小網代の森カヌークラブ (パドリングウルフ) で毎週末誰かしらと一緒にシーカヤックを漕いでいます

2017年6月3日土曜日

20170603 パヤオ

一日漕げる土曜日。風は終日弱く、予報どおり。

距離を漕ごう、できれば江ノ島を一周しようと始発で動く。三崎口駅についたのは朝六時半くらい。小網代に向かうバス停にいったら、タコが好きな先輩がカヤック用のセールを持って並んでた。

一緒にバスに乗って、今日は風も穏やかそうですねー、とバスが出るのを待っていたら、いたずらっ気のある先輩が入ってきた。随分忙しいようで、お会い出来るのは本当に久しぶり。一年半くらいじゃないだろうか。とても嬉しい。江ノ島は忘れて、一日この先輩にくっついて漕ぐことにする。

クラブに入りたての頃、いろいろ連れて回ってもらった。三崎の堤防の中にわけもわからず着いて入っていった。あれよりまずい状況は今でもまだ無かったんじゃないか。

だからこそ、この先輩が行くところはどこでも着いて漕げるようになりたいと思ってた。今日はハレの舞台ってところ。

三人でクラブハウスに歩いていると、家からSUPを漕いでやってくる先輩が湾内に見えた。クラブにつけば金曜から泊まったファルトの後輩が舟を出すところ。聞くと、還暦すぎたレジェンド先輩はすでに出ていったそう。まだ七時前なのに、都合6人がバラバラと集まっては遊び始めてる。

バス組とSUP先輩の4人で支度を終えて舟をだす。どこに行きましょうかーという探り合いの会話に、「GPSはパヤオにセットされてますよ」といたずらの先輩が応える。

待ってました。

気持ち午後には南風が上がる予報ではあるけれど、今日行かなければいつ行くの、という海。おともさせてください。

相模湾にはパヤオ(浮き魚礁)が幾つかあるけど、僕らがカヤックで行くのは城ヶ島から南西8kmにある城ヶ島南西沖浮魚礁浮灯標のこと。

諸磯までウォームアップで出て、そこから見える大島の右端を目指してこぎ始める。まだ水平線の向こうで見えないけど、その方向にパヤオはある。

右手には富士山、左手には城ヶ島が見える。その間を、大島と伊豆半島の間くらいに向かってたんたんと漕ぐ。うねりはない。


途中、SUPでクラブに来た先輩が引いているカヤックトローリングにワカシがかかった。糸を巻き上げると魚は随分元気がなく簡単に釣り上げられた。仕掛けを流してるわりに、この先輩はいつもあたりに無頓着で、針にかかったまま魚は随分引きづられて疲れたんだろう。

逆に、釣りが好きな先輩は、かかったらすぐに巻き上げて、元気に走られて一度バラしていた。

そうして魚がかかりだした頃、水平線に白い柱のようなものが小さく見えた。どうやらパヤオらしい。舟とかじゃない。思ったよりも右側にあった。そちらに向かって漕いで行く。
城ヶ島沖のパヤオ
だんだん大きくなって、後ろからの追いの風浪にのって気持ちよく飛ばしてパヤオ到着。みんなで写真を撮ったり、一休みして城ヶ島に向かって戻る。

戻る途中、こちらに向かって漕いでくるカヤックが一人。なんでもやる先輩だった。パヤオ行きのメールを見てあとから追いかけることにしたけど、見えないパヤオにむかって「やべーやべー」思いながら漕いできた。落ち合えてほっとしたそうだ。

一緒に城ヶ島に向かう。さらにもう一人の先輩は、横瀬島まで行ってサーフをしているので、これからもどって全員が赤羽根海岸近くの小さな浜に集合。大先輩とレジェンドの先輩を除けば、この5人の先輩が漕ぎガシラってことだなあ。


昼も終わって城ヶ島から戻る。途中の長津呂崎の手前。岩と岩の間でワシャワシャしているところを、なんでもやる先輩がチラチラ見ながら通り過ぎる。僕も面白そうだと思いながら漕いでいると、先輩が振り向いて「ポリなら行けるんじゃないの」と水を向けた。

いたずらの先輩にいいとこ見せようと思って、「そっすねー」と軽く受けて岩の間に入っていくと、狙ったタイミングが最悪で、思いっきり引いた波にひっくり返されて沈。失敗したくないのでロングで上がってそのまま漕ぎ抜けた。見栄をはるとろくなことはない。

長津呂崎を回ると南風が追い風になるので、先輩がセールを立てた。三崎港の堤防の前はわりと三角波でがちゃがちゃする中を、楽々風で進んでた。パドルはブレースするだけ。そんなに風はないのに早い。

諸磯の中も波はなく、先輩の何人かは網代崎を回って帰ったけど、僕はそのまま佃嵐崎まで往復して定刻組に合流した。

夕方が近くなっても太陽が高いから、日差しがまっすぐ海の中に届く。水の中はきらきらして底がちかい。久しぶりに逆さの写真を撮った。梅雨の前の夏。空気も乾いていて暑すぎず、本当の夏よりも良い夏の一瞬を、小網代の森のホタルと重ねて楽しんで帰る。来週も晴れますように。













0 件のコメント:

コメントを投稿