小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2022年10月8日土曜日

20221008 日の出るほうに行って日の入る方に帰る

何人かは連休にクラブのツアーで若狭湾に出かけている。三浦は初日の土曜くらいしか良さそうな日が無い。こういうときにこそ、気になっていた事柄を潰していこう。

グリーンランドカヤックを作りたいような気がずっとしていて、虫歯の穴を舌でつつくようにパドルを作ってみたりミニチュアを作ってみたり、色々気を紛らしてきた。それでモヤモヤと残っていた気持ちを、えいやと内房のグリーンランドカヤックの工房に連絡をしてみたら、土曜に見学させてもらえることになった。一緒にグリーンランドロールのレクチャーにも参加させて貰えるというのでウキウキで出かける。


朝一番の久里浜のフェリーで房総にわたる。三浦半島越しの富士山は、伊豆半島越しに見るより大きく感じた。電車を一本乗ったら最寄り駅。トコトコと歩いてちょうどいい時間に工房に着けた。途中の幼稚園は運動会のようで、地元の人達が連れ立って集まってくる。良い日よりで嬉しそう。

工房についたらすぐにシャッターが開いた。挨拶をして一緒に舟を出したり自分の着替えをしたりしたら、続々人が揃った。まずはグリーンランドロールのレクチャーだ。舟は自分の薄い舟と同じモデルを貸してもらえた。シートが目一杯前に出してあるけど、特に違和感なく乗れる。人間が雑に出来てるとこういう時便利。

初めてチュイリックというフード付き長袖パーカーのようなものを着た。おでこ、耳、顎がフードの中にピッチリおさまり、頭から水が入りにくいように出来てる。スプレースカートと同じで、コックピットの枠をパーカーの裾がくるりと覆い、ロールしても水が入らない。厚手のウエットスーツ地でとっても暖かい。

それでひとまず浜に浮いたら、今日は何をやりたいですかと聞かれる。勝手がまだわからないので、一通りやるのを見てもらえますかと答える。基本の5つをやりますかといって見せてくれた。上向いてスカリング、下向いてスカリング、レイバックロール、リバーススイープロール、ストームロール、これを右左がまずは入り口だそうだ。

できなかったやつを繰り返し練習して、途中海から合流してきた人にも檄を貰いながら地道にやる。チュイリックは首周りが暖かくていいなあ。ウェットのバラクラバ持ってるんだけどキツくて使ってない。丁度いいサイズの買おうかな。

レクチャーの他の参加者もチュイリックを着て、課題の動作を何度も何度も試している。できたら拍手と声があがり、体が冷えるまで水に浸かり続けた。

ひとしきりやって舟を上げるタイミングで、スキンカヤックに乗っている人にお願いして乗らせてもらう。

どんなもんかわからないからまずは乗ってパドルを数回まわして出る。おお。やっぱり内側の木枠のぶん、中の狭さがある。舟をコントロールするサイブレースとなる木の横棒がちょうど膝小僧の皿に当たっている。まずは上向いてスカリングしてみたら、皿に体重がかかって痛い。ほんとはとってもマズイ状態なんだけど初めてでわかってないから、スカリングまで戻れれば上がれるかなと思ってロールのために沈した。

そしたら逆さになって少し浮いたおしりが膝の逆関節を極めてくれて、皿が割れんばかりに痛い。スカリングまで持っていけないか舟を少し回そうとしたけどちょっと回そうとしただけで皿が痛い。逆さのままズボンを履き直すみたいに下半身をにじって木枠の当たるところを皿からずらそうとしたけどちっとも変わらないので諦めて沈脱した。舟を押しながら歩いて浜まで戻る。

レクチャーの先生方にはあるあるだよ、サンダルを脱いでみたらといわれ、裸足になって乗ったら皿のすぐ上の太ももに来てくれた。これでやってみたら普通に色々できた。ただ、膝をまっすぐ伸ばして足を一本棒にして乗っているので、すこし勝手が違う。もう少し身体を柔らかくしないと普段より厳しいなと思った。

思えば、薄い舟でもいつもは膝はガバガバで上げ下げする余裕がだいぶある。丸一日船に乗りっぱなしで遊ぶから、フィッティングはその辺を考えたらいいね。

満足して浜に戻り、まだまだ練習を続ける人たちを見ながら船のことをいろいろ聞く。おかげで、自分の使い道や漕ぐ場所など、舟を作るとしたらどうするか色々考える事柄がつかめてきた。

そのうちにみんな浜に上がったので工房に戻り後片付け。スキンカヤックは日差しに当てて念入りに乾かしている。これも工業的なリジッド艇とは違うところだよね。日が落ちてから帰ってきて、ざっと水かけてラックに戻しちゃうだけのリジッドはメンテフリーで雑な人間には楽ちんだ。

午後は工房の先生方が色々準備してくれて、皆でBBQをしながら話を聞かせてもらう。一緒にレクチャーを受けた人らは普段は逗子の方で漕いでいる由。また、舟の作業の人も居て、コクピットの枠を縫い付けているところを見ながら話をさせてもらった。

工房の人にはとても良くしてもらって、聞けばちょうど舟づくりの一つまとまりが次のサイクルに入るところらしく、時宜が良いみたいだ。作りたい気は満々なのだけど、何かがまだ止めている。それが何だかわからないけど、作って乗らないことはできるけど、作らずには乗れないのになと思いながら、わからないことが気にかかって進めない感じ。

こういうときは、がんがん行く元同期のいつものやつ、「すぐやろう」で押し切るのがいいのかな。

頭がぐるぐるしながら夕日を見ながら電車に乗ってらまたフェリーで帰った。





0 件のコメント:

コメントを投稿