小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2017年9月30日土曜日

20170930 安房崎-荒崎

久しぶりに漕げる週末の土曜中潮。午前中は北東よりの風が強めの予報。行ける範囲で距離を漕げたらと三浦に。

クラブに向かって歩く途中の急な坂道、緑のシットオンカヤックを載せた車が後ろから降りてきた。小網代の中にはカヤックを出せる場所はないと思うのだけど、どこから出すのだろう。

クラブにつくと、バイク乗りの後輩が朝マズメを狙って舟を出していった。他にはいま来たばかりというNZ好きの先輩もいて、一緒に支度をして二人で舟をだした。

シルバーウィークには何人かのメンバーで連れ立って北海道に一週間ほどキャンプツーリングに出かけていた。この先輩もそのうちの一人。カヤックを積んだ車で台風を避けながら北海道をあちこち移動して、東に西に漕いできたという。

その話を聞きながら堤防まで行く。思ったよりも北風がある。網代崎のうねりはないけど、北からの風浪がそれなりにぱちゃぱちゃしてる。

横瀬島までいけますかねと話しながら舟を南に向ける。諸磯まではぱちゃぱちゃ波、中もそんなにがちゃがちゃしていない。三崎の堤防にむけてはゆさゆさした波だけど、堤防を回り込むと落ち着く。どこもデッキにかぶるほどの波はない。ペースの早い先輩を追いかけながら、水の手応えを楽しんでいたら安房崎についた。

宮川湾を見渡して剣崎まで目をやると、たまの白波が目につく。北東よりの風の東成分が強く出て、向かい風に感じる。もう秋の風で、薄い雲の下に鈍い海が刺々しい。

北海道でだいぶ揉まれたらしい先輩だったら行けると思うけど、自分がびびってこの辺で勘弁してもらう。引き返す。風は落ちる方向だけど、なんだか臆病スイッチがはいってたなと思う。

またさかさか漕いで網代崎を回って湾内にもどると、大先輩の定刻組がでてきた。くっついて漕いでまた諸磯を抜け、その先でお昼ごはん。

定刻組についていたメンバーの何人かが少し漕ぎ足りないというので、定刻組から分かれて荒崎まで行くことに。お昼を早めに切り上げて大先輩に挨拶して先に船を出す。そういう体になってきた人が増えて嬉しい。

東寄りの風もあるので、少し岸寄りを目指して黒崎をかすめ、向かい風を漕いで行く。風は大したことはない。長浜の沖を漕いでいると、視界の先に緑の舟がひっくり返るのが見えたと一人がいった。みんなで見ながら漕いでいても、なかなか戻る気配がない。ちょっとおかしいなと、みんなで見に行く。

NZ好きの先輩がダッシュをかます。はやい。少しずつ離される。水もあたたかいし、普通に漕いでついても間に合うとは思っていたはずだけど、まずは全力で確認にいく姿勢が勉強になった。

近づくと、シットオンが浮いていて、そこに足だけ乗っている。床に寝っ転がってベッドに足を上げている感じ。近づくと足を外して普通に浮いた。声をかけると、いろいろやったけど戻れなくて、10分くらい浮いているそうだ。上半身からではのぼれなくて、足からやればPFDの浮力で登りやすいと思ったのかもしれない。勝手な想像だけど、足だけ載せてる理由が他に思いつかなかった。

舟を押さえてみたけど、自力では上がれない。バタ足をしてとお願いしてもできないかやらないか、腕の力だけであがろうして失敗する。また足からあがろうとして、PFDの浮力はあるけど頭は沈んでブクブクしてる。しょうがないから、もう一人の舟で挟んでやってようやく這い上がった。

大丈夫ですかと聞くと、大丈夫ですというのでそれで別れた。舟を出したという和田長浜までは300mくらいか。舟は漁具の浮きにロープで結んでいた。褒められた話ではないけれど、沈している間に沖に流されなくて良かったと思う。

僕らは一息ついでに一旦佃嵐崎にあがり、そのカヤックをしばらく見ていた。手を止めては少し南に流されてはいたけれど、そのうちになんとか浜に近づいたので安心した。またみんなで舟を出し、その後は平和に荒崎まで行って帰って舟を上げた。

シットオンをレスキューしたのは初めてだけど、普通のシーカヤックよりデッキの高さがあるから、再乗艇するのが大変そうだなと思った。助けるときに、自分も沈してやらせて貰えば良かったかな。あと、本人の「大丈夫」は信用しちゃいけないな。浜に近づくまでは一緒に漕げば良かったと思う。

それにしても、海に浮いたカヤックに足が2本乗っているのを思い出すと少し笑えるし、笑い事ですんで良かった。

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