問もいっぱいして、みんなで意見も出し合って、五時間では足らなくて最後は随分まいた。

大先輩は最初「2時間くらい」と言っていたけど、この充実した内容は流石にそれは無理だ。あらかじめまとめた要点を講師が喋るだけのセミナー形式ならやれるかもしれないけれど、もっと時間をかけてこのようなワークショップのほうが全然面白い。

講習の間はお茶を飲んでいたけれど、終わった後は軽くお酒を飲んで、雪が溶けずに消える冷えた夜の空気の中、「海・人・舟」でいっぱいの頭で帰った。とても楽しかった。


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